メロウ野郎

主にミニベロ(14/16/18/20/27㌅)で、主に東北各地、たまに国内や外国を旅し…

メロウ野郎

主にミニベロ(14/16/18/20/27㌅)で、主に東北各地、たまに国内や外国を旅したり、あるいは「旅」そのものに思いを馳せたりする話。ひとりだったり、妻氏とふたりだったり。 山形の街と宮城蔵王の森の二股居住。

マガジン

  • やまがた里みちサイクリング

    低山あり、高山あり、森や盆地、温泉、味のある町や村、それらを縫って流れる何本もの川。じつは山形県は東北のドイツと呼ぶべきサイクリング天国なのだ。ふだんゆるい感じで走っている田園ライドのかずかずを。

  • メロウ旅ライブラリ

    古今東西の旅本について書くマガマガジンジン。

  • みやぎ里みちサイクリング

    走って楽しい場所が意外と多くない宮城県、それでも県南と県北を中心に東北らしい田園ライドを集めました。

  • あきた里みちサイクリング

  • いわて里みちサイクリング

最近の記事

ポタリング、10数kmとかでもいいじゃないかという話

これまでわたしにとって趣味としてのサイクリングというのは、旅以外でいうならば、半日を充てる行事だった。それも午後から。朝から走れば気持ちいいし、もっと距離を走れるのだろうが、なぜかそうなる。午前中は他のことをしている。 昼から走り出すと距離は50km前後、妻氏を伴うと30km台だ。世間から見れば取るに足らない距離である。しかし反対に、そのぐらいは走らないとエクササイズとしてのサイクリングをしたと言ってはいけないみたいなドグマにいつのまにかとらわれるようになっていたかもしれない

    • 冬眠から覚めたブロンプトン〜山形市街花見ポタ

      当地が雪に閉ざされている冬季も、かつては関東だ台湾だと連れ出されていたブロンプトンであったが、コ口ナ禍にあってはそれもままならない数年が続いている。 今シーズンもまたそのようにして過ぎたが、ようやく当地にも春がおとずれて自転車たちも眠りから覚めるのである。 今年は桜の満開と週末がぴったり重なり、当地の良民が挙って桜の名所にどっと繰り出す阿鼻叫喚が予想された。よってそのような場所に足を向けるのは避け、近所のお馴染みの桜を巡回するポタリングで今シーズンの開始を飾るのである。

      • 英国人のおもしろ旅本を読む 2: 「大歩行」M. モーランド

        英国といえばフットパス。 散歩と徒歩旅行は英国人のたしなみである(知らんけど)。 ここに紹介するのは、退職した英国の中年夫婦、マイルズとギレーヌがフランスを徒歩旅行するという話。 旦那のマイルスは金融マン、ロンドンとNYを股にかけて活躍したバキバキのエグゼクティブ。社会的にも経済的にも人も羨む生活だったが、しかしそれでも心のどこかに満たされざるものを感じ、45歳で中途退職する。 以前から旅行好きで仕事の出張も大好き、旅行ガイドブックや地図のコレクターでもあったマイルズに対し

        • 英国の田園ウォーク動画でヴァーチャル散歩する

          すっかり屋内で英国づいている春は三月、当地はまだ雪も降る。 冬だし、コロナ禍で旅に行けないから外国の旅動画でそれっぽい気分を味わおうと考えた。 最初は鉄道前面展望動画、次にサイクリング動画、と探索していたら、そのうち勢い余ってついに散策 / ウォーキング動画の数々に迷い込んでしまった。どんどん速度が遅くなる。 しかし流れる風景の解像度はそれだけ上がるのはよい。 じっと見ているのも少々退屈ではあるが、部屋でバックグラウンド動画として流すのも風流だ。風呂でタブレットで観るのもい

        ポタリング、10数kmとかでもいいじゃないかという話

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        • やまがた里みちサイクリング
          13本
        • メロウ旅ライブラリ
          4本
        • みやぎ里みちサイクリング
          4本
        • あきた里みちサイクリング
          7本
        • いわて里みちサイクリング
          12本
        • 2015 オーストリア・スロベニア@ブロンプトン
          4本

