めしやまつもと

食の記憶は、生きる記憶。 おばあちゃん好きな孫によるリレー形式の回想連載。新しい味も登…

めしやまつもと

食の記憶は、生きる記憶。 おばあちゃん好きな孫によるリレー形式の回想連載。新しい味も登場するかも、お楽しみに!

最近の記事

たりないものの向こう側

最近食事を制限する必要性ができて食べたいものを控えるようになった。 欲しい。たりない。罪悪感。 あんなまでに好きだったものは、最早愛せない。 たりないものは、手にあるものより輝いて見えるのは何故だろう。 食べ物は愛。共に貪り、欲し、満たし、繰り返されるもの。 再びこの愛へ火を灯して欲しいと、会えなくなったあなたに神頼みするのはワガママ過ぎますか?おばあちゃん。

    • おばあちゃんあのね……

      ずっとブログサボってしまった。 だからといって料理は毎日作らなきゃいけない といけないからちゃんとやってるよ。 おばあちゃんあのね……孫一はおばあちゃんに 教わった煮物をやりながら、あなたを思い出すよ。 おばあちゃんに会いたくなるから、思い出すと悲しくなるから、あえて煮物を作るのを避ける時もあるよ。 だけどちゃんと受け継いだその味は崩さないようにきちんとやって、母に褒めてもらうのが私の喜びだよ! ブログを忘れたわけでも教わった事を忘れたわけでもない。ただ貴方を思

      • かき揚げ

        おばあちやんが得意としていたかき揚げを 先日頂きました。 ごぼうと人参、エビとイカをいれたかき揚げは いつも美味しくて、私たちも真似をして作っています。 母が作っている姿が、祖母の姿にみえ、たまに 思い出し胸が熱くなる時があります。 元気にしてるだろうか?また作って欲しかったな と思い出します。

        • ありがたみ

          孫2が復活したので孫1も戻ります。 住んでる地域がロックダウン寸前になりました。感染者が増えているためです。 発表があったあと、食料品店にまた人が殺到しました。 正直このような連鎖反応は想定内だし、慣れているつもりでしたが、ふっと湧き上がる寂しさが拭えない。このままコロナとは一生のお付き合いなのか? いつも有り難みは終わった後から出てくる事が多かったけど、最近は有り難みは出し惜しみしない。 おばあちゃんがあれよあれよと体調を崩していった様に、人っていつどうなるかわか

        たりないものの向こう側

          久々の投稿

          孫2は少しの間お出かけしていました。 つぶやきを見てくださってる方にも2ヶ月の 休暇をもらい申し訳ないです。が、めしやまつもと また復活します(笑)不定期になってもお許しください 休んでいた間、体を壊して思ったことはやはり どんなときも生きていく上で食は大切だということ。 最近忘れそうになった祖母との記憶もやはり食と結び つけると忘れることの出来ない記憶となります。 おばあちゃんだったら、もっと味が濃かった。おばあちゃんだったら、もっとこれを入れたらいんじゃな

          手から出る

          おばあちゃんの作ったものは新しい食べ物でもまるで熟成したかのような味がした。 そのおいしさの秘密は手から何か出てるんではないかと思ってた。 レストラン行っても味わえないの。 自分の食べ物からも出ない。 最近その要素のひとつは、タイミングだと思っている。 と言ったところでブラピを思い出した私は記憶が止まってるな。 「たまに間の悪さも大事なんだね、タイミング」 おばあちゃん、亡くなったタイミング、間が悪かったです。まあ、おばあちゃんが去るのに良いタイミングなんて私の

          ポークチャップ

          最近、体を壊しがちな毎日。こんな時には 暖かいお粥がいいかもしれない❗️だけど、 食べる事はなによりも健康!と教えてくれた おばあちゃんの👵メニューで、まさしく大好きで すたみな満点なメニューといえば「ポークチャップ」 と思い出した!ご飯に合うのだ。 お肉に小麦粉をまぶして、 切った玉ねぎと、ケチャップで味付けして出来上がり! これ食べたらまた元気になれるかなー?

          ポークチャップ

          作りたくない夜

          コロナで、朝から晩までずっと家。 下手したら朝昼晩キッチン+自宅勤務。 もうやってられない!という日が来ることは想像に難くないので、最近は先回りして自家製冷凍餃子を作り置きしてる。自分のことを先回れる様になったのは本当に最近のことだ。 わたしの曖昧模糊とした記憶ではめしやまつもとでの餃子が思い出せなく、これはむしろ母の味な気がする。 記憶力が私より良いであろう孫2の回答を待ちたいのだけど。 おばあちゃんにも作りたくない夜はあったはずなのだが、どうしていたんだろう。

