恬淡
この世は、天使であふれているし、室外機の上で眠る猫たちのガイダンスに従い、遥か無知な忘我に旅立ち、怠惰な公園で眺める秋空や、単調な世界が崩壊して、分離して行く水と油や、短絡的な同期を終え、同じような価値観により、拘束されてしまう少年たちや、立場を持ち出しては、互いを傷付けるだけの統計的なものが示す答えや、歴戦のケモノたちが暴れ回る世界の端で、飛躍し続ける英雄たち、退嬰的なロマンを吐き出す夢想家たちや、君たちの、度重なる苦しみに根回しして、君たちを、簡単に攻略して、簡単に騙し、金銭を奪うような仕組みや、情報が促す常套句や、くたばるだけの価値に迫るアティテュード、高尚な構造の真裏では、贖うほどに、屈折して行くだけの定めが、熱暴走して、凡庸な死地で、争い続ける戦争の愚かさや、与えられた意味に詰まる汚れのようなものや、意識にかかる靄、あらゆる出来事の縮図、事実とは、違う結末にそぐう価値や、現時点から氾濫する道理に飲み込まれてしまい、押し付けられる正しさに支配され、複雑だけど、幼稚な観念により、ねじ伏せられた思いや、固執し続けるほどに、更新できずに、溜まる思念のゴミ、絶えず巻き込まれて行くだけの、世界から逸脱して、誰かが謳う打算的なプロセスにより、制御される精神や、今に反して行き、捕まえられないように、すぐさま逃げ去り、ささやかな幸せなどに、騙されずに、ここで、たじろぐ事無く、立ち向かう事により、簡単に騙されずに、今に突き抜ける事が、可能なのであり、今に擦り寄るものを引き離し、悲観的になるより、和む隙間から現れる類似品たちが示す正しさなんかより、自らが見出す正しさだけが、今に迫る正しさを翻す事が可能であり、あらゆる偏見を飛び越え、今に与えられた答えを超越し、自らの答えだけで、画期的なものを生み出す。