【Bio Sculpture初展示記念企画】 石川初先生オンラインインタビュー
METACITYと慶應義塾大学田中浩也研究室の協働によるプロジェクト「Bio Sculpture」が、4/29~5/9まで開催中の「北九州未来創造芸術祭 ART for SDGs」にて展示されています。初展示を記念して、その中心メンバーである田中浩也さん・青木竜太さんとともに、ランドスケープアーキテクトの石川初さんに行なったインタビューを公開します。作品と合わせてお読みいただくとより一層理解が深まるはずです。
本記事は「METACITY WIP」マガジンの連載企画の一環です。その他連載記事はこちらから。Bio Sculptureの最新情報はこちらから。
・TEXT BY / EDIT BY: Shin Aoyama
・INTERVIEWEE: Hajime Ishikawa
・INTERVIEWER: Hiroya Tanaka, Ryuta Aoki, Shin Aoyama
・INTERVIEW DATE: 2020.10.23.
「Bio Sculpture」ステートメント
「Bio Sculpture」は、複数の自然素材に対して3Dプリンタで新たな形態と構造を与える行為を通じて、生態系に作用する人新世の社会彫刻の形式を模索していく一連のプロジェクトです。
近年、地球温暖化により世界中で森林火災が勃発しており、森が長期に渡って育んできた多様な生態系が一瞬で焼失する出来事が頻発しています。そのような状況に対して、森の深部から採取してきた土壌成分を一部、都市空間に移植し、新たな環境下でその潜在性をインキュベートするための新たな「器」を制作しました。
器は、ひだ構造が付与された赤玉土と籾殻、さらに表面には4種類の異なる苔から構成され、温度・湿度・CO2・空気の汚れ等を調節するよう内外が緻密に設計されています。
この器が作り出す環境で、森から採取してきた土壌の欠片が活性し、そこに宿されている見えない森の生態系が、新たな姿を伴って顕在化したとき、本作は真の意味で完成となるでしょう。
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ランドスケープアーキテクトとして実務に携わったのち、現在では慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授をつとめていらっしゃる石川初さん。『思考としてのランドスケープ──地上学への誘い──』、『ランドスケール・ブック──地上へのまなざし』といった著作でも知られ、ランドスケープを軸足に多様なスケールを横断した視点を提示していらっしゃいます。今回はそんな石川さんとともに、自然と都市のあらたな関係性を探索する「Bio Sculpture」の可能性と問題について切り込んでいきます。
日本で土を3Dプリントするとは
田中:石川さん、本日はよろしくお願いします。
石川:よろしくお願いします。さて、まずはプロジェクトの経緯をたどりつつ理解を深められればと思いますが、このプロジェクトが始まったそもそものきっかけは何なんでしょう?
田中:青木さんたちMETACITYとのコラボレーションは2019年初頭からはじまったのですが、そもそもはわたしの研究室で開発中の「ArchiFab NIWA」という30m×30m規模の造形範囲を持つ超大型3Dプリンタの出力素材として「土」に着目したのがはじまりだといえるでしょうね。
石川:3Dプリンティングと土というと耳慣れない感じがありますが、どういう理由で土に興味を持たれたのでしょう?
田中:まず現在、大型の3Dプリンタにおける材料のメインストリームはセメントとコンクリートなんですよね。日本でも多くのゼネコンが取り組んでいて、住宅や橋に活用され始めています。しかしコンクリートは大学の研究環境で扱うにはいろいろと大変で、最初はその代替材料として繰り返し使える土がいいんじゃないかと思ったんです。しかし、そうして考えていくうちに土独自の利点や魅力が浮かび上がってきました。たとえばコンクリートは大量の廃液が環境汚染に繋がるし、そもそも日本では土壁というかたちで土が建築規模の立体造形に用いられてきたわけですよね。そうした背景から、土という材料の大型3Dプリンタにおける可能性を追求してみようという方向にシフトしていきました。
石川:素材としての土は古代から人間とともにあり、その過程で様々なかたちで利用されてきていますよね。一口に土といっても色々な使い方があるわけで、ここでいう土はどのような側面にフォーカスしたものなのでしょうか?
