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【Bio Sculpture初展示記念企画】 鈴木治夫先生オンラインインタビュー

METACITYと慶應義塾大学田中浩也研究室の協働によるプロジェクト「Bio Sculpture」が、4/29~5/9まで開催中の「北九州未来創造芸術祭 ART for SDGs」にて展示されています。初展示を記念して、本プロジェクトの中心メンバーである田中浩也さん・青木竜太さんとともに、ゲノム微生物学者の鈴木治夫さんに行なったインタビューを公開します。作品と合わせてお読みいただくとより一層理解が深まるはずです。

本記事は「METACITY WIP」マガジンの連載企画の一環です。その他連載記事はこちらからBio Sculptureの最新情報はこちらから
・TEXT BY / EDIT BY: Shin Aoyama
・INTERVIEWEE: Haruo Suzuki
・INTERVIEWER: Hiroya Tanaka, Ryuta Aoki, Shin Aoyama
・INTERVIEW DATE: 2020.10.25.

「Bio Sculpture」ステートメント

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「Bio Sculpture」は、複数の自然素材に対して3Dプリンタで新たな形態と構造を与える行為を通じて、生態系に作用する人新世の社会彫刻の形式を模索していく一連のプロジェクトです。
近年、地球温暖化により世界中で森林火災が勃発しており、森が長期に渡って育んできた多様な生態系が一瞬で焼失する出来事が頻発しています。そのような状況に対して、森の深部から採取してきた土壌成分を一部、都市空間に移植し、新たな環境下でその潜在性をインキュベートするための新たな「器」を制作しました。
器は、ひだ構造が付与された赤玉土と籾殻、さらに表面には4種類の異なる苔から構成され、温度・湿度・CO2・空気の汚れ等を調節するよう内外が緻密に設計されています。
この器が作り出す環境で、森から採取してきた土壌の欠片が活性し、そこに宿されている見えない森の生態系が、新たな姿を伴って顕在化したとき、本作は真の意味で完成となるでしょう。

バイオインフォマティクスを専門領域とし、慶應義塾大学環境情報学部准教授をつとめていらっしゃる鈴木治夫さん。市民による都市環境のサンプル採取から都市微生物の実態を解析する国際コンソーシアム「MetaSUB」に設立当初から参加され、アジア地区ディレクターとして日本国内のプロジェクト総括を担当するなど、まだ新興領域である都市微生物研究の端緒を拓いていらっしゃいます。今回はそんな鈴木さんとともに、微生物を含む生態系への介入を目指す「Bio Sculpture」の可能性と問題について切り込んでいきます。

微生物環境をデザインすることは可能か

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https://en.wikipedia.org/wiki/Phylogenetic_diversity

青山:本日はよろしくお願いします。さてわたしたちのプロジェクト「Bio Sculpture」は3Dプリンタをはじめとしたテクノロジーによって生態系に介入しようというもので、広義の微生物環境のデザインともいえると思います。こうした動きは最近注目を集めていて、有名なところではオレゴン大学教授のJessica Greenによる研究や、そこから派生したスタートアップ「Phylagen」の取り組みなどがありますよね。そこでまずは微生物環境をデザインすること、あるいは既存のデザインを微生物の観点から再考することの可能性と課題について伺いたいです。

鈴木:DNA配列やRNA配列の決定といった、微生物を分析するための技術が飛躍的に発達していることそのものが可能性といえるでしょうね。遺伝子を指標とすれば、微生物という目に見えない存在を動植物と等価に扱うことができます。さらにメタゲノム解析を用いることで、微生物単体ではなくその集合である微生物群集を対象とすることができます。これによってどんな微生物がいるかだけでなく、それらの相互作用によってどんな機能が形づくられているのかを見ることができるんです。一方課題としては、再現性の乏しさがあげられるでしょうね。微生物研究には培養実験のようなウェットなものからわたしの専門領域でもあるバイオインフォマティクスまで様々なステップがあり、そのそれぞれで様々な手法や道具が使われています。この「何を用いるか」によって得られる結果が変わってしまうことがあるんですね。これはBatch effectといわれるんですが、研究室ごとに結果が変わったり、論文の結論が真逆になる場合もしばしばです。あるいは研究で主張したい結論のために都合のいいデータだけを恣意的に用いているケースも多いです。いずれにせよ、デザインを行うためにはその根拠となる環境評価が必要となるはずですが、そのための手法が定まっていないというのが現状なのです。わたしたちが参加している国際コンソーシアム「MetaSUB」では世界各地の都市で市民がサンプルを採取しその解析を行うのですが、ここではサンプル採取のための綿棒から試薬、評価指標まで統一することを徹底しています。

田中:MetaSUBはもともと地下鉄を対象に微生物の採集をするところから始まったプロジェクトでしたよね。都市の微生物を明らかにしようというときに、地下鉄を対象を選んだのは面白いなと思いました。地下鉄は常に移動し続けながらその内部の乗客も絶えず入れ替わり続けている。都市の微生物のシェイカーみたいなものなんですよね。

鈴木:空港では荷物検査がありますが、持ち込まれるすべての微生物をチェックすることはできませんよね。せいぜいが検疫くらいです。そう考えると、グローバルな人の移動があたりまえになった現代では都市の微生物構成はどうなっているんだろう、という疑問からはじまったんです。そうしたときに地下鉄という場所は様々な人が交換され続けるし、座席やつり革といった微生物とのタッチポイントも多く、対象として適しているんじゃないかと。それにほとんど機械換気に頼らなければいけない場所の性質上、都市の中では比較的閉鎖系に近く環境の変化が見やすいのではないか、という理由もありました。

多様性とはなにか

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 https://www.researchgate.net/publication/233876604_Phylogenetic_diversity_and_nature_conservation_Where_are_we

青木:先ほど名前の挙がったJessica Greenの研究でも、機械換気に依存している集中治療室のような空間は微生物の多様性が低いといわれていましたね。そこで質問なんですが、環境微生物の評価でいわれる「多様性」とはそもそもどういうものなんでしょうか。

鈴木:多様性をどう定義するかは群集生態学などでも課題になっていますね。もっとも一般的なのは種多様性です。これはそこにどれだけの種類の生物がいるか、というもので代表的なのがα/β/γ多様性です。α多様性は特定の一つの環境における種の多様性、β多様性は異なる複数の環境の間における種の多様性の違い、γ多様性は対象とする複数の環境全てにおける種の多様性を指します。しかしこの考え方には疑問点もあるんです。というのも、そもそも生物は一つの共通祖先から徐々に分化していったわけですから、本来は連続的な存在のはずなんですよね。それを分類のために無理やり離散的な値として扱おうというのが「種」という考え方なんです。目に見えるサイズの動植物ならまだしも、微生物ともなると種の差異は非常に曖昧になってくる。そこで用いられるのが系統的多様性です。これは生物のDNA解析をもとに分子系統樹をつくり、そのそれぞれの枝の長さの合計を用いて多様性を評価する考え方ですね。

青山:多様性の評価指標自体にも色々な考え方があり、どれを採用するかによって結果が変わってしまうわけですね。そうした難しさはあるかと思いますが、今回のプロジェクトでは3Dプリンタで様々なかたちに土を出力することで保水や日射量の調節といった機能を付加したいと思っているんです。そこで、どのようなパラメータの制御が微生物多様性に対して影響を持ちうるのかについて伺いたいのですがいかがでしょうか。

鈴木:微生物の生育に対して影響を与える因子としては温度、湿度、塩濃度、pHあたりがあげられるでしょう(リンク先書籍のチャプター3および9を参照)。たとえばJack A. Gilbertによるレビュー論文「Microbiology of the built environment」では、室内の微生物に影響を与える因子として換気、建材、ペットや植物の有無があげられています。とはいえまだ研究途上の領域ですから、ヒトの健康への確たる影響までは断言できていないですね。それにやはりここまで指摘してきた問題もあります。まずはどの多様性を増やしたいのかという問題。微生物種が多様になっても、それらが発現する機能や構成する遺伝子が一緒だったりすることは多々ありますからね。他にも再現性の問題もありますよね。わたしは以前土壌微生物の研究をやっていたんですが、同じ場所から採取した土でも全然結果が違ってしまうことがよくありました。そういった意味ではパラメータの制御で狙った効果を出すというのは難しさがありそうですね。

生態系をまるごと持ち込む

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https://medium.com/@slavin/subculture-c8eb0238c11c

田中:私たちが3Dプリンタを用いてアート作品として展示しようとしていることは、鈴木さんのような純粋科学の視点から見ると厳密さを欠いている部分は多々あるかと思います。そこで一旦プロジェクトのコンセプト全体に対する印象を伺いたいのですが、わたしたちが考えていることを大まかにまとめれば「いかにして都市にメンテナンスフリーな自然を持ち込めるのか」ということになるかと思います。こうした考えについてはどうお感じになりますか?

