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思考の整理学の話その2「しゃべる」。で私はnoteを音読してる。

1週間前に書いたnote『思考の整理学より「とにかく書いてみる」。で私はnoteで書いている。』が日経電子版TOPに掲載されたりとかなりの反響を頂いたので、「思考の整理学」の話その2を書きました。

書いた理由は、「思考の整理学」を再読してから、私は過去のものも含めてnoteの音読を始めたからです。具体的にいうと過去のPVが高かったnoteを順番に音読し文章を書き直しています。

その効果は主観的ですが「読みやすく成ってきたのでは!」と感じています。是非皆さんにもやって欲しい。「しゃべる」の効果、「音読」の効果。誰かに伝えたい。伝えたい人がいる。

思考の整理学

声を出してみる。声で考える。

声を出してみると、頭が違った働きをする。
沈思黙考は、しばしば、小さな袋小路の中に入り込んでしまって、出られないことになりかねない。

読みつかえるところがあれば再考

書き上げた原稿を読みなおして、手を入れる。
原稿は黙って書くが、読みかえしは、音読する。
もし、読みつかえるところがあれば、かならず問題がひそんでいる。再考してみなくてはならない。
沈黙の読み返しでは、たいていこういうところを見のがしてしまう。

声は発見する

声は、目だけで見つけることのできない文章の穴を発見する。声は思いのほか、賢明。

何でも話せばいいというものでもない

ちょっとしたアイデアを誰かに喋ると、大体は大した事ではないという反応をする。心が傷つく。
新しいアイデアを気軽に喋ってはいけない。

権威を持った人に話すと、打撃はいっそう深刻

ちょっといいことを考えたから、権威をもったた人の意見をきいてみる。
感心してもらえれば、勇気百倍だが一蹴されたら、深刻。心がもっと傷つく。

話すと、頭の内圧がさがる。

話してしまうと、頭の内圧がさがる。
すると、それをさらに考え続けようという意欲を失ってしまう。
あるいは、文章に書いてまとめようという気力がなくなってしまう。
しゃべるというのが、すでにりっぱに表現活動である。
それで満足してしまうのである。

まずは黙って、表現へ向かう。

あえて黙って、表現へ向っての内圧を高めなくてはならない。
創作へのエネルギーは代償行動で肩代わりされやすい。

口八丁手八丁

口八丁手八丁、というが、口八丁の人はしばしば実際の行動はお留守になる。
考えをすぐにしゃべるのも同じ落し穴にはまりこむ。
考えたことを、うかつに、早まって、しゃべってはいけない。

だからといって部屋にこもっても駄目

談論の間に思いもかけない妙案を得ることもある。
とっておきの考えは、うかつに喋ってはいけないが、こまかいことを批判的に考えると発想は萎縮してしまう。

知的会話をしよう。「固有名詞を出さない」

知的会話とは、まず、身近な人の名、固有名詞を引っぱり出さないことである。共通の知人の名前が出ると、どうしても、会話はゴシップに終る。ゴシップからはネズミーぴき出ない。害あって益なしである。

知的会話をしよう。「過去形の動詞でものを言わない」

過去形の動詞でものを言わないことである。「......であった」「.........した」という語り口もとかくゴシップがかる。「......ではなかろうか」「.........と考えられる」といった表現を用いていれば、創造的なことが生れやすい。

触媒作用による発見を促進する方法

同じ専門の人が集まって話し合うと、どうしても話題は専門的になり話が小さくなりがちである。便利な知識を得られるのはいい。でも本当におもしろいことは飛び出してこないものである。
なるべく縁のうすいことをしている人が集まって、現実離れした話をすると、触媒作用による発見が期待できる。

やはり声は考える力をもっている。

調子に乗ってしゃべっていると、自分でもびっくりするようなことが口をついて出てくる。やはり声は考える力をもっている。われわれは頭だけで考えるのではなく、しゃべって、しゃべりながら、声にも考えさせるようにしなくてはならない。

「思考の整理学」noteシリーズ

刊行から36年で120刷・240万部突破! 「思考の整理学」

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Photo by Marcos Luiz Photograph on Unsplash

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