マガジンのカバー画像

410
ジャンルにこだわらず読んだ本あれこれ。
運営しているクリエイター

2021年1月の記事一覧

☆本#123 甲斐性のある女性「グッドバイ」朝井まかて著を読んで

舞台は長崎。時代は江戸後期から明治にかけて。主人公は女性の商人。 商家に生まれ、火事を境…

☆本#122 「結婚式のメンバー」カーソン・マッカラーズ著を読んで

12歳女子が主人公。村上春樹が大学時代原書を何度も読んだらしく、この本の翻訳もしている。そ…

☆本#118/119/120/121 結構共感「これは経費で落ちません 2,3,4,5」青木裕子著を読ん…

外出自粛中の読書に最適な軽く読める小説。安定した面白さ。 経理担当の主人公の会社で起こる…

☆本#117 情景が浮かぶ文章力「暗夜行路」志賀直哉著を読んで

志賀直哉というと「暗夜行路」が浮かぶけど、長らく読んだことがなかったので読んでみた。 あ…

☆本#117 「世間とズレちゃうのはしょうがない」養老孟司・伊集院光著

ふたりともズレてないんじゃ、と思い読んだ対談本。 文頭に本人が書いてるけど、伊集院光の喋…

☆本#115/116 秀逸「百日紅 上・下」杉浦日向子著を読んで

杉浦日向子全集第3巻と第4巻の「百日紅」を読んだ。これ、漫画。 アニメ映画から見たけど、こ…

☆本#114 「いなくなった私へ」辻堂ゆめ著を読んで

ある意味新しい終わり方のミステリー作品。 ミステリーは一気に読めるところがいい。文学系は多重構造だったり描写が濃かったり咀嚼に時間がかかる場合があるので。 主人公は二十歳の女性歌手。国民的スターという設定。目覚めたら外で、自殺扱いされて見た目も、身長・体格以外は変わってる。 で、偶然出会った男子大学生と子供と原因究明していく。この3人の出会いが偶然でないことは後にわかる。 中盤の火傷事件から大体先が読める。後半出てくる男子大学生の手の話が痛々しいけど、いろいろ伏線が解

☆本#112/113 「真夜中の散歩道」赤川次郎著と「ザ・ロイヤルファミリー」早見和真著…

前者は、霊媒師の20代女性が主人公で、著者の作品ではあるあるで相変わらず無常にも人が数名死…

☆本#110/111 「ふたつの人生」「異国の出来事」ウィリアム・トレヴァー著を読んで

イーユン・リーのインタビュー記事で知った作家。 この中には彼女が「語り合っている」という…

☆本#109 等身大女子の世界 「これは経費で落ちません」青木裕子著を読んで

去年ドラマのニュースで知り興味を持ったので読んでみた。 27歳経理女子社員の短編が連なる話…

☆本#108 「幸せに気づく世界のことば the happiness passport」メーガン・C・ヘイズ…

著者は、作家で研究者。イギリスの大学で教壇に立ち、幸福心理学の研究をしている。 この本で…

☆本106/107 幸せな時間「庄野潤三の本 山の上の家」と「レンブラントの帽子(バーナ…

昨年読んだ本の著者が設立した出版社から発行された本に興味を持ち、さっそく2冊読んだ。 この…

本#104/105 村上春樹訳「大聖堂」「愛について語るときに我々の語ること」レイモンド…

以前、「ささやかだけれど、役に立つこと」を読んだことがあったけど、それほど記憶に残らなか…

☆本#103 人の普遍「黄金の少年、エメラルドの少女」イーユン・リー著を読んで

大学院からアメリカに移住し、後にグリーンカードを経て、国籍もとった中国生まれの作家の短編集。 「優しさ」という作品の書評で知り興味を持ったのが読むきっかけ。 母国語ではなく、英語で小説を書く人が増えているようだけど、さかのぼれば、キョウコ・モリや、フランスで2度賞をゴンクール獲った(名前を変えた)ロマン・ガリがいる。 前者は、日本語版を翻訳者にまかせた。イーユン・リーは、数年前のインタビューでは自分も中国という国もまだ自分の本を受け入れる準備ができていないとし、中国語版の