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記録・ハッピーサマー


近況と最近見た劇、読んだ本や映画のことについて書きます。
noteめーっちゃ久しぶり!!!

近頃、暑くてなんだか力が入らない。とても暑さに弱いのです。
新しい仕事を始めて皿を売ってみたり、ちいかわを集めたりしている。あと9月末から10月頭にかけて演劇に出演するのでそちらのお稽古が始まった。早く演劇をやるヒリヒリした感覚とかワクワク楽しい日々になりたい。最近はそういう、ちょっと体が浮かんじゃうみたいなハッピーが足りていないと思う。そんな上機嫌で埋め尽くしたい夏の終わり。
あとチョコザップを始めた!!これはすごく前向きなこと。お金をかけないと私は運動ができないと遂に諦めて登録しました。

自分の体のことを他人に言われるのが嫌すぎる。嫌すぎる反動で美しくしようと頑張れたわけではなく、あんまり髪型とか服とかお肌とかを綺麗にしようと積極的に思わなくなっていった。
というのも、2月の中旬から末くらいまで体調が著しく悪くなって寝たきり起き上がれなくなったりしちゃったのだ。そこから通院があったり打ちのめされたりで精神的に本当に元気がなくて、文字通り本当に死ぬかと思った。そこから明確に自分の美しさに対しての興味をほとんど失ってしまったし、生きてるだけで精一杯みたいな気持ちだったのです。
太ったとか、服変じゃねとか、そういうことを平気で言う人がいるけどほんとに嫌いです。演劇をやったりしているから、もちろん人前に立つけれど。私は人間にそういうこと言う人本当に嫌い。
そういう人のために痩せるんでもないし、私は健康になりたいので運動をするのだと毎日必死です。チョコザップ、やっている人いたら仲良しになりたい。

最近はあんまり演劇を観ていなくて、サブスクで観れる映画や読みたいと思っていた本を読み進めています。演劇とても高級で私は今手が出せません……劇場で闘っている俳優の仲間たちや演劇の作り手たちを応援はしているのですが扱われている題材とか、創作へのスタンスとか私に見えている演劇の情報にイマイチ興味が持てないのです。ごめんね(でも私は演劇に出るし演劇をもっとやりたい)。
さて、そんな中で最近みたり読んだりしたものと雑感を記録しておきます。

①演劇 チャミチャム『憶えてるのは言葉じゃなくて』

チャミチャムフライヤー

出演:波多野伶奈
演出:中島梓織(いいへんじ)
脚本:波多野伶奈 中島梓織(いいへんじ)
をみました。
お手伝いで入らせてもらって、昼と夜2回観ました。めっちゃ良かった〜!!!!!
チャミチャムは第1回の公演の時もお手伝いさせてもらって、2回目もスタッフに入れてもらってなんだか誇らしかったです。波多野伶奈=ちゃむは何回も劇一緒にやってて、たまに遊びに行ったりLINEしたりする友達なのだ。この劇は彼女の闘いの記録でした。
クリエーションの過程は全く見ていなくて、作品を観せてもらったのだけどほんとーーに良かった。
中島さんの脚本が元々好きなのもあるのだけれど、ふたりで脚本を共同制作している良さとかもあったと思います。彼女の恋バナをリアタイで聞いていた人間なのでこの劇の内容があー、あれかぁ、とかフィクションとして観ることの方がむしろ難しいくらいでソワソワした。
何より、この劇は波多野伶奈ちゃんが観客を付き合わせる劇だなぁと思ってすごく納得がいった。終盤のシーン、最初長すぎるやろと思ったけどあれは我々が彼女に付き合わされているんだなぁと思ってすごく良かった。見届けてやろーじゃん?て感じだったわ。
見終わって今も思うけど、思ったことを全部言葉にしちゃうこととか私すごくわかる。それを恋愛の関係の中でしたくない人がいるということもすごくわかる。その上でこの劇を創作して上演して記録するってめちゃくちゃウケるなぁって思う。結局全部言葉にするじゃんって笑
闘ったのだなチャミチャム。お話聞かせてくれてありがとーって思ったヨ。そして僕も一人芝居やりたいなーって思いました。
↓配信版が販売中です。気になった方はチェックしてみてくださいネ。


