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誤嚥性肺炎ってどんな病気?

こんにちは

誤嚥性(ごえんせい)肺炎で命を落とされた、
ということをよく聞きます

最近だと、YMOの高橋幸宏さんの訃報に驚きました

高橋さんも、脳腫瘍によって併発した
誤嚥性肺炎だったそうです

肺炎もさまざまな原因があると思いますが、
誤嚥性肺炎はどのような病気なのか、
調べてお話しいたします

誤嚥性(ごえんせい)肺炎とは

特に高齢者にとっては恐ろしい病気のひとつだといいます

厚生労働省の人口動態統計によると、
2021年の誤嚥性肺炎での死亡者数は4万9488人、
死因順位では第6位となっているそうです

命を落とすほどの肺炎とは、
そして、"誤嚥性"ということは
何かしらの『ゴックン』がいけなかったのでしょうか

本来なら気道に入ってはいけない食べ物や飲み物、
唾液などが気道に入ってしまう誤嚥によって
起こる肺炎が、誤嚥性肺炎だそうです

老化や脳血管障害の後遺症などで、
飲み込む機能や咳をする力が弱まると
誤嚥を起こしやすくなるため、
特に高齢の方にとっては
注意が必要な病気といえるそうです

実際に、入院加療を要する肺炎のうち、
70歳以上の高齢者の場合は約70%、
90歳以上になるとほとんどが誤嚥性肺炎だそうで、

医師が高齢者の肺炎を診察する際に、
まず念頭に置くべき病名なのだそうです

一般的な感染性肺炎と、どう違う?

一般的な肺炎の場合、
原因菌が比較的容易に特定できるので、
治療のための抗菌薬も選びやすいそうですが

誤嚥性肺炎の場合は、
主に口の中の細菌やウイルスが
唾液などとともに肺に入り込むことで炎症を起こします

口腔内には常に500種以上、1000億個を超える
細菌などの微生物が多数生息しているといわれていて
そのなかには肺炎球菌やインフルエンザ菌、
緑膿菌など、肺炎の原因となる菌が
多種含まれているそうです

そのため、どの菌が炎症を起こしているかの
特定に時間を要し、治療の第一歩として
効果的な抗菌薬がどれかを選択する難しさもあるそうです

また、原因菌の特定が難しいだけでなく、
誤嚥性肺炎と一般の肺炎は症状にも違いがあるそうです

誤嚥性肺炎の場合、発熱や咳、膿のような痰(たん)
といった肺炎の典型的な症状が出ないことも
多いそうです

・なんとなく元気がない
・食欲がない
・喉がごろごろする

といった軽い症状のみで気づかれにくく、
発見が遅れてしまうこともあるそうです

発熱などの目立った症状が出るころには、
肺炎がかなり進行してしまっている
ケースもあるそうですし、

原因となる誤嚥自体の根本治療は難しいため、
再発を繰り返すという特徴もあるそうです

やはり、ある『ゴックン』が引き起こしてしまう
とても怖い病気なのですね…

そもそも、誤嚥がどのようにして起こるのかも
知っておきたいところですね

なぜ、老化によって
誤嚥は起こりやすくなってしまうのでしょうか

誤嚥が起こる原因と“不顕性の誤嚥”

「飲み込む(嚥下えんげ)という行為を
細かく分析すると、5つの段階に分けられるそうです

いずれかの段階で何らかの障害が起こってしまうと、
誤嚥のきっかけとなり得るそうです

【認知期】

食べ物を見て認識する

【準備期】

食べ物を実際に口に入れ、噛みつぶして食塊をつくる

【口腔期】

口腔から咽頭へ食塊を送る

【咽頭期】

食塊を気管に入らないように食道に送る

【食道期】

食塊を食道から胃に送る

誤嚥の要因はさまざまで、
老化により認知機能が落ちると、
最初の【認知期】の段階で障害が発生することも
あるそうです

目の前にある食べ物の大きさや量、
形状や硬さなどをうまく捉えられなくなると、
食べ切れない量を一気に頬張ってしまったり、
思ったより硬くて噛めず、
慌てて詰まらせてしまったりということが
起こって誤嚥につながるといいます

また、噛む力や舌で食べ物を押しつぶす力が
低下すると【準備期】も誤嚥の要因になったり

口腔内や喉の筋力が落ちて飲み込む力自体が
低下していると、その後のいずれの段階でも
誤嚥してしまうリスクが高まるそうです

高齢者だけじゃない!

また、老化だけでなく、脳血管障害などが
嚥下機能の衰えにつながることもあるそうです

高橋幸宏さんも、
2020年夏に判明した脳腫瘍の摘出手術後、
復帰のためにリハビリを続けている最中に
誤嚥性肺炎を併発したと発表されていました

正常に食べ