地面に
地面に正座して
お金を乞う人の前を
素通りできない
お金があることは不幸だと
長い間思っていた
お金がなければ
食べてはいけないってことも
分かってはいたのに
お金がないことが
私に唯一残された幸せだと
疑うこともなく
ずっと信じていた
真実はお金があってもなくても
愛があれば人は幸せになれるのに
だけど誰も気づかずに
通り過ぎてゆく
痛みが消えてしまった後も
残る傷跡を
お金だけにとらわれて
普通だけにとらわれて
世の中は表も裏も
同じ人間なのに
表だけにしか
良い人はいないなんて
そんな愚かなことしか
知らなかった
駅前で時々見かける
地面に正座して
頭を下げてる姿が
他人事に思えなくて
何日食べれないでいるのか
心配になる
ずっと心に残る
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