②書籍 『愛と差別と友情とLGBTQ+言葉で闘うアメリカの記録と内在する私たちの正体』
著者:北丸雄二

装丁キラキラでかわいい

書籍です。この本はロロ『BGM』という作品のクリエーションの中で読まれた本だとTwitterか何かで見てからずっと気になっていました。Amazonのレビューがとにかく高いこととか、LGBTQ+のことをちゃんと勉強したいと思っていたのでなんとか手に入れて読みました。
アメリカのLGBTQ+の歴史を日本人の著者が丁寧に解説しながら書いていて、ものすごい説得力がありました。著者自身の経験が書かれている点もとても良くて、一気に読みました。実感のこもった文章です。こういう方がいること自体が奇跡なんじゃないかとすら思う。本当に有難い…!
近頃、一層日本社会でLGBTQ+に対しての差別の報道や各自の意見、偏見、がある感じがして頭を抱えています。まだ知らないことを知ってるみたいに言うのは嫌だし、ちゃんともっと勉強していきたいなぁと思います。めっちゃ小学生並みの感想………!!だけど本当に、分かりたいことがたくさんあるなぁと思います。
この本の中で演劇の話や、映画の話がたびたび出てきました。そこも惹きつけられる要因です。この後僕が見た映画はこの本にタイトルやあらすじが載っているものたちです。もっと観たいな。

自分自身のアイデンティティのことを思ったし、周りの大切な人のことを思いました。
僕はこの本をいろんな人に勧めたいなーって思います。ぜひ手に入れて読んでほしいです。


③映画『Call Me By Your Name(君の名前で僕を呼んで)』

言わずと知れた名作です。こちらは上記の本で触れられていた映画作品です。男性同士の恋愛を描いた青春映画。
実はずっとこの作品を遠ざけていました。友達に勧められて、観なきゃなーと思っていたけどどうなん????と思って。
必要以上に美化されたボーイズラブ作品なんじゃないかとか、ロマンティックだから今流行っているんじゃないかとか、画づくりがおしゃれすぎて全く入り込めないんじゃないかしらとか………それこそ普遍的な愛とか言っている評論に疑問がありすぎて観るのが億劫だったのです。あとフランス映画がエモの価値観の餌食になっている感じがして……。

とか思っていたのだけど、まじ早く観ておけば良かった…………。爆泣きしちゃったもん。
最後のシーン、本当にすごかった。というかお母さんとお父さんのお芝居にも泣きました。この映画のほとんどはそこに集約されていて、ただのロマンティックな恋愛映画じゃないなと確かに思います。あと衣装素晴らしいネ。最後柄シャツになっていることとかもすごく良かった。お勧めです…………!!!

④映画『Brokeback Mountain(ブロークバック・マウンテン)』

こちらこそ言わずと知れた名作です。
この映画も友達に前々から勧められていましたが、みる元気がなかった作品。なんで観なかったんだ…。
本当に素晴らしすぎました。なんかもう言うこと思いつかないな………。
大自然の映像ものすごすぎて、映画っていいなーて思いました。あんな羊の群れ見れないもん。金かかりすぎだろ。
電話のシーンからはもう最後までずっとゲロゲロに泣いてしまって、なんでだよぉ〜ってずっと思ってた。最後めちゃくちゃバッドエンド(と私は思ってしまった)で、これは心の中に彼を据えて生きていくみたいな綺麗事じゃないな〜って思いました。ものすごい現実。
あと演技うますぎ。ぎゃーって感じ。みんな絶対観ろしって感じ。