田中:上に積み上げていく3Dプリンタの性質上、出力される土は土壁のように藁が混ぜ込まれ乾燥した硬質なものになります。しかしそれを外殻の構造体としながらも、3Dプリント特有の内部構造を活かして、そこに森や畑のような柔らかく肥沃な土を埋め込んでいくことはできるんじゃないかと思っています。あと、意図的に空隙を残して空気を循環させることなども可能です。
石川:今のお話では環境負荷のこととかリサイクラブルであることに着目されてましたが、「循環系の中に組み込まれた素材である」というのも土の特性の一つですし、そうしたものにアプローチしていくのは面白そうですね。
田中:「土らしさ」をしっかり扱うことは重要だと思うんです。実は土を使った3Dプリント自体は世界にもいくつか事例があるんですが、ここにおける土っていうのは単に「地産の安価な材料」程度の扱いしかされてない。だからこのプロジェクトではリサイクル性はもちろん、土が包含する生態系のレベルにまで解像度を上げて「土らしさ」を追求していきたいと思っています。加えて、日本でやっているということも重要です。実は世界の土3Dプリントの事例はそのほとんどが高温低湿の乾燥地域で行われているんです。
[Image Credit]
https://www.3dwasp.com/en/3d-printed-house-tecla/
石川:なるほど、日干しレンガ建築の延長として土による3Dプリントが捉えられてると。
田中:そのとおりです。たしかに住宅とかをつくるんだったら、土がすぐに乾燥する積層法に向いた土地じゃないと難しいのかもしれない。でも日本みたいな湿潤な地域では、出力した土に生命がはびこっているという世界観が成り立ちうる。純粋な建築用途ではない大型3Dプリンタの在り方を、日本という気候の中で運用していくことで見つけ出せるんじゃないかと思ってます。だからこそ機材の名前も「NIWA」なわけで(笑)。
石川:ただの土の塊から自然に生命が生じる、というのはまさしく日本的な世界観ですよね。一方で今の都市はコンクリート製の植桝(植樹のための囲い)をはじめとした、植物の生える/生えないを峻別するための構造を持っています。歴史的な発展を見ても、日干しレンガは焼成されてテラコッタ(terra cotta=「焼いた土」の意)になり、自然と人間の住み分けのための強固な構造に用いられてゆきました。こうして自然との境界線をつくりだしてきた都市に対して、このプロジェクトはオルタナティブな「テラ(terra)」の発展を探索するものだといえるのかもしれませんね。
田中:そこにもこのプロジェクトを日本でやることの意味があると思うんです。3Dプリント住宅がなぜ必要かといえば、人口増加地域に安価かつ高速に住環境を供給するためです。そう考えると、日本でいわゆる建築物を3Dプリントすることの大局的な意義は薄いのだと思います。むしろわれわれには、現在の人間社会に最適化された都市に足りないもの、微生物や自然とのインターフェースのようなものが必要なはずで、わたしたちはそれをひとまず「Bio Sculpture」と呼んでみているわけです。ここで重要なのが都市への自然の持ち込み方になると思うのですが、石川さんのようなランドスケープアーキテクトの立場からは特に、都市に無理やり土を持ち込む緑化への違和感があるのではないでしょうか。
都市に自然が根を張るには
[Image Credit]
https://czo-archive.criticalzone.org/national/research/the-critical-zone-1national/
石川:人間のメンテナンスによってかろうじて成立してる緑は一種の人工物、建材のようなものだと思います。それはそれでいいと思うのですが、そこにリアルな自然と同じものを求めるのはお門違いじゃないかと思うんですよね。人工的であること自体が問題なのではなくて、土に植わっている「かのように」見せかけることへの違和感はありますね。
一般的に「土」といった時の土とは単なる鉱物の塊ではなく、水分があって有機物があって微生物がいて......というもので、それは一定以上の大きさを保つ限りにおいて生態系と同義だといえます。いわば「森の破片」とでもいうべきものとして土を考えてみると、そこにはさまざまなスケールで成立する「系」が存在しているわけですよね。こうした全体性が重要なものを部分的に取り出したり、操作したりというのはやはり難しさがありますね。ただ、このプロジェクトの成果物がメンテナンスフリーな自律系を成していたらやはり面白いですよね。
田中:森の一部を単に持ってきてもすぐに不活性化してしまうというのは想像できますね。だから環境情報をセンシングしてかたちや素材を最適化していくことで、徐々に人の手を離れていくようにしたいと思っています。森から移植した臓器が馴染んで成長していく、みたいなイメージですね。そして重要なのは、何かの目的に向けて人間が緑を育てるわけじゃなくて、都市の中で勝手に自然が成長していくことそれ自体が目的化しているということなんです。