          作りたくない夜

          記憶の整理

          孫1の他に孫2がいて、今日は孫2担当。 めしやまつもとは、100年生きた分のレシピが 沢山あるはずなのに、濃い印象に残るレシピは 紹介したものの、記憶の整理が追いつかない日もある。 忘れてはいけないのに、たまに本人がいないと忘れてし まう、記憶の整理を今日は一旦整理しよう。 私たちはおばあちゃんの愛情ある手作りに 甘えていた。おばあちゃんの後継ぎができる料理を また笑顔で、おばあちゃんに勝るくらい作れるように

          めしやの孫

          私、孫1は今、海外住まい。 日々おばあちゃんのレシピを思い出そうにも記憶がどんどん薄れて来ている。おいしかったのだ。今だって参考にしているのだ。けれども。 中身が思い出せなくて、日本語もこっちの言葉も全てが中途半端になって来て、色んな記憶で自分を信じ切れずに曖昧混沌としている中にも、おばあちゃんの食べ物はおいしいものの代名詞で登場するのだ。 最近は、最新のミーハー話をおばあちゃんにしようと思った瞬間に、あ、そういえば、もう面と向かっては話せないんだって気付いて悲しくなっ

          切り干し大根の煮物

          いつも、大根をくださる方がいて、大量に天日干ししておいた「切り干し大根」は、節約レシピにはもってこいで、季節問わずお世話になっている。 おばあちゃんから教えてもらった作り方も いまやおばあちゃんを越して上手に味付けできてるに 違いない(笑)( 自画自賛 )。具は特にこだわりなし タケノコや鶏肉を入れても良し。ただ 醤油、みりんだけでは美味しくはならない。 小エビの乾燥エキスをいれたり、あこだしを 入れて味を調整していく。 作った日より翌日食べた方が味がしみ

          切り干し大根の煮物

          めしやのレイアウト

          めしや初期のレイアウト。 私が自転車の練習をして流血した空き地を左に見て、坂を上り切る。もうふたこぎ、みこぎすると、入り口。入り口からは階段で何段か下がる。 母屋と離れがあり、両方とも小ぶりながら機能的だった。 庭の中央にはしそが植っていたと思う。茶殻やたまごの殻が出たらその辺りに捨て、自然に肥料になる様にしてたから割と頼もしく育った。 玄関にはアロエがある。すり傷にはこれ。キダチアロエだから苦くて食べれない。 居間を抜けて台所は狭いコーナーを通る。このコーナーにゴ

          めしやのレイアウト

          イカの姿煮と、せん妄の繋がり

          めしやまつもとの、主人公おばあちゃんは 今思えば力尽きるまで、ご飯のこと考えていたに違いな い。いや考えていた。 いつもの時間にお見舞いにいき「おばあちゃん来た よ」と話しかけると、せん妄状態でも「イカーイカー」 「銀座」 と言っていたのを思い出す。きっとおばあちゃんは 「イカの姿煮」を食べたかったのかな?孫なりに そう思った。 確かにおばあちゃん、イカの姿煮よく 作ってくれたなー。良いイカを選んできては、しょうが 醤油、出汁などで作ってくれた、「イカの

          イカの姿煮と、せん妄の繋がり

          じゃがバタシュガー

          今思うと、血管を最高に詰まらせそうな組み合わせだと思うけど。小さい頃は美味しければ関係ない。 おばあちゃんの家に行って小腹が空いてると、よくイモをふかしてくれたのだが、最高に美味しかったのは、じゃがいも熱々に、バターのせて、砂糖ドーン。 いものほっくりしている、あのなんとも言えない食感にバターの芳潤な香り。そして砂糖のあまさが、じゃがいものほくほくにないまぜになって、最高のお菓子。 未だにあれを食べたくなる。

          じゃがバタシュガー

          冷やし中華

          夏といえば!冷やし中華! 暑い中遊んで帰った日には、冷房が効いた部屋で 姉と私、家族みんなが 楽しみにしていた夏定番の冷やし中華!がでてくる 冷やし中華を食べにだけばあちゃんちに駆け込んだ 記憶も忘れない。 お肉がたっぷりついた、二の腕がいつもたくましく見え るお気に入りの花柄ワンピースを着ながら、汗を拭い一 生懸命、ハムを切ったり、錦糸卵を1枚1枚焼いてきって くれたり、キュウリも千切りで愛情こめて作ってくれた 食べるのはあっという間でも、本当に美味しか

          キャラメルコーン

          めしやのお菓子当番。おじいちゃんの戸棚。 おせんべい、コロンだっけ?クリームが入っている丸いお菓子、とんがりコーン、あと必ずキャラメルコーンが入っていた。 私は子供の時からあまり甘いお菓子が好きではなかったのだが、おじいちゃんはおそらく子供には甘いお菓子が良いと思っていたのだと思う。 特に私はキャラメルコーンのキャラメルが子供心に理解出来ず、あまり食べようとしなかった。 でも。歳をとるにつれて、何でもっとおじいちゃんのくれたキャラメルコーンを食べなかったんだろうと思う

          キャラメルコーン