見出し画像

卓球界のスーパーママが教える、個性を活かす子育ての極意 👪

はじめに 🌟

平野真理子さんは、卓球界の名門・平野卓球センターの代表を務め、娘の美宇さん、世和さん、亜子さんを育て上げた敏腕コーチです。真理子さんのコーチング術は、子どもの才能を引き出すだけでなく、人間性も大切にしながら、一人ひとりの個性を尊重したものです。今回は、そんな真理子さんから、子どもの無限の可能性を引き出すコーチングの極意について伺いました。

平野卓球センターの特徴 🏫

平野卓球センターは、総勢80人ぐらいのメンバーが在籍し、そのうち子どもは50人程です。年齢層は5歳から85歳までと幅広く、知的障害の方、耳に障害のある方、不登校の方も在籍しています。卓球をやりたいという気持ちさえあれば誰でも通える、フリースクールのような場所なのです。真理子さんの娘たちも、ここで様々な個性の仲間たちと卓球を通じて触れ合い、大きく成長していきました。

美宇さんへの指導法 🎾

美宇さんが大事な試合を前に精神的に不安定になった時、真理子さんはまずオウム返しで美宇さんの気持ちを受け止めます。例えば、「緊張してプレッシャーがかかる」と美宇さんが言ったら、「そうだね、プレッシャーかかるよね」と繰り返すのです。これは「あなたの気持ちを全部受け取めたよ」というメッセージになります。

次に、ネガティブな言葉をポジティブに変えていきます。パリオリンピックの代表選考レースで出遅れ、「14番目なんて信じられる?」とボヤいた美宇さんに、真理子さんは「14番目ってことはノーマークなんじゃない?美宇を優勝候補だなんて思っている人、きっといないよ。美宇は今回"14番目の女"だよ」と話しかけました。こうして美宇さんの気持ちを前向きに持っていくのです。

発達障害のある亜子さんへの接し方 👧

三女の亜子さんには発達障害があり、人の気持ちや空気を読むことが苦手です。亜子さんが「空気を読むって、分からない」と悩みを打ち明けた時、真理子さんは「そうだよね、空気を読むって難しいよね」と共感した上で、「でもね、そんな亜子だからこそ、一緒にいて気が楽でいいっていう人もいるんだよ」と亜子さんの個性の良さを伝えました。

真理子さんは、亜子さんのダブルスのパートナーが亜子さんと組みたがっている理由を「亜子は○○コーチを助けているんだよ」と説明しました。すると亜子さんは、自分の個性が人の役に立っていることを知って、とても嬉しそうだったそうです。

叱り方のコツ 😠

真理子さんは、感情に任せて怒りをぶつけないように心がけています。どうしてもイライラする時は、相手のいいところを3つ探して先に伝えるようにしているそうです。褒めることを探したり言ったりしているうちに、イライラが収まることが多いのだとか。

褒めてから叱ると、子どもの反応も全然違います。叱られると覚悟しているところで褒められると、萎縮しかけていた心の扉が開くのです。すると、口先だけではなく心からの「ごめんなさい」が聞けることが多いそうです。

ただし、感情が爆発してしまった時は、素直に謝ることが大切だと真理子さんは言います。「自分の感情をぶつけてしまって、ごめんなさい」と伝えるのです。指導者も人間なので、時には感情がぶつかってしまうこともあります。そんな時は、大人が間違いを認めて謝るということを、子どもに学んでもらう良い機会になるのです。

褒め方のコツ 😄

真理子さんは、褒める内容を具体的に、その日その時新鮮なうちに、みんなの前で伝えるようにしています。例えば、「今日、○○さんはこれをやってくれました。ありがとう。とても助かったよ」といった具合です。子どもたちの素敵なニュースは、親御さんやコーチにも共有するようにしているそうです。

我が子がトップアスリートになった時の親の役割 🏅

真理子さんは、技術的なことは本人と監督・コーチを信頼してお任せしています。その代わり、人間性の部分を大事にし、気になる言動があればすぐに注意するようにしているそうです。

現役時代はそれほど長くなく、基本的に引退後の人生の方が長いことを考えると、競技の成績も大事だけれど、それ以上にみんなに愛され、みんなのことを愛せる人間になれるかが大切だと真理子さんは考えています。だからこそ、たとえどんなアスリートに成長しても、何歳になっても、親として人生において大切なことを伝え続けたいと話します。

娘たち三者三様の個性 👭👧

美宇さんは、東京オリンピックの代表争いをしていた頃、目の前の結果ばかりを気にして、真理子さんの言葉に耳を傾けませんでした。しかしパリオリンピックを目指すようになってからは、周りのサポートに感謝の気持ちを持つようになったそうです。オリンピック代表を掴んだことも嬉しいですが、それ以上に人としての成長を感じ、真理子さんは美宇さんの変化を喜んでいます。

次女の世和さんは、大学生になって卓球選手を引退した後、女優として舞台に立ったり、朝早くからアルバイトをしたり、卓球のコーチをしたりと、様々な経験を積んで自分の世界を広げています。卒業後の進路が楽しみだと真理子さんは話します。