⑤映画『his』
今泉力哉監督の作品です。こちらも本で紹介されていた作品(とても良く評価・解説されていました!)で、男性同士のカップルのことや親権をめぐる裁判などが扱われています。
私はこの作品をどう頑張って観てもよく観れませんでした。馬鹿にしてるのかなとすら途中思って、切実なシーンも受け取ろうと思えなかった。今泉力哉監督の作品でものすごく好きな作品があるので、結構期待して観たのですが私はとても残念でした。解説を先に読んだのもあったのだけど……。
作り手が都合よく人物を行動させたり喋らせたりしている感じがして、全くリアリティを担保できていない感じがしてもう薄っぺらさの連続、爆笑、みたいな感じだった。それこそエモの餌食にされていると言うか、すごく残念でした。例えば6歳になる子供はもっと賢いですし、街の老人たちの位置付けってそんな善人の塊みたいなものなのだろうか…。コミュニティの理想を提示するのは良いかもしれないけど、都会の人が想像する田舎の善良さみたいなものを感じて私はすごく良くなかった…。お気持ち発表のシーンなんかも、私はもう本当に見てられなくて悲しかった。

あと完全にオマージュだと思うんですが、お洋服交換するみたいなのがこれまで登場した3作品全てで描写されていて印象に残りました。

⑥映画『關於我和鬼變成家人的那件事
(僕と幽霊が家族になった件)』

こちらも同性愛者の男性が登場する映画です。流行りの台湾の映画です。始めて台湾の映画作品を観たんですがめちゃくちゃ面白かった!!!
ガッチリエンタメ作品なのですが、日本のアニメ的表現がものすごく多かった。キャラクターの造形とかもすごく良い意味でアニメっぽくて、パキパキ進んでいく感じも良かった。
内容はファンタジーかつ定番の刑事物で、カーチェイスがあったりドンパチやったり、色々なんだけどそこに同性愛的な要素がコメディとしても切実な訴えとしても、そして現実のドラマとしてもあらわされていて凄かった。何より面白い。飽きない。お説教臭くない。
社会的な弱者を、弱者の可哀想な部分だけで書いているわけじゃないところも良かったと思う。そして安易に恋愛させたりしないところも、分かってるなぁって感じがする。これ本当にテンポも良いしちゃんと裏切ってくれるし、お決まりなところはお決まりにしてくれるし、好感度めちゃくちゃ高い映画だった…!!
こう言う作品は日本では産まれないだろうなぁとも同時に思いました。

⑦小説『ハンチバック』
作・市川沙央

芥川賞を受賞したこちらの作品。著者自身の会見などが話題になって絶対読まなきゃと思っていました。
本当に読んで良かった。この文章はそう出会えるものではないと思う。平易な文章でとんでもないことがずっと書かれていて、常にこれを書いている人の顔が頭から離れない。
買った時めっちゃ薄いし短いんだなぁとか思って、1時間くらいで読了したけど、作者がどんな人でどういう身体でどうこれを書いたかと思うと心底恐ろしい。紙でこれを読んでしまったことを後悔すらする。
こういう作家はもう二度と現れないんじゃないかとすら思う。帯にユーモアとか笑いとか書かれているけど全く笑えるタイプのユーモアではなかったと自分は思う。次の作品がはやく読みたいです。
ぜひ手に入れて読んでほしいです。

全然違うことかもしれないけど松尾スズキさんの作品のことを私はものすごく思い出しました。
あとハンチバックでTwitter検索をして、読書アカの人が私は気持ち悪くて受け入れられなかった、とか書いていてブチギレちゃいました。人の感想に文句を言ってはいけないと思いつつ。


そんな感じです。
もっといろんなものをみたり読んだりしたいなーって思います。これを読んで私にオススメのものがある人はぜひ教えてくださいネ。
あと、演劇に出るのでその宣伝もまた是非させてください。ヨガの話になりそうです。

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