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☆本#148,149 「ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ 上・下」A・J・フィンを読んで

著者はイギリス人で1980年前後生まれの男性。アメリカで編集の仕事をしていたとき小説を書き始めたのでペンネームを使用。中性的でいたかったのでファーストとミドルネームはアルファベットにしたそうだ。

この長編小説は章が日にちで区切られていて、時系列で進む。主人公は、外に出られない症候群のひとで、夫と子どもとは別居している設定。どうやらアル中。薬を飲み過ぎて、職業はドクターだけど仕事はしていない?正直言って、下の半ばまであまり面白くなかった。

その下の半ばで主人公がなぜそもそも何故そういう症候群に数か月前になったのかがわかり、いろいろ明らかになって結末まで一気に読めた。

その結末は正直微妙な気はするけど、著者も鬱になったり、主人公と同じで外出できない症候群を経験しているので、そのへんの描写はリアルだ。

アメリカでしばらくベストセラーだったらしいけど、リアルなところも受けた理由の一つかもしれない。下の半ば以降を読むとある意味新しい構成と気付き、アメリカ人に受けた理由もわかる。

著者は鬱については薬で治ったと言ってる。外に出れない症候群は、本編ではショックな出来事から発症しているけど、こういう症状の人ってどれくらいいるんだろうとふと思った。

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