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あじさい寺と蔵王ラーメンを賞するポタリング
(A day in the life 10 2016.6 )
あじさい寺というのは日本中にあって、どこも境内に紫陽花の花が咲き誇るさまを見物しようと善男善女が集まる。山形の場合は市街の西にある出塩文殊堂のことだ。
梅雨も一休みの夏空、あまり人の集まるところには行きたくないわたしだが、たまにはよかろうと出かけてみた。ビアンキのクロモリロードLupo久々の稼働である。
山形盆地の西側はのどかな農村風景
山形の街の詩情を伝える写真サイト「山形の街並み」
山形の町には、なんともいえない詩情がある。
空襲で焼かれなかったので、古い建物が多く残っていたり、町割が昔のままだったりする。そのことに由来する前時代的ノスタルジアが漂うのはもとより、昭和末期から平成はじめ、わたしが学生時代を過ごした時期のこの町の空気の抒情感もまた変わらずに在る。あちこちの建物は建て替わって新しくなっても、それは変わらないのだ。
大学を出て以来、いろんな町に住んだし、仕事で東北中
春の小一時間ポタシリーズ3 : 村山でいろいろ集めて囃し最上川
先だって碁点温泉から村山市西部の高原地帯をポタったわれわれであったが、この一帯のよさをさらに深く味わおうと考えてふたたびこの付近に降り立った。
このあたりの風景の重要な役者はなんといっても最上川である。古くはかの芭蕉もああ最上川最上川とか、そんな句は残っていないが、たぶん詠んだに違いない。古来からの雄大な眺めを成す実力はその辺の川が束になってもかなわない。
前回は高原地帯の風景と花見を主眼に据
春の小一時間ポタシリーズ2 : 山形 ・ 西川町のひそやか桜めぐりと寒河江川
春になると寒河江川は月山連峰の雪解け水が滔々と流れ出し、ビアンキの自転車を思わせるチェレステカラーを呈する。
その上流にある西川町では例年5月近くなっても桜が楽しめるが、今年は全県的に花の盛りが早まったので同地も例外ではない。
4月半ば、庄内に所用があって向かう途中の小一時間、早まった桜を追ってふたたびショートポタに出かけるのだった。
いつもは寒河江の道の駅チェリーランドから走り出してさくらんぼ
チェコのサイクルマップアプリ「mapy.cz」が日本で使っても楽しい件
チェコ全土のサイクリングルートを手軽に見たいと思って見つけたのがこのウェブマップ。
(縮尺を上げていくとサイクルルートが表示されてくる。番号は現地のあの黄色い標識に出てるやつ)
これにはアプリ版もあるのだが、驚いたことに世界中の国の地図がDLできて、日本の地図も見ることができる。それだけならあまり使い道はないのだが、アプリだと面白い機能が付いている。
それは「選んだ距離でサイクリングルートを作
二口峠をTern Vektronでラクに登った話(2021.10)
#Ternvektron
山形と宮城の間に立ちはだかる山を越える古道、旧二口街道。
県境の二口峠に至る九十九折の道は両県のヒルクライマーに人気であり、健脚自慢のガチムチローディ兄貴達がオッス連呼で登り合うルートだ。
しかし峠に至る林道が全線通行可能なのは一年のうち3か月ほどしかない。この機会を活かし、ガチムチでも健脚でないわたしも電アシの力を借りてスルッと峠に至ってみたい。そう考えて10月のある
山形・長井をブロンプトンでゆるくポタる話
長井よいとこ
山形置賜の長井はかつて最上川の舟運で大いに栄えた町だ。
しかし荷物を川舟で運ぼうと誰も思わない時代になってからは、地味で凡庸な田舎町として年月を重ねている。とりたてて観光資源があるわけでもないし、よそから長井を目指して観光に来たり泊まったりという人もあまりいない。
しかしこの辺りは、地味ながらも味わい深い地方小都市ネタがいくつも詰まっており、自転車で巡ってみるとなかなか楽しいので