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夢を持つということ。

僕には夢がある。夢に向かっているから今がワクワク出来ている。毎日をポジティブにいきるためには、夢を持つことが大事なんだとつくづく思えた。だけど夢なんてそう簡単には見つからないし、そう簡単に叶うものじゃない。それは痛いほど分かっている。僕も夢を何度も諦めてきたから。でも、そこから見えてきたことがあるんだ。

夢が夢の頃のお話

「成功するまで死んでも働け」この言葉が僕の全てだった。飲食の世界では下積みの時を修行と呼んで、安い給料で朝から晩まで、怒鳴りつけられながら走り回らなければいけない。どの世界も厳しいかもしれない。だけど、料理人と呼ばれる世界の中も厳しい世界だったのは間違いない。所得も低い。残業代もなければ、小さなところはボーナスもない。土日祝日は目が回る忙しさで、しんどくてきつい。そんな世界なのに、たくさんの人がそれでも働くのは夢を持っていたから。一流の料理人になれば、自分のお店が持てる。所得も増えて自由に休みがとれるし、テレビにも出れる。私が若い時はそう先輩から聞かされていた。だから、今が辛くて苦しくても頑張れと。それを信じて努力した。休みの日は、色んなお店をまわり、勉強と題してただ働きもした。夜中帰っては、寝る間も惜しんで料理の専門誌を読み漁りもした。どんなに辛いことも苦しいこともいっぱい我慢した。成功するためにはそれを経験して乗り越えていかないと、夢はそのまた夢で終わり消えてしまうもの。そういうものだと思っていたんだ。夢を必死に追いかけることは言い換えれば夢を追いかけるには死ぬことも必要なくらい頑張らないといけないんだと。

夢に対する想いが変わったきっかけ

たくさんの同僚や後輩、先輩がそんな中で脱落していった。昨日まで一緒に働いていたのに、次の日には連絡も取れないことはざらにあった。私はそんな人を弱いと思っていた。苦しいのはみんな同じなのに、それを耐えられないなんて。でも、そんな中、ずっと一緒に働いていた友人がある日突然来なくなった。連絡も取れなくなった。何度電話しても出てくれることはなかった。とても明るい人で前向きな人。戦友だと思っていた。お互いに励まし合ったし、お互いの夢を語り合ったりもした。彼はとっても素晴らしい夢を持っていた。料理を学んで自分の故郷の人に食べたことのない素晴らしい料理を食べてもらうんだって。そんな夢を持ちいつも懸命に料理と向き合っていたのに。一瞬で彼は消えていってしまった。僕の中に違和感が生まれた。こんなにも自分を追い込まないといけないの?夢を追いかけるのはこんなにも毎日が苦しいものなの?自分という存在は夢を掴むまでは殺すべきなの?毎日がモヤモヤしていた。確かに夢を叶えることは、努力も必要だし我慢しないといけないこともたくさんあると思う。だけど夢を持つということは自分を殺すことじゃない。自分を追い込むことじゃない。もっとワクワクしてキラキラしたものなんだ。夢を追いかけていると毎日が楽しくて楽しくて仕方ないもの。だから、大変なことも手が届かないことも乗り越えて夢に向かうことが出来る。そこに気付けたのは随分あとの話になるけど、少なくとも自分の夢というものに違和感を覚えたのは突然の友人との分かれだった。

夢が持てなくなった

今でも思うよ。僕はよく頑張っていた。どんなに結果に繋がらなくても、ずっと辛抱してたし、そんじょそこらじゃ負けないくらい努力もした。だけど、夢は叶わなかった。「成功するまでは死んでも働け」という精神で踏ん張ってきたけど、死んでしまったら成功しないものだった。簡単に言うと私は追い込まれて自殺した。人は簡単に死なないから、死ぬことはなかったけど、心はぽっきり折れて死んでしまった。これまで積み上げてきたものも全部崩れて何もかもなくなってしまった。仕事も家族も何もかも。もう夢を持つことはないと思ったし持つべきではないとも思ったよ。毎日に希望は持てなかったし、人生が終わったと思ってたよ。そんな時にふと思い出したことがあった。小さい時に家族みんなで食べた焼き鳥だった。裕福だったかは分からないけど、月に一度だけ外食するという決まりがあって、その多くは家族みんな大好きな焼き鳥屋に行くことだった。また、あの焼き鳥を食べたいなって思えたんだ。それが、人生どん底の僕が持てた夢だった。そのために仕事も頑張ることが出来るようになった。

夢を持つということは

夢を持つということは、生きる喜びや強さ、目的や信念。たくさんのことを教えてくれる。生きる指針になるもの。だから人生には必要なものだと思う。その大前提としてワクワクするものなんだ。大きい小さいは問題ではないということ。夢は大きく持つべきだと言われるけど大きさは関係ない。僕の立ち直るきっかけになった夢が焼き鳥を食べることだったように。つまり自分の心しか本当の夢なのかどうかは分からない。分かっているのは自分自身。誰かの夢を背負うことはない。人の意見を鵜呑みにする必要はないんだ。夢が見つからないと思っている人は夢の設定が高くないといけない。夢を変えてはいけないと思い込んでしまっているんだ。夢をあきらめたから人生が終わりなんて思って欲しくない。違う夢を探せばいいだけのこと。何度失敗したっていい。何度でも挫けていい。そう思えると少しは生きやすくなるよ。

まとめ

夢は生きる喜びになる
夢は生きる指針になる
夢は自分を大きく成長させてくれる
夢はワクワクするもの
夢は自分で決めるもの
夢には大きさは関係ない
夢は何度持ってもいい
夢は変えてもいい
夢は変化するもの
夢で自分と向き合えるもの

最期まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー

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