        記事

          2005 インドネシア・ロンボク島を折りたたみ自転車(Birdy)で旅した話 その2

          はじめに バリから船でロンボク島に渡ってきて、二日目の走行である。 前の日、島の西岸にあるレンバル港から、内陸を突っ切って南岸のビーチまで来た話はこちら。 レイドバックしまくったビーチリゾートに来たのだから、もう一泊ぐらいのんびりしていきたいところだ。しかし今日で自転車で走れるのも最後の日、帰国の途に就くべく島の中心都市マタラムに戻らなければならないのだった。 しからば最後を飾るにふさわしく、島の東岸にあるビーチまで行って最果て気分を味わおう、そのあとで街に戻ろう、という

          2005 インドネシア・ロンボク島を折りたたみ自転車(Birdy)で旅した話 その2

          英国人のおもしろ旅本を読む 1 : イザベラ・バード 「日本奥地紀行」

          (画像は「上山の美しい娘」) 英国人のトラベローグ 昔から古今東西の旅本をあまた読んできた。 とりわけ近年は電子本の普及に加えて、AmazonやScribd(現Everand。米国の電子本サブスク)のおかげで洋書まで濫読できる時勢になった。 そんな昨今、さらに多くの数の洋書に加え、これまで読んだ翻訳ものをも振り返ってみると、英語圏の旅本でコレは面白い!と思ったものは英国人が書いたものであることが有意に多いことに気づいた。 それはなぜだろう。 英国気質というべきシニカルな

          英国人のおもしろ旅本を読む 1 : イザベラ・バード 「日本奥地紀行」

          英国(及び愛蘭土)人がブロンプトンを使い倒す旅動画あれこれを楽しむ

          さきに記事にしたスピンバイクを漕ぎながら海外のサイクリング動画を観て旅気分を味わうひととき。当地が雪に閉ざされる冬のささやかな愉しみである。 その後もYoutubeをあれこれ探索したところ、諸国のブロンプトン愛用者の動画にも行き当たる。そのなかでもとりわけ、ブロンプトン原産国たる英国のみなさんの使い方にはさすが本場と唸らされるものが多い。 テントを積み、田園風景の中を快走し、グラベルを走破し、激坂を這い登り、さらにはフットパスを押し歩き、時には道なき道を押しや担ぎで分け入

          英国(及び愛蘭土)人がブロンプトンを使い倒す旅動画あれこれを楽しむ

          スピンバイク(Fitbox)を買ったら意外によかった話

          はじめに 冬はおうちでスピンバイク、と清少納言も書いている(てきとう)。 雪国である当地、気温も低いし冬は自転車乗るのはつらい。 以前はそれでも冬は雪のない他県や台湾やらに自転車を持って遊びに行って適宜憂さを晴らしたものだが、コ口ナ禍のここ数年はそれもままならない。 そこで冬は室内でサイクルトレーナーだ。漕ぎながらYoutubeのサイクリング動画を見るのもまた愉しからずや。その手のコンテンツを探求していく中で、最近の記事にした欧州のサイクリング旅動画の数々にも出会った次

          スピンバイク(Fitbox)を買ったら意外によかった話

          2005 インドネシア・ロンボク島を折りたたみ自転車(Birdy)で旅した話

          旅の前半、バリ島の内陸部を走ったり飲んだり食べたりしたわたしとBirdyであった。そのくだりの旅日記は以下にまとめるところである。 然るのちフェリーに乗ってバリ島を後にし、所用3時間のはずが6時間かけて隣のロンボク島に流れ着く。ダイナミック延着で夜も更けて小さな港に放り出されたわたしは、なすすべもなく手近な安宿に転がり込んだ。 ここからこの小さなムスリムの島を二泊三日で旅しようというのがここからのお話。 朝5時、近くのモスクのスピーカーから流れるバカデカ爆音詠唱で目覚め

          2005 インドネシア・ロンボク島を折りたたみ自転車(Birdy)で旅した話

          キャラダイスのサドルバッグを買った話 (もしくは、思ってたのと微妙に違う件)

          キャラダイスをかいに キャラダイスは英国のサイクルバッグメーカー、創業1932年のブリテン老舗である。 革サドルのブルックスと並んで、ブロンプトン愛好者に人気の高い英国ブランドだ。キャラダイスのバッグを付ければブロンプトンのブリテンポイントが15点ぐらい加算されるとされている。知らんけど。 キャラダイス、官製放送「こころ旅」の火野正平さんの愛車チャリオに装備されていることでも名高い。わたしも以前から「こころ旅」を見るたびにあれ欲しいなあと思っていたのだが、何しろお値段が安

