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リ・エボリューション

千年後の人間の姿を見たことがあるか
僕が読んでいる本はこの一文から始まった。
僕はその本を初めから読んで、人間の今までの進化を辿っていった。
そして、2022年を超えた先、新たな人間の進化が始まることがわかった。
僕は読んでいてこの本はただの本じゃないことに気がついた。
この本を読んで僕は明確に原始時代から中世、近世、現代まで経験をした。
まるでその場にいたかのような臨場感で。
そして今からのページ、これは2022年以降である。
僕はページをめくった。
周りの人はずっと電子機器に没入している。
ひたすらに、電気と共に生きている。
もはや自らの手で何かを生産することは無くなった。
しばらくして、考えることすら放棄した。
人工知能が、絵でも小説でも企画でもなんでも生み出してくれる。
効率化も娯楽も全て担当してくれる。
人間は働くことをやめてしまった。
人間は手を動かすことも頭を動かすこともやめ、だんだん体が小さくなっていった。
でも、楽しむことはやめなかった。
いずれ、人工知能が人間の小説からタイムマシンという概念を引っ張り出す。
人間を楽しませることに必死な人工知能はタイムマシンを作った。
それはまるでUFOのような形だった。
体が小さくなった人間はUFOの中に乗り込み、宇宙へ出た。
人工知能は相対性理論に結論を出し、光の速度で動いて時間を越えれば、過去に行けるとした。
光の速度で動くUFOに乗った、まるで宇宙人のような小さい人間は時を超え、さまざまな時間に赴いた。
かつて人間が目にしてきた宇宙人は、まさに未来の人間だったのだ。
僕はここまで読んで、驚いた。
僕らは将来、宇宙人になってしまう。
これは進化じゃない、進化史に残る、革命だ。

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