絶望の光

私が見ていた哀しみだけの世界
裏切られたり
はめられたり殴られたり
誰も知らない私だけが見ていた世界
屋上から飛ぶ寸前の
黒い地面と小さな灯り
幸せは遠い空にしかないと信じてて
私はいつも空を見上げていた
何処に居ても何をしても
私は私にはなれなかった
ずっと本当の私では
居られなかった
本当の私すら見失っていた
気づいた時には「私は誰?」
私はいったい誰なのかも
分からなくなっていた
あの時と同じガラスの外には
途方もなく続く絶望と
怒りに埋もれる明日と
不安しかない未来に
押し潰されながら
ただただこの夜を
じっと見つめるしかなかった
私が存在する
あの時と同じガラスを見ている私が
あの頃の私に確かに
伝えられる何かは何も無いけど
あの途方もなく続く
長い長い年月が
今の私をつくりあげたのは
確かだから
私の歩いてきた絶望にも
今やっと光がさすでしょう

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