鈴木:コンセプト自体には非常に共感を覚えますね。単純ですが、夏は涼しくなったり、土が安心感を与えてくれたりしそうですよね。それに土というマテリアルはその団粒構造によって内部に多様な微小環境を持っており、それゆえに多様な微生物を保持しているという意味でも影響がありそうです。

青山:都市に微生物の生育環境をつくり出すデザインプロジェクトとしてはKevin Slavinらによる「Subculture」などもあります。これは微細な彫り込みを施した木製パネルを都市に設置して微生物を住まわせるというものなのですが、こうした近い目的意識を持ったプロジェクトと比較してどうでしょうか。

鈴木:プロジェクトを紹介している記事内に「多様で有益な微生物を選択的に集める......(......to select for diverse and beneficial microorganisms.)」という記述がありますが、その微生物が有益かどうかの価値判断を一意に下すことは難しいと思います。たとえば人間にとっては脅威であるO-157なども牛の腸内に存在しているときは影響を及ぼさないわけですし。

田中:微生物の多様性を測る方法は研究されているものの、その結果として微生物環境がどうなったらいいのかはまだわからないし、そもそも一意には決められないということですね。それを考え始めると、病原性があるかどうかといった人間の主観的な価値判断に依らざるをえない。ではあくまで微生物の状態を把握するに留めるとしたときに、微生物の変動が何と相関関係にあるのかがわかってくると今後につながりそうですよね。

鈴木:先ほどのMetaSUBでも、COVID-19の流行によって人の移動が激減している現状から徐々に移動量が回復していった際にどのような変化が現れるのかを見ていきたいと思っています(該当プロジェクト"METACoV: RNA/COVID-19 ENVIRONMENTAL SAMPLING"を参照)。おっしゃる通り、多様性が高いことが必ずしもいい効果に繋がるとは限らないわけです。たとえば単純に考えれば生物の多様性は熱帯は高く寒帯は低いはずですよね。しかしだからといって熱帯のほうが優れた環境だということにはならないわけで、それぞれの環境にあったレベルの多様性や群集構成があるのだと思います。以前都市空間にビフィズス菌などの善玉菌を撒けば人間にとっていい効果があるんじゃないかという話を聞いたことがありますが、既存の環境を無視してそうしたことをやっても微生物は定着しないし、狙った機能を発現させることには繋がらないだろうと思いましたね。

田中:そういった意味では3Dプリンタを使うことで空隙の多い土の塊をつくったり、土地ごとの土を入れて潜在自然植生を発現させるといったこのプロジェクトのアプローチは、その場所の環境をまとまった単位で操作しているんじゃないかと思っているんですが、いかがでしょうか。

鈴木:特定の微生物に着目してその量を変えるというのはあまり意味がないと思うので、土という単位で生態系をまるごと持ってくるのはいいかもしれませんね。健康な人の便を移植することで、腸内の多剤耐性菌を排除するといった治療法にも似たアプローチに思えます。いまのわれわれの知識はまだ微生物の複雑な組み合わせによって何が起きるのかを予測するところにはありませんから、すでにある生態系を丸ごと使わせてもらうほうがいいのだろうと思いますね。

青木:たとえばですが、植物の成長を促進する微生物とかはいないのでしょうか。

鈴木:いわゆる根圏微生物とかですかね。植物の根と相利共生関係にあり、栄養を集めるために協力している微生物のことです。しかしこれも決して植物と共生微生物の一対一の関係性ではなく、その周辺の微生物などとの微妙なバランスの上に成り立っているものですので、切り離してしまえば不活性になってしまうのではないでしょうか。

青山:目に見えるサイズの生物においてはキーストーン種という概念がありますよね。数は少ないけれどその種が生態系に与える影響は大きい、というものでヒトデやラッコなんかが有名です。こうした存在は微生物の領域においてはいないのでしょうか。もしいるならば、そこに着目して生態系全体に影響を与えることは難しいのでしょうか。

鈴木:キーストーン種という言い方は微生物群集ではあまりしないですね。ただ、数の少ない微生物が群集全体の機能に影響を与えている例はあります。腸内細菌を例にとると、物質代謝において酵素を生産する微生物は数は少なくとも機能の維持に大きな影響を与えていたりします。とはいえ、こうしたものを再現するのは試験管の中ならともかく都市のような開放系では難しいでしょうね。

苔のイメージと実態

田中:なるほど。実は私たちは現在「苔」に着目して生態系との関係性をとり結べないかと思っています。というのもMetaSUBが当初地下鉄というものを対象にしたように、デザインを行いそれを定点観測していくにあたってキーとなるモノを定めたいという思いがあるんです。こうした観点において、苔は鈴木さんの目にはどのように映りますか。

鈴木:苔に関連する微生物がメタンを酸化するなど環境に影響を与えていると主張する論文はあるようですね。苔と一口に言っても当然いろいろな種類がありますし、そもそもコケ植物は進化の過程などまだわかっていないことが多いようです。そういった意味ではまだ可能性が眠っているのかもしれませんね。

田中:以前ランドスケープアーキテクトの石川初さんに伺ったところ、苔はいかにも見た目に美しくみんながイメージする肥沃な自然そのものといった感じがあるので、自然を人間の欲望するカタチに押し込めてしまうのではないか、という指摘を受けました。ただ鈴木さんのお話を伺うと、そうしたみんながイメージする苔らしい苔以外のものが見えてくる可能性はあるのかもしれないなと思いましたね。

微生物から浮かび上がる都市

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https://www.biorxiv.org/content/10.1101/724526v5.full

青山:やはりわかっていないことが多い領域だからまずは観察が重要になってくるわけですよね。本プロジェクトでも、設置した造形物の周辺の環境を長期的にセンシングしてその結果を造形物の改善や最適化に反映させたいと考えています。この点において、どのような要素をセンシングや解析の対象とするとおもしろい知見が得られそうでしょうか。

鈴木:微生物の増殖速度を測るのには、二酸化炭素やヌクレオチド・アミノ酸の取り込み速度などの指標が使われますが(こちらの「Chapter 6 微生物の増殖、現存量、生産および、それらの支配要因」、特にp.206および表6.2を参照)、最初から決め打ちで測定するというよりも簡単に測れる指標をなるべく多く常に測っておくことが大事だと思います。なにか理由不明の変化が起きた時に参照できるデータをたくさんストックしておくということですね。

青木:場所ごとに微生物環境が異なるのであれば、逆に微生物群集の構成からそこの環境特性を予測することもできるんでしょうか。

鈴木:微生物群集の構成からそれが採取された都市を推定する研究はありますね。90%程度の精度で特定できるようですよ。

青木:それはすごい! どういう差異が出てくるんでしょう。

鈴木:検出される薬剤耐性遺伝子の数が都市によって大きく異なっていたりします。また差異だけじゃなく、世界の都市に共通の微生物も30種くらい見つかっています。

青木:市民が採取したデータから都市ごとの解像度で環境が見えてくるわけですね。こうしたアプローチは、市民のレポートを天気予報に反映させているウェザーニュースの活動なんかとも親和性が高そうです。

ニュートラルな存在としての微生物

青山:ありがとうございました。最後に皆さまから一言ずついただきましょうか。

青木:都市による微生物群集の構成の違いに興味が出ました。微生物のネットワークパターンが人の行動パターンによる創発現象に影響されるのだとすれば、そのあいだにトポロジカルな構造が見つけられるのかもしれないですよね。

田中:全体を通して、微生物のニュートラルさというものをあらためて指摘いただけたと思います。そもそもの微生物には良いも悪いもないと。ゆえに微生物のためにデザインをするのではなく、できたものに対して微生物がどう応答するかを観察すること、そしてそのための構造をつくることこそが重要なのだと感じました。

鈴木:ひとまとめに微生物といわれますが、実際にはわたしたち動植物との境界線はないんですよね。微生物に対して一般的な動植物を「巨生物」と呼ぶことで相対化を図る向きもあるようですが、実際われわれ動植物が例外的に大きすぎるだけなのかもしれませんからね。
最後にわたしの現在の関心に触れると、COVID-19への対策が本当に微生物学的なエビデンスを持っているのかを見たいんですよね。日本でこのままオリンピックが開催されれば世界中から人が集まるわけで、この時どんな変化が都市では起こるんだろうと。たとえば電車での換気頻度の違いはどの程度COVID-19の伝播に影響してるのか。現状、病原微生物への対策としては自然換気が一番効果的とされていますが、現代の都市生活では熱を逃してしまうのでなかなか難しかったりするんですよね。でも今回のCOVID-19の流行を機に、いずれは新しいビルの在り方とか新しい生活環境の定型とかができるかもしれないですよね。そういう将来の都市へと向かう方向性を示すプロジェクトになったら面白いなと思います。ありがとうございました。

