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トムは真夜中の庭で/フィリパ・ピアス、高杉一郎(訳)







花車さんの記事を拝見し興味をそそられたので、拝読したいと思っていたところ。。。



同じタイミングで母も小川糸さんのエッセイで本書を知り、図書館から借りてきたので、便乗して拝読しました。
(2021,9,21読了)

私と母、こういうシンクロが度々あります。
それもまた不思議。





主人公の少年トムが、夏休みの間イヤイヤ行かされることになった親戚のお家で体験した不思議な物語。
本書を拝読しながら頭に浮かんだ言葉は、「パラレルワールド」でした。



パラレルワールドで出逢った少女と過ごした時間は、本来ならトムが知りえなかった時間。
トムと少女を引き合わせたものは「承認」だったのではないかと思います。
自分を認めてくれる存在が2人には必要だったのでしょう。



トムがドアをすり抜ける時に少し戸惑うのですが、意を決してドアをすり抜けるという描写があります。
”行きたい先があるのなら、言い訳などせず突き進みなさい”
と背中を押された気持ちになりました。
そして、有り得ないことを認める柔軟性の大切さもトムから教えられた気がします。



著者のあとがきに書かれていた言葉が、とても印象的。

おばあさんは、じぶんのなかに子どもをもっていた。私たちはみんなじぶんのなかに子どもを持って居るのだ。



時間という概念に囚われ、自分のなかに持っているはずの子どもを閉じ込め、心が頑なになってしまっていないか、自分に問われたような1冊でした。


母の感想も載せておきます。





児童書もまた奥深い。
本書は、改めて購入しようと思います。






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