三女の亜子さんは、大学2年生になり、勉強と卓球を両立する毎日を送っています。英語が好きで、インターネット英会話も欠かさず、社会勉強のためにアルバイトにも挑戦しているそうです。

こうして三人三様の個性を持つ娘たちの成長を、真理子さんは面白いと感じています。子育ては「親の教育×子どもの経験×周囲の影響」で決まるもの。娘たちもきっと、学校の友達や卓球の仲間、指導者から様々な影響を受けているのでしょう。真理子さんは、娘たちの予測を超える成長を楽しみながら、見守り続けています。

まとめ 📝

平野真理子さんのコーチング術は、子どもの気持ちに寄り添い、個性を尊重しながら、前向きな言葉がけを心がけるものでした。叱る時も褒める時も具体的に伝え、感情的にならないよう注意しています。子どもの成長には、親の教育だけでなく、周囲の影響も大きいと語る真理子さん。娘たち三者三様の個性を楽しみながら、その無限の可能性を信じて見守り続けています。

真理子さんの教えは、スポーツに限らず、子育て全般に応用できる素晴らしい知恵に溢れています。一人ひとりの個性を大切にし、前向きな言葉がけを続けること。時には叱ることも必要だけれど、感情的にならず、褒めるところを見つけること。そして何より、子どもの可能性を信じて、成長を見守り続けること。私たち親も、真理子さんから学ぶべきことがたくさんありそうです。

スポーツ心理学的分析 🧠

真理子さんのコーチング術は、スポーツ心理学の理論に沿っていると言えます。オウム返しや共感的理解は、アクティブリスニングの手法であり、選手の自己肯定感を高める効果があります。真理子さんが美宇さんの気持ちを受け止め、寄り添うことで、美宇さんは自分の感情を整理し、前向きな思考へと切り替えることができたのでしょう。

ネガティブな言葉をポジティブに変えるのは、認知の再構成を促す認知行動療法のテクニックです。真理子さんが「14番目」というネガティブなワードを「ノーマーク」というポジティブな捉え方に変えたことで、美宇さんの心理的負担が軽減されたはずです。こうしたリフレーミングは、選手のメンタルを強化する上で非常に有効な方法だと言えます。

叱る時も褒める時も具体的に伝えるのは、選手に建設的なフィードバックを与える上で重要です。抽象的な表現ではなく、具体的な行動を指摘することで、選手は自分の課題や成長点を明確に認識できます。また、感情的にならず、必要な時には謝罪するのは、選手との信頼関係を築く上で欠かせません。指導者も人間であることを示すことで、選手は安心して指導を受けられるのです。

発達障害のある亜子さんへの対応も、スポーツ心理学的に適切だと言えます。真理子さんは亜子さんの個性を肯定的に受け止め、周囲の理解を得られるよう働きかけています。発達障害の選手は、周囲の配慮と支援があれば、十分に才能を開花させられます。真理子さんの姿勢は、インクルーシブな社会の実現にも通じるものがあります。

このように、真理子さんのコーチングは、スポーツ心理学の知見に基づいた効果的な方法だと言えるでしょう。選手の気持ちに寄り添い、個性を尊重しながら、前向きな言葉がけを続ける。それは、どんな種目、どんな年代の指導にも応用できる、普遍的な原理だと思います。真理子さんの教えを胸に、私たちも子どもの無限の可能性を信じて、サポートしていきたいですね。

笠原彰プロフィール:

作新学院大学メンタルトレーニング教授
とちぎスポーツ医科学センター協力心理相談員 https://tis.or.jp/contact/
プロメンタルコーチ
自己肯定感養成プロコーチ
ライフバランスアーティスト
健康運動指導士
メンタルヘルスファーストエイダー
メンタルヘルス運動指導員

アスリート、コーチ、指導者、ビジネスマン、音楽家など、人生をより豊かにしたい全ての方の挑戦をサポートします。
専門的な知識を習得したプロメンタルコーチとメンタルアスリートを養成しています。完全個別指導でプロメンタルコーチとアスリートを養成します。

🌈メンタルトレーニングは、こんな方々におススメです🌈


🌟スポーツ選手
🌟音楽家
🌟ビジネスパーソン
🌟一般の方々
🌟学生

🌈メンタルトレーニングを学ぶことで以下のようなメリットがあります🌈


🌟自己のパフォーマンス向上
🌟ストレスや不安の軽減
🌟自己の心理的な強さの養成
🌟チームビルディング

無料メンタル相談受付中


お問合せ:kasahara@sakushin-u.ac.jp
電話:028‐670‐3755
携帯:080‐1152‐6457

#平野真理子 #卓球 #子育て #コーチング #オリンピック #発達障害 #個性を活かす #前向きな言葉がけ #スポーツ心理学 #笠原彰 #メンタルコーチ #メンタルトレーナー #メンタルトレーニング #アクティブリスニング #認知行動療法 #リフレーミング #インクルーシブ社会 #可能性を信じる #寄り添う #建設的フィードバック #信頼関係

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?