田中・青木・青山:ありがとうございました。

本インタビューは2020年10月25日に収録されたものを編集し公開しています。文中に現在の社会情勢と一部異なる部分がありますがご了承ください。

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インタビュイー紹介

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鈴木 治夫|HARUO SUZUKI
慶應義塾大学環境情報学部准教授。専門分野は、バイオインフォマティクス、微生物ゲノム学。2006年、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科にて博士(学術)を取得。2006年に渡米し、University of Idahoでポスドクとしてプラスミド宿主予測や膣微生物群集解析に従事し、Cornell Universityで病原性細菌のゲノム解析に携わる。2012年に帰国し、山口大学准教授(特命)、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任准教授を経て現職。現在は、都市の人工環境の微生物群集(マイクロバイオーム)に関する研究をすすめており、国際コンソーシアム「MetaSUB」のアジア地区ディレクターとして日本国内プロジェクト総括を担当。監訳本に『バイオインフォマティクスデータスキル──オープンソースツールを使ったロバストで再現性のある研究』。
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インタビュワー紹介

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田中 浩也|HIROYA TANAKA
慶應義塾大学環境情報学部教授
博士(工学) 社会基盤工学
1975年 北海道札幌市生まれ デザインエンジニア/ソーシャルエンジニア。専門分野は、デジタルファブリケーション、3D設計/生産/製造システム、創造性の科学と文化およびその支援。モットーは「技術と社会の両面から研究すること」。
京都大学総合人間学部、同人間環境学研究科にて建築CADを研究し、建築事務所の現場にも参加した後、東京大学工学系研究科博士課程にて、画像による広域の3Dスキャンシステムを研究開発。最終的には社会基盤工学の分野にて博士(工学)を取得。2005年に慶應大学環境情報学部(SFC)に専任講師として着任、2008年より同准教授。2016年より同教授。
2010年のみマサチューセッツ工科大学建築学科客員研究員。2011年に社会実装拠点として国内初・アジア初のファブラボを鎌倉に開設、2012年に研究開発拠点として慶應義塾大学SFC研究所ソーシャルファブリケーションラボを設立、以後代表を務める。
2013年には第9回世界ファブラボ会議(横浜)実行委員長、2015年には第1回FabLearnAsia会議(横浜)実行委員長、第2回International Conference on Digital Fabrication委員長など、国際会議のオーガナイザーを経験。現在は、文部科学省COI「感性とデジタル製造を直結し、生活者の創造性を拡張するファブ地球社会」研究リーダー補佐兼プロセス・テクノロジー・グループリーダー。
また、日本グッドデザイン賞を3度受賞。他、文部科学省NISTEPな研究者賞、未踏ソフトウェア天才プログラマー/ スーパークリエイター賞をはじめとして、受賞多数。総務省情報通信政策研究所 「ファブ社会の展望に関する検討会」座長、経済産業省「新ものづくり検討会」委員、「新ものづくりネ ットワーク構築支援事業」委員、総務省情報通信政策研究所 「ファブ社会の基盤設計に関する検討会」座長等を歴任し、政策提言にも携わっている。
Web

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青木 竜太|RYUTA AOKI
ヴォロシティ株式会社 代表取締役社長、株式会社オルタナティヴ・マシン 共同創業者、株式会社 無茶苦茶 共同創業者、一般社団法人ALIFE Lab. 代表理事、一般社団法人METACITY COUNCIL 代表理事。
「TEDxKids@Chiyoda」や「Art Hack Day」、そしてアート集団「The TEA-ROOM」の共同設立者兼ディレクターも兼ねる。新たな概念を生み出す目にみえない構造の設計に関心を持ち、主にアートやサイエンス分野でプロジェクトや展覧会のプロデュース、アート作品の制作を行う。
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青山 新|SHIN AOYAMA
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科在学中。METACITYメディア編集長。
2019年より、批評とメディアのプロジェクト「Rhetorica」に加入。2020年より、「ありうる社会のかたち」を試作/思索するデザインスタジオ「VOLOCITEE」に加入。興味領域は建築デザイン、デザインリサーチ、クリティカルデザイン、スペキュラティヴデザインなど。
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