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☆本#123 甲斐性のある女性「グッドバイ」朝井まかて著を読んで

舞台は長崎。時代は江戸後期から明治にかけて。主人公は女性の商人。
商家に生まれ、火事を境に入り婿の父が後妻と子どもと逃げ、その後見合い結婚するも相手を無能と判断し離縁、大浦屋の跡目を継ぐ。
何事にもくじけず、義理堅く、甲斐性があって、責任感が強い。

実在の人物がモデルなので、歴史の本で読んだひとたちが登場する。
茶の輸出に力をいれているので、取引相手も外国人。昔は外国語を耳で学んでいたようだけど、そのほうが発音が近いかも。

主人公は、人生をほぼ商売にささげ、成功したけど、試練が何度も何度も、何度も訪れる。山あり谷ありまた山あり、で、嵐も訪れる。近親者を亡くし、ふがいない父親がよくまあ戻ってきて、でも面倒を見ると決めると尊大な態度は我慢し、後に別件で莫大な借金を背負わされてもうだめかと思いながらもきちんと返済し、乗り越えていく。

女傑ってこのひとのことだ。

苦難を乗り越えると、周りからの信頼が厚くなり、見知らぬ人からもビジネスオファーが来る。本人に野心はないけど。
男性優位の中、性別は関係ない。

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