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☆本#199 古びなくて続いていくこと「本・子ども・絵本」中川李枝子著を読んで

これエッセイは、これまでに読んだ著者のエッセイ本と内容がそれほど差がなかったけど、この本は1982年に初版が出て、1997年に改訂版が出て、2013年に新版が出て、たぶん永遠に不滅本かも。著者は今年、86歳。

著者が人生でかかわった大事な3つは、本と子どもと絵本だという。特に、子どもが本を楽しむことが大事なことらしい。
確かに、アメリカの研究でも幼児教育をきちんとすると後に差が出ることが分かっている。
以下、なんかわかる。想像力の羽ばたきをだれも止めることはできないし、本は解決方法を探す際、経験不足を補ってくれる。

サマセット・モームは「読書の習慣を持つ人は、人生の殆どすべての不幸からあなたを守る避難所ができることだ」と述べています。

著者は子供時代から岩波少年文庫を愛読していたらしい。最近、この著者の影響で絵本を読んだりしてるけど、岩波文庫もちょっと興味あり。
ただ、この「少年」ってのは訂正したほうがいいような...。主人公が少女の内容もあるしね。

著者は子供時代から翻訳本に慣れ親しんでいて、中でも翻訳者の石井桃子(クマのプーさんを訳した人!Winnie the Pooh からプーさんってセンスある)と保母してて、同人誌に書いてる時知り合う。これってほんと幸せな出会い。その後の作家や翻訳の仕事とつながっている。

著者が務めた保育園は、天谷保子園長が30歳の時夫が叶えてくれ(出資してくれた)実現した。この人もすごい。専業主婦だった人が頑張って創業した園は、親との交換ノート等なく、子供のことが第一で予算が少ない分合理的だった。著者曰く、大人の子供への影響は大きいので園を決めるときは園長の理念や志を知っておいた方がいいとか。

園長は閉園後、腰(?)を悪くして整体に通い、行った先で回復したことからそこで修行し整体師になったって別のエッセイに書いていたような…。何事も決めると熱心に取り組む人なのだろうな。


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