石川:その視点だと、土の塊から植物が生えるってこと自体が象徴的ですよね。人は植物が芽を出すまではその存在に気づかないわけですから。人間の世界把握内では感知できていないけど、人間の目論見と無関係に蠕動しているものたちが確かにそこにいるんだってことをかたちにして見せてくれる。
今の都市構造はもともとの地盤の上を完全に覆ってしまっていて、いわば私たちは常に人工地盤の上にいるのだともいえます。その中で人の目論見から離れていくようなパワーを持つためにはやっぱり、どこか別の大きな地盤に接続されている必要があるんだと思います。いわば、都市に潜在するリソースを簒奪するためのシステムを考えているのかもしれませんね。
田中:10年、20年経っても変化しながら残っていくものには根が必要ってことですね。
石川:そう。でもその根が張る場所は必ずしも地球じゃなくてもいいはずですよね。大きな土の塊みたいなリソース源を見つけられればいいんだと思うんです。
田中:そこにまさしく3Dプリンタが果たす役割がある気がしますね。3Dプリンタは都市の中に巨大な土を積み上げることができる。アスファルトを剥がして地表を露出させることはできないけど、あらたに根を張るための山をつくることはできると。
石川:今議論しているのはつまり、自律協調するビオトープみたいなものですよね。最小限の生態系を備えた個々のビオトープが集まってポリビオトープになったり、また離れたり。そしてここで重要なのが、そのビオトープを存続させるリソースはどこからどのように引っ張ってくれば良いのか、ということです。
田中:リソースは人間でもいいわけですよね。例えばコンポストっていうのは人間からゴミを奪って微生物を活性化させるシステムだ、といっても良い。
石川:都市が見捨てているものをリソースとみなす、というのもあるでしょうね。たとえば側溝の雨水や落ち葉とかって、街路を清潔に保つために高速で側溝を運ばれて都市の外部に排出されているわけですよね。都市の表舞台を保つために見捨てられた様々なものたちを集めてBio Sculptureにしてから捨てる。都市にとって無意味とされたものを無意味なまま純粋にエネルギーとして扱うがゆえに、合目的性は必要なく自己目的的でいいと。
システムを表象するモノ
[Image Credit]
https://www.biodic.go.jp/reports/2-2/aa036_001.html
田中:そのようにして都市の中に生態系を構築したとして、さて次にその作品性を考えていく場合には、どうしてもある種の「表象」の問題に直面せざるを得ません。そこでわたしたちが可能性があるんじゃないかと思っているのが苔なんです。青山のプラダでもヘルツォーグ&ド・ムーロンが苔の壁をつくろうとして失敗していましたが、都市空間でメンテナンスフリーに苔を育てられたら新しさがあるんじゃないかと思っているんですがいかがでしょうか。
石川:やはり苔を綺麗に保つにはメンテナンスは重要ですよね。ただ苔というのは環境が悪化すれば休眠して耐えたり、苔シートみたいなかたちでプロダクト化されていたりとかなり人間にとって都合のいい植物でもあるんですよね。そうなると、人間の都合から離れたものとしての自然を都市に顕現させるという部分からは遠ざかってしまう気もしますね。狙った何かで表象するというよりもたとえば、様々な種類のタネとかが詰め込まれていることで、その環境に最適にチューニングされた植生がいずこからか出現するとかのほうがコンセプトには合っていると思います。公園をはじめとした都市の土には実は色々な種子が眠っていて、適正な環境条件になるとひょっこり出てきたりするんですよ。そういうシードバンクとしての都市の土を見出していくというのは面白いと思います。最初にもいいましたが、ゴミだと思っていたその辺のモノから生命が出てくるというのは、日本のような湿潤な国ならではの現象だと思います。それに、かつての公園って都市が受け入れきれないものを受け入れる場だったはずなのに、今では整備され尽くして都市の一部になってしまっていますよね。だからこそ、そうした都市の余剰を再び受け入れるものとしてBio Sculptureが位置付けられたら面白いのではないかと思うんです。
自然の欲望と人間の欲望
青木:ありがとうございます。さて、ここまで「自然のままならなさを都市に復権するには」という論点で話してきましたが、一方でこのプロジェクトには「環境を調整する」という目的もあるんです。つまり、自然方向に向けたテクノロジーの在り方を探求しつつ、同時にどうすればそれを人間が愛せるかを探ることで、自然も人間社会も含めた広義の「環境」を調停する。こうした視点において、ままならない自然と人間がどのようにインタラクションを持てばいいのか、というのが大きな課題としてあると思うのですがいかがでしょうか。
