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夫と息子2人とテリア犬と暮らしています。本好き。パン好き。悲しいことでも、書くことで救…

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夫と息子2人とテリア犬と暮らしています。本好き。パン好き。悲しいことでも、書くことで救われる気がして、始めました。いつか、皆さんみたいにあったかくて優しい話が書けたらいいなと思っています。

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大切な人だから 自死について

カレンダーをめくって「あぁもう10月だね」と話してから、「もう11月になっちゃうよ」の、そのたった1か月。2,000人以上。自分で死を選択せざるを得なかった人がいる。その周りには、もう会えないその人の家族がいて、友達がいて、同僚がいて、子どもがいる。 自死を選ばざるを得なかったその人は昨日、電車の中で隣のつり革に掴まっていた人かもしれない。いつも立ち寄るスーパーで野菜を選んでいた人かもしれない。いつ帰ってくるかとご両親が心待ちにしていた人かもしれない。2000人もいるんだか

    • あなたのいない世界で

       父と兄と私、3人で母の帰りを庭先で待っていた。北国の短い夏が終わり、肌寒さを感じる陽気の中で。自宅では、兄嫁さんと甥っ子たち、私の夫と息子が同じように、今か今かとそわそわしている。 1階にある和室は、きれいに整えられていた。後は、母が帰ってくるのを待つばかり。  母の帰りを待ち侘びるなんて、小学生の頃以来だ。母は当時仕事をしていて、私は夕方になると2階にある自室の出窓から、仕事を終えた母が帰宅するのをワクワクしながら待っていた。買い物袋を下げている時は、決まってお菓子も買

      • 人生初めての映画はドラえもん

         幼いころの写真を見返していると、自宅だった団地の居間で撮られたものがぽつぽつと見つかる。大抵は兄と2人並んで、時々両親も含め4人で。  その背景には、今は懐かしいブラウン管テレビが写りこんでいる。そして必ず放送されているのが”ドラえもん”だ。正確には、放送されているのではなく、再生されている。  私が物心ついた頃には、テレビといえばドラえもんだった。当時は、いつでもドラえもんが放送されていると思っていたけれど、実際はそうではなく、ビデオテープにダビングしたものを母がひたす

        • 本を出版できるかな

           昨年10月から、仕事を休み自宅で療養しています。  私は自死遺族なのですが、誰かを自死で失う度に体調を崩し、働けなくなってしまっています。1度目は親友、2度目は母です。  今回はそういったことはないのですが、夏休みの帰省中に父が急遽体調不良となり、深夜に救急搬送することに。その時は意識もなく、このままあっけなく逝ってしまうのではないかという不安がとめどなく襲ってきたことを今でも鮮明に覚えています。コロナ禍により搬送先がいつまでも決まらず、救急隊到着から病院到着まで数時間か

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          バレンタインにpaypayで

          一昨日、2月14日バレンタインデー。 この日の夕飯時、長男から衝撃的な言葉を聞かされました。 「お母さん、今年バレンタインなくてもいい?って言ったでしょ。だから僕、自分で買ったわ、チョコ。」 え、すごく嫌な予感がする。母の勘は当たるもの。 数日前、家族そろってマイナポイントを獲得しました。 長男は自分のケータイpaypayアプリに。好きに使っていいと伝えたのですが、無駄遣いしないでね!とも伝えました。 そうしたら。LINEギフトを使って、超高級ガトーショコラ、金額にしてな

          バレンタインにpaypayで

          心地の良い空間でコーヒーを

           私の部屋を、父が改造しています。正確には、元私の部屋なのですが。 32年前、私がまだ小学1年生だった頃に、生まれてから幼少期までを過ごした小樽から今の実家へと、家族4人で引っ越しをしました。引っ越し先が決まるまで、何軒もの家々を見学して回ったことは、点と点ではあるけれど鮮明に覚えていて。札幌の中古一軒家を見た時は、トイレがピンク色だったことが本当に衝撃的で「こんな色、絶対にいやだ!」と、当時女の子っぽい物や色を毛嫌いしていた私は発狂していました。他にも、黄金色でひょうたん