          キャラダイスのサドルバッグを買った話 (もしくは、思ってたのと微妙に違う件)

          今度はドイツ自転車おっさんひとり旅チャンネルのかずかずに共感する

          さきにドイツの夫婦こころ旅系Youtubeチェンネルの数々を紹介した。 さらにその後、夫婦ものだけでなくドイツおっさん単独で旅するチャンネルもあまた存在するのことをわたしは発見した。 もちろん他にヤングメンのチャンネルもあるのだが、同じおっさんとしてついおっさんの動画に引き込まれてしまう。万国のおっさんサイクリスト団結せよ。 どのチェンネルも概して比較的造りが雑なのがおっさんらしくてよいが、さきに紹介した夫婦ものに比して喋りが多めのやつが目立つ。ちょっとくどいしうっとうし

          今度はドイツ自転車おっさんひとり旅チャンネルのかずかずに共感する

          2006 KHS F20で旅したタイ・メコン川沿い アーカイヴ

          2006年タイの旅、後半は未発表のままだったのですが、17年を経てほぼリライトし、ついに上梓。 メコン川沿いに走った5日間。前半のイサーンの旅とは対照的に、緑濃い風景とブリージーな気候が爽やかな旅でありました。

          2006 KHS F20で旅したタイ・メコン川沿い アーカイヴ

          【みやぎ里みちサイクリング】 ブロンプトンで若柳と伊豆沼を走った話

          はじめに 11月も半ばを過ぎ、今シーズンの東北でサイクリングを楽しめる季節もあとわずかだ。 今年の走り納めになるかもしれないなと思いつつ、今回訪れたのは宮城県北部、栗原市の伊豆沼だ。 秋になると北米やシベリアからガンや白鳥などの渡り鳥が大挙して渡ってくる越冬地、かつラムサール条約に登録された国際的な自然保護区として知られている。 ここの渡り鳥の何がすごいといってその数だ。至るところにいる。とくに夕方、文字通り空を埋め尽くす数のガンがねぐらに戻る自然のセレモニーは「マガンの

          【みやぎ里みちサイクリング】 ブロンプトンで若柳と伊豆沼を走った話

          ドイツの自転車夫婦旅チャンネルあれこれが楽しい件

          最近はまっているのが「ドイツの夫婦自転車こころ旅」系YouTubeチャンネルだ。 もちろんわたしが勝手に名付けたのですけど、それは何かというと、主に中年の夫婦(若いのもいるけれど大半がおっさんとおばはんである)が、ドイツ各地の自転車ルートを旅していく走行動画だ。ドイツではひとつのジャンルとして確立しているようで、検索していくとけっこうたくさん見つけることができる。(ほかの欧州諸国にもあるのかも知れないが)。 ユーロヴェロみたいにnヶ国走破!というスケールの大きなものではなく

          ドイツの自転車夫婦旅チャンネルあれこれが楽しい件

          2009 KHS F20で走ったチェコ アーカイヴ pt1

          8年ぶり、そして折り畳みミニベロでは初めてのヨーロッパ自転車旅。 走りやすいサイクルルートが全国に張り巡らされたチェコ、中でもサイクリストの人気が高い南部を走った2週間。 美しい町、うまい食べものとビールにすっかり魅せられ、その後何度も訪れることになるきっかけとなった、初めてのチェコ旅の記録。 以後pt2へ続く…

          2009 KHS F20で走ったチェコ アーカイヴ pt1

          2005 BD-1で走ったバリ・ロンボク  アーカイヴ

          BD-1カプレオの旅自転車としての実力を高く評価したわたしは、2004年のタイ、2005年1月のベトナムに続いて8月もアジア遠征に出かけたのだった。 バリ島はツーリストの少ない内陸部の旅路。バリなのにほとんど海の写真が出てこないけど旅の終盤ロンボクでやっと出てきます。まずは前半からどうぞ。 後半ロンボク島篇に続く…

          2005 BD-1で走ったバリ・ロンボク  アーカイヴ