石川:人が人のための心地良さを求めて整備してきた結果として現在の生活環境があるわけですが、その過程の中で捨て去られたものの中にこそ実は、その環境に必要なものがあるかもしれないですよね。例えば、都市の高速排水システムは人間の都市生活のために道路を素早く乾かす目的で設けられていますが、これを遅くすることで都市を湿潤にできるかもしれない。こういうのは一種の環境調整と捉えられるかもしれませんね。ただしそこには蚊やゴキブリが発生するわけで、それはアート足りうるのかということが問われてくる。つまりは人間と関係なく自然が自然を謳歌している姿って必ずしも綺麗じゃない、ということがあらわになってくるんでしょうね。
田中:わたしはそうしたリアルな生態系の様相を直視していく実際の活動と、ギャラリーにおける展示はいまのところ分離して考えるしかないように思っています。展示そのものが活動ですというのは一見聞こえがいいですが、営々と続く実地の活動があり、その上でコンセプト部分だけをしっかりと展示向けに切り出してきたというほうが現段階では誠実だと思っています。そういう意味においてコンセプト部分にフォーカスするならば、このArchiFab NIWAは現在は5m×5m程度のスケールですが、将来的には30m×30mの環境を一括で出力できるようにしたいんです。このように、その土地の地形そのものをつくれると考えた時にはどのような要素が操作対象になってくるのでしょうか。
テクノロジーが自然にむけてできること
石川:おそらくは環境の循環フローの速度や密度をコントロールするということが重要になってくるでしょうね。つまり、出力物の表面や内部のパターンが複雑になっていて、そこに水や落ち葉、虫や小動物といった都市の中を流れる様々なスケールのものたちを保持することで、環境のフローをコントロールしうるかもしれないというわけです。だから、都市の中をどのようなものたちが動いていて、それをキャッチするにはどの程度の粗密が必要なのか、というのがデザインのきっかけになるんじゃないでしょうか。
田中:様々なスケールの内部構造や表面パターンを設計するのは3Dプリンタの得意とするところですから、可能性を感じますね。
石川:展示場所がギャラリーの中庭とのことですから、様々なものが飛来してくるでしょうし、それによって小規模な生態系の循環がつくられることは大いにありうると思います。ただそこで重要なのは、今までになかったような生態系の見せ方ができるかどうかだと思います。単に木が生い茂っていてなんとなく生命の力強さを感じる、といったものだと新しさを感じないですよね。普通に造園した方が良いということになってしまう。
青木:樹木を使わずに自然、つまり非ー都市を感じさせるにはどうしたらよいかということですね。
石川:その視点でいくならば、樹木の機能を分解して抽象化して再現するというのはどうでしょうか。いわゆる森林の環境は下部が水を蓄えておく保水レイヤー、上部が光合成など栄養の素を環境から受け取る受容レイヤー、中部が上部と下部の立体的な配置を調節する構造レイヤーを成している、と整理できると思います。このそれぞれのレイヤーの機能に特化した形状をつくって、その組み合わせによって多様な造形物のパターンが出てくるのは面白そうです。
田中:コンピューテーショナルな組み合わせの探索と進化、そしてその多様なパターンを出力し分けることができる3Dプリンタといったテクノロジーによって、自然環境のエッセンスを再構築できるかもしれない、というわけですね。
青木:非常に面白そうな方向性ですね。テクノロジーが自然に向けてできることの一端が見え始めたような気がします。最後に石川さんに一言いただきましょうか。
石川:わたしはこのプロジェクトは、都市をたたむ時とかにも重要な視点があると思いました。都市を自然に戻すにはアスファルトを剥がしコンクリートを壊さなくてはいけない。でもそれって実は新しいゴミをつくり出すことなんですよね。しかも一度壊すと元には戻しづらい。でも都市の上に土を積むだけならいつでも戻せる。都市をゴミにすることなく緑化できるんです。やっぱり都市はもうつくられてしまっているモノなので、非ー都市を破壊によって現出させるというのは無益なんだと思います。人新世のように「人間が新しい地層を積み上げる」というほど傲慢ではなく、必要なかったり間違ってたら取り除けるくらいの謙虚さで自然を都市に招く。3Dプリンタはそういう謙虚さのある技術なのかなと思いました。
そもそも、砂漠の中の囲われた楽園が「エデンの園」であり、人類最初の庭だったわけですよね。そう考えると、コンクリートという砂の塊で整備された都市の中に生態系を現出させることはまさしく、正統な庭の系譜に位置するものだといえるのかもしれません。ありがとうございました。
田中・青木:ありがとうございました。