          心地の良い空間でコーヒーを

          よりよく仕事がしたい

          今の職場で働き始めて、そろそろ7年になる。長男が幼かった頃は、病気などで仕事を休まなければならないことが多く、引け目を感じ退職することが何度もあったので、これほど長い期間同じ場所で働けていることに喜びを感じる。ちなみに現在1歳の次男は、鼻水こそ年中出て病院通いが欠かせないものの、発熱しないおかげで保育園へは皆勤で登園出来ている。 私が勤めているのは、介護施設。現在もこれからも必要とされる、誇りをもって働ける業種だと思っている。確かにお給料は他の職種に比べて低いと感じるけれど

          よりよく仕事がしたい

          水中のとき

          水中のとき

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          平和へ

          平和へ

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          終わりの その先

          続きがあると言われ、坂道を登っていく。 途中、秋桜がサワサワと揺れていたり、トンボや蜂が心地の良い場所を探しているみたいにふわりと飛んでいる。見上げてもてっぺんは到底見えない程に大きな木の周りでは、何十羽にもなる鴉が大きく翼を広げて遊んでいた。風が気持ちいいよね。おじいさんらしき鳴き声の主もいるね。 息子と手を繋いで、時には「ひとりで歩けるよ」と言わんばかりに振りほどかれながら、たった10数メートルをゆっくりゆっくり登った。 目の前に鬱蒼と、雑然と、のびのびと思い思いに伸

          終わりの その先

          80のズボン

          2021年夏生まれ、次男の育児中です。先日、ほっこりと嬉しいことがあったので、忘れないように書いておこうと思って。 今年の4月から、近隣の保育園に通っています。入園するには沢山の準備品があり、多種多様なバッグやお道具、そして衣類も。今でこそ毎朝登園が待ちきれなくて仕方ない次男も、入園前の健診では大泣きしていて、いろいろな準備の手もふと止まってしまうくらいに私も不安でした。 衣類は裾上げが必須で、折り曲げて着ることは出来ないとのこと。肌着に洋服上下、登園用に園でのお着替え用

          80のズボン

          それぞれのぱんつの話

          #子どもの成長記録 次男、1歳2か月。 昨年8月に誕生してから今日まで、毎日おむつを履いています。うさぎちゃん柄が気に入っているので(私が)、長男の時と同じ銘柄。テープタイプは卒業して、今はパンツタイプを愛用中。1日に8枚程度使用しています。 朝、寝起きのおむつは最大限に膨れていて、本人にも自覚はあるらしく、小さな手でおむつを「パンパン」と叩いています。仕草がいちいち可愛いお年頃ですね。 長男、高校1年生。 2007年に誕生してから今日まで、毎日母が選んで購入したおむつ、

          それぞれのぱんつの話

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          長男との思い出写真

          長男との思い出写真

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          同じ味が当たっちゃったりして

          車の中からこんにちは、今回も久しぶりの投稿です。 つい先ほど車で、長男次男と一緒に、近くのスーパーに入っているテナントで大判焼きを買ってきました。私の地元北海道ではおやきと呼んでいたのですが、ところ変わればですね。 雨降りだし次男もちょっと不調なのですが、長男が珍しく「〇〇にあるおやき食べたいな」とリクエストしてきたので、行っちゃいました。眠ることが苦手な次男も、車に揺られていると割とすんなりお昼寝してくれるので、ちょうどよかったです。 長男:こしあん、クリーム 母:こしあ

          同じ味が当たっちゃったりして

          生まれる日のこと

          2021年8月15日 出産に向けて、入院の日。夫と息子と、普段通りのお昼ご飯を食べた後、寝室のベッドに転がって3人で記念に写真を撮りました。次に撮るときは4人だね、次男はお腹の中でいま何してるんだろうね、と話をしながら。 新型コロナウイルス感染症対策のため、今回の出産は計画分娩と決まっていました。8月初旬の検診で、もういつ生まれてきてもよさそうだねと確認されたので、立ち会い予定の夫とともにPCR検査を受け、無事陰性。入院日を15日と決めて、今日まで静かに過ごしていました。

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