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「SDGs#10 人や国の不平等をなくそう」をマンガデザイン

どうもどうも、吉良です。

今回はSDGsの啓蒙を17目標ごとにおこないつつ、マンガデザイナーズラボのSDGsプロデュース事例を紹介していく「SDGsをマンガデザイン」シリーズの第10回です。

「SDGs」って何?と思った方は「SDGs17目標」をマンガデザインの記事からお読みいただくと理解しやすくなると思います。

前回はSDGs17のゴールの9つ目、「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」を紹介しました。

第10回目はSDGs17のゴールの10つ目、「10.人や国の不平等をなくそう」を紹介します。アイコンの色はピンク色ですね。

「不平等」とは、本人に責任がないにもかかわらず、不利益を被ることです。生まれた国や人種、民族、宗教、性別、障害、性的指向などを原因に起こっています。

「10.人や国の不平等をなくそう」では下記のような項目が課題となっています。

・世界で最も豊かな8人の総資産額は、貧しい人達の36億人分と同じであり、富の格差が広がっていること
・富裕層に有利に働くグローバル経済や金融システムがあること
・世界中の女性議員の割合は22%と、性別による差がみられること

「10.人や国の不平等をなくそう」の課題を紹介している弊社が制作したマンガデザインモーション(動画)も合わせてご覧ください。

日本では、所得格差が大きな課題のひとつとなっています。
2021年時点で世界第3位の経済大国でありながら、7人に1人が貧困状態、1人親世帯では半数以上が貧困状態と、所得格差のレベルは先進国の中でワースト8と報告されています。

「5.ジェンダー平等を実現しよう」でもご紹介したように、ジェンダーギャップ指数が156カ国中120位であり、この男女間の不平等さが所得格差を広げている要因のひとつです。

女性と男性の所得格差をはじめ、女性の大学進学率の低さ、国会議員や閣僚などの女性比率の低さに表れてしまっています。

私たちができることは、まず現状を知ることだと思います。
それにより、所得格差を埋めようとしている企業の応援や、格差を是正する改革をおこなう活動を重視する政治家への投票、フェアトレード商品の購入などおこすべき行動が見えてきます。

フェアトレードについては「8.働きがいも経済成長も」でも紹介しましたが、これは富裕層に有利な経済により大きな格差が生まれたことが要因のひとつであり、今回の「10.人や国の不平等をなくそう」を達成するためにも必要な活動です。

フェアトレード商品を購入することは、働きがいのある労働と適正な収入を生むだけでなく、それによって貧困の解決や教育の機会確保などSDGsの多くの課題解決につなげることもできます。

(参考:SDGsジャーナル様相模原市SDGs one by one様農林水産省様

これらの問題提起や私たちにできることをわかりやすく一枚絵(ポスター・広告)・4コママンガで制作した表現した学生の作品を4点紹介します。各自の制作意図を含めてご覧ください。

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(大阪芸術大学 キャラクター造形学科4年 南 庚垠さん)

【製作意図】
不平等をなくすためには、差と差別を明確に振り分けることから始めたいと思い、状況の例を描いてみました。

【吉良式視点】
外国人差別に特化したわかりやすいマンガデザインポスター。差別は差から生まれ、その差はまさに考え方の違いから生まれる。島国日本が非常に遅れていることをしっかり伝えています。

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(大阪芸術大学 キャラクター造形学科2年 Lee Wanyuさん)

【製作意図】
「年齢、性別、障がい、人種、民族、生まれ、宗教、経済能力にかかわらず、世界に取り残されないように平等なチャンスを与えられるべき」というイメージで制作しました。

【吉良式視点】
手を繋いで輪になる。幼稚園のときに「みんな友だち」と言う意思表示のカタチを構図にしたビジュアルにはインパクトがあります。誰一人取り残さないの主張が制作意図通りに伝わります。人々の表情に笑顔が無いのが残念ですね。

画像3
(大阪芸術大学 デザイン学科2年 横井 万倫さん)

【製作意図】
お金を頑張って稼いでも、家族の元に届くお金は減ってしまうと知り、描きました。

【吉良式視点】
ノンバーバルでしっかり展開している3コマ目までで、十分伝えたい内容は理解できます。4コマ目が説明的になっているのが残念ですね。マンガの強みを生かしたら最高の作品になりましたよ。

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(大阪芸術大学 デザイン学科3年 粟生 菜々珠さん)

【製作意図】
私は貧富の差について取り上げました。世界の最もお金を持っている8人の総資産は貧しい人の36億人分である程に格差は広がっています。しかし、貧富の格差には年齢や性別、人種、障がい、生まれ、宗教など様々な差別が要因にあげられます。
この現状を知り、現在の富裕層に有利な金融システムやグローバル経済を見直し、貧富の格差について考えるきっかけになればと描きました。

【吉良式視点】
話題性の取り方がいつも非常にうまいです。たくさんの項目を調べたなかからマンガにしやすい内容、そして何よりも受け手側が興味を持つ内容をしっかりと選択しています。今回の「世界のお金持ち上位8人の総資産が貧しい人36億人分」という不平等な経済システムの伝達もとても良いですね。

次回はSDGsのゴール11「住み続けられるまちづくりを」をマンガデザインです。皆様も一緒に理解してSDGsの目標実現に向けて努力しましょう。


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