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本インタビューは2020年10月23日に収録されたものを編集し公開しています。文中に現在の社会情勢と一部異なる部分がありますがご了承ください。
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インタビュイー紹介
石川 初|HAJIME ISHIKAWA
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授
博士(学術)。ランドスケープアーキテクト。
1964年京都府宇治市生まれ。東京農業大学農学部造園学科卒業。鹿島建設建築設計本部、Hellmuth Obata Kassabaum Planning Group、株式会社ランドスケープデザイン設計部勤務を経て2015年より現職。研究室に「地上学への研究」という看板を掲げて、ランドスケープデザインの思考を応用する実践的研究に取り組んでいる。
主な著書に『ランドスケール・ブック』( LIXIL出版、 2012)『今和次郎「日本の民家」再訪』(共著、平凡社、 2012。日本建築学会著作賞、日本生活学会今和次郎賞受賞)『思考としてのランドスケープ 地上学への誘い ──歩くこと、見つけること、育てること』( LIXIL出版、 2018。日本造園学会賞著作部門受賞)など。
Web
インタビュワー紹介
田中 浩也|HIROYA TANAKA
慶應義塾大学環境情報学部教授
博士(工学) 社会基盤工学
1975年 北海道札幌市生まれ デザインエンジニア/ソーシャルエンジニア。専門分野は、デジタルファブリケーション、3D設計/生産/製造システム、創造性の科学と文化およびその支援。モットーは「技術と社会の両面から研究すること」。
京都大学総合人間学部、同人間環境学研究科にて建築CADを研究し、建築事務所の現場にも参加した後、東京大学工学系研究科博士課程にて、画像による広域の3Dスキャンシステムを研究開発。最終的には社会基盤工学の分野にて博士(工学)を取得。2005年に慶應大学環境情報学部(SFC)に専任講師として着任、2008年より同准教授。2016年より同教授。
2010年のみマサチューセッツ工科大学建築学科客員研究員。2011年に社会実装拠点として国内初・アジア初のファブラボを鎌倉に開設、2012年に研究開発拠点として慶應義塾大学SFC研究所ソーシャルファブリケーションラボを設立、以後代表を務める。
2013年には第9回世界ファブラボ会議(横浜)実行委員長、2015年には第1回FabLearnAsia会議(横浜)実行委員長、第2回International Conference on Digital Fabrication委員長など、国際会議のオーガナイザーを経験。現在は、文部科学省COI「感性とデジタル製造を直結し、生活者の創造性を拡張するファブ地球社会」研究リーダー補佐兼プロセス・テクノロジー・グループリーダー。
また、日本グッドデザイン賞を3度受賞。他、文部科学省NISTEPな研究者賞、未踏ソフトウェア天才プログラマー/ スーパークリエイター賞をはじめとして、受賞多数。総務省情報通信政策研究所 「ファブ社会の展望に関する検討会」座長、経済産業省「新ものづくり検討会」委員、「新ものづくりネ ットワーク構築支援事業」委員、総務省情報通信政策研究所 「ファブ社会の基盤設計に関する検討会」座長等を歴任し、政策提言にも携わっている。
Web
青木 竜太|RYUTA AOKI
ヴォロシティ株式会社 代表取締役社長、株式会社オルタナティヴ・マシン 共同創業者、株式会社 無茶苦茶 共同創業者、一般社団法人ALIFE Lab. 代表理事、一般社団法人METACITY COUNCIL 代表理事。
「TEDxKids@Chiyoda」や「Art Hack Day」、そしてアート集団「The TEA-ROOM」の共同設立者兼ディレクターも兼ねる。新たな概念を生み出す目にみえない構造の設計に関心を持ち、主にアートやサイエンス分野でプロジェクトや展覧会のプロデュース、アート作品の制作を行う。
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青山 新|SHIN AOYAMA
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科在学中。METACITYメディア編集長。
2019年より、批評とメディアのプロジェクト「Rhetorica」に加入。2020年より、「ありうる社会のかたち」を試作/思索するデザインスタジオ「VOLOCITEE」に加入。専門領域は建築デザイン、デザインリサーチ、クリティカルデザイン、スペキュラティヴデザインなど。
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