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腸内環境でうつ症状改善「急激なストレスからお腹を守る腸内リセット術」松生恒夫

食事に気を付けても腸内環境を整えていないと意味がない。栄養を吸収し、老廃物をしっかり排泄できるのが健康の要だ。ずいぶん前に読んだ腸内環境本を一冊、書棚から取り出して再読した。

内容はかなり「便秘」の悩みを持つ人に偏っているようで、万年、下痢症の私には・・(涙) 響く部分が少なかったが、腸の状態とメンタルの関わりに関して興味深かったところを一つ紹介しておきたい。

腸は「第二の脳」

「うつ病患者が治療薬として抗うつ剤を服用すると、その副作用として便秘になりやすいのは、脳と腸の相関関係を物語っています。便秘は、精神的悪循環と身体的悪循環の二つが重なり合い、交互に悪影響を及ぼしていることが指摘されています。」(急激なストレスからお腹を守る腸内リセット術 松生恒夫 ソフトバンク新書 P59)

腸がストレスに反応しやすいというのは経験からも知っていた。しかし、それは、逆も真なりということだ。腸の調子が悪くなれば、精神も影響を受けるということを発見できた。

うつ病はセロトニンの不足と関わっている。セロトニンは、脳内で全体の1%・腸で95%、残りは腎臓・血小板で作られるそうだ。腸のセロトニンは脳に入ることは無いのだが、何らかの仕方で腸のセロトニンと脳内のセロトニンは関わっていると考える研究者が多い。しかし、驚きだよねぇ、体内のセロトニンの95%が腸で作られるとは。

ストレス(うつ・不安)の改善!

この本で書かれている実験に使われた乳酸菌は「ラブレ菌」だ(私は単純なので、早速ラブレ入り飲料を買って飲んでみた~)

この実験は「植物性乳酸ラブレ」含有カプセルを1日1カプセルを4週間飲ませ、被験者の心理状態を測ったものだ。心理状態の測定は客観的なデータとしてPOMS(心理テスト)で行う。4週間後、腸内環境の改善(腸内善玉菌の優位な増加・悪玉菌の減少)がみられた。それと共に行われた、心理テストで不安・抑うつの症状が改善されることがわかったのだ。

「腸内環境を改善し、腹部症状を改善させると、心理状態、気分、つまり脳のストレスも改善することが示唆されました。腸と脳が密接に関与していることのあらわれともいえるのです。」(急激なストレスからお腹を守る腸内リセット術 松生恒夫 ソフトバンク新書 P64)

ということは、うつやストレスのケアのために、腸内環境を整備する、というアプローチがとれるのだ。こういうアプローチを心療内科とか精神科とかでやってほしいな!と思うよね。藤川メソッドもそうなんだけど、栄養療法に興味を持つドクターは精神科が多かったりするし。

私は、かなりネガティブ思考なので腸内環境をよくしてポジティブ思考を手に入れるべく頑張ってみよう。

ちなみに、この本では何度も「ラブレ菌」が推奨されている。ラブレ菌って京都の漬物・すぐき漬けから発見された植物性の乳酸菌の一種で、生きて届く強力な乳酸菌なのだ。上述の実験と同じように「4週間」など区切って効果を検証してみるのもよいかも。

IBS(過敏性腸症候群)との関係

私は小学生から30代まで重度のIBS(過敏性腸症候群)で苦しんだけれど、糖質制限でつらい症状がほとんど治った。だから食べ物と腸内環境の関係は、体で理解しているつもりだ。

私は自分の経験からIBSはメンタルというより、食べ物だった!と確信したんだけれど、この本を読むと「食べ物で腸内環境がよくなったので→メンタルが改善し→その結果IBSが治癒した」とも考えられるね。まあ、治ればどっちでもいいかね。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq