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【ファクトチェック】日本ファクトチェックセンターによる『「(動画)ドローン配送の普及が進まないのは鳥に襲われるから」は誤り』判定を検証
日本では新聞やテレビはもちろんドローン専門メディアにさえドローンに関する不正確あるいは不適切なミスリード記事(報道)が氾濫しています。その中の一部には風評被害に繋がるものも存在します。 ドローン専門メディアの編集長から記事に間違いがあったら教えてくださいと社交辞令の挨拶は受けていますが、現状あまりにも誤りが散見されるため極力見ないようにしているのがドローン後進国であり衰退途上国でもある日本の現状です。 もちろん、たまたま目に入ってしまった不正確あるいは不適切なドローン関連
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【ハイブリッドドローン】最大7時間飛行、可搬重量45kg「Firefly」
ハイブリッドマルチローター(マルチコプター)ドローンの最長連続飛行時間記録はアメリカSkyfront社が13時間4分、スペインQuaternium社が10時間14分と海外ドローンメーカーは軒並み10時間を超えてきたが、アメリカParallel Flight Technologies社のハイブリッドマルチロータードローン(UAV)「Firefly」は最大ペイロード100ポンド(45kg)ながら最大飛行時間7時間オーバー(最大ペイロード45kg積載時は2時間以上)と特異な特徴を持つヘビーリフトPHEMドローン。 山火事防止や森林火災消火活動など災害現場での活躍が期待されており、USDAから助成を受け、Grayback Forestry社などとも提携している。 以前の記事『【韓国】水素燃料電池ドローンなどゼロエミッションで世界をリード』で触れた通り、マルチコプターの推進(駆動)方式としてハイブリッドは最大飛行時間と最大航続距離が一般的にエンジン(内燃機関)、水素燃料電池、バッテリー電動ドローンより長いのが特徴である。現状のテクノロジーイメージとしては「ハイブリッド≧エンジン>水素燃料電池>バッテリー」となる。 ハイブリッドはバッテリーが使用できなくなる過酷な環境下でも作動するので、ハイブリッドマルチロータードローンは砕氷船などに搭載され、北極や南極調査で使用されることも多い。最大ペイロード10kg(5kg積載時でも2時間飛行可能)なフィンランドAvartek Drones社の「Boxer Hybrid Drone」はその代表と言える。 惜しむらくは海外ハイブリッドマルチロータードローンに対抗できる技術力を有する日本企業が存在しないこと。エンジン(マルチコプター)ドローンのアラセ・アイザワ・アエロスパシアル合同会社あたりが新たにハイブリッドを製作してくれれば国際市場でも通用するハイブリッドマルチロータードローンが日本から誕生するかもしれない。
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【空中・水中両用ドローン】空中を飛行し、水中を潜航する空水両用クワッドコプター
クワッドコプター(quadcopter)タイプのドローンは一般消費者(コンシューマー)向けのUAV(およびそのシステムであるUAS)として近年一般的なものとなったが、雨や雪などの気象条件に弱く、水上着陸ができないという欠点を抱えている。(尚、「quad」は「クアッド」と表記することが一般的になってきたが、航空業界では「クワッド」が使用される傾向にあるため本稿でも「クワッドコプター」という表記を用いることとする。) そこで、北京航空航天大学の研究者らはインペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)およびスイス連邦材料試験研究所(Swiss Federal Laboratories for Materials Science and Technology)と共同で空中を飛行し、水中を潜航することが可能で、さらに吸盤で物体にくっ付くことができる空水両用クワッドロータードローンを開発。この度『Science Robotics』(18 May 2022)で発表した。 プロペラのブレードは非動力ヒンジによって水中で自動的に折り畳まれ、スクリューへと0.35秒で変形することで水中推進を可能にしている。 また、コバンザメから想を得た吸盤を搭載しており、他の物体にくっ付いてエネルギーを節約する(バッテリーの消耗を抑える)「休憩モード」(rest mode)を使用することで他の移動体にくっ付いて移動したり、その場にとどまり続けたりすることができる。 これまでも幾つか空水両用ドローンは開発されているが、水中での操作性(操縦性)が格段に向上しているのが今回の特徴と言える。気象耐性を備えた全天候型ドローンへの応用はもちろん、水難事故など災害時における遭難者の捜索、クジラやイルカ、サメ等の海洋生物の生態調査などでの活用が期待される。 ■『Science Robotics』(18 May 2022) 「Aerial-aquatic robots capable of crossing the air-water boundary and hitchhiking on surfaces」(DOI: 10.1126/scirobotics.abm6695) https://www.science.org/doi/10.1126/scirobotics.abm6695
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【ドローンにパイロットは不要】風を学習するドローン
自律型ドローン(autonomous drone)が本当に有用なものとなるためには現実世界の天候や風の状況に適応できなければならない。 そこで、カリフォルニア工科大学(California Institute of Technology)Division of Engineering and Applied Scienceの大学院生Michael O’Connell、Guanya Shiらはドローンが突風などの強風にも対応して飛行できるよう学習するためのディープラーニング(deep-learning)メソッド「Neural-Fly」を開発。この度『Science Robotics』(4 May 2022)に掲載された。 "This is achieved with our new meta-learning algorithm, which pre-trains the neural network so that only these key parameters need to be updated to effectively capture the changing environment," Shi says. 実験機のオンボード「Neural-Fly」は市販の「Raspberry Pi 4」に実装されており、小型・低コストを実現している。 AI(人工知能)でドローンが風を学習し、ナウシカのように風を読んで自律飛行する時代が近いのかもしれない。気象耐性だけにとどまらない、まさしく全天候型ドローンの時代が到来しつつある。 ■『Science Robotics』(4 May 2022) 「Neural-Fly enables rapid learning for agile flight in strong winds」(DOI: 10.1126/scirobotics.abm6597) https://www.science.org/doi/10.1126/scirobotics.abm6597