マガジンのカバー画像

【詩】

277
心に浮かんだまま書き殴られたものたち。
運営しているクリエイター

#煙草

【独り言】拘りSmoker

【独り言】拘りSmoker

愛煙家何ヶ条


煙草は吸いたい時に吸うべし
但し時と場所とタイミングは
必ず意識し至福の一服にせよ


道端で煙草を咥える時には
必ずフィルターは持ち帰れ
こやつだけは自然に還らぬ


食後の一服に飲み物を飲む時は
ここ一番を見極められるとよい
塩っぱさ、甘さが残る口の中に
煙草の味とそれをすっきり流す
ドリンクのタイミングが大事だ


非喫煙者には必ず配慮すべし
顔面に煙を吹き掛けるな

もっとみる
「蛍 Ⅱ」

「蛍 Ⅱ」

輝きを失った小虫
さながら蛾が如し

虫ケラは誘蛾灯を追い
行き着いた先はネオン

以前宣誓したにも関わらず
光を失った蛍は自言を破り
逃げ着くように酒に縋った

酒は光を灯してくれなかった
三桁に迫る度数の酒でさえも
消え掛けた灯火を燃やすには
余りにも弱過ぎて残火を消す

では蛍を再び煌めかせるものは何か
人の温もり、温かさがまさにそれだ
人から貰った言葉や、その人の表情
それらが再び蛍の尾を

もっとみる
「蛍」

「蛍」

闇夜に細く光る煙草の火種
それを或る人は小虫に喩え
「蛍」と呼ぶ

美麗な闇夜を照らす蛍
金色の尾を煌めかせて
流麗な川面を彩り舞う

黒洞々の中で燃える蛍
眩闇に舞い散る白い灰
夜道を彩りふらくゆり

何れも私にとっては美しい
人の生を美しく照らしてる
生とは何か聞かれると困る
心臓が動いて呼吸をしてる
其れを生と呼べるか?否。
美しく踊り求るが儘過ごす
呼吸鼓動が止まったとして
己が満たされて

もっとみる

「火種」

ゆらりふらりと 燃え盛り

千度に近い その塊は

踏み潰される迄 燃え続く

やがてその 小粒の焔は

生き延びようと 何かを燃やし

そして軈ては 全てを焼く迄

燃え続く事を 止めはしない

全てが灰に なる前に

小粒の火塊で ある内に

その足裏で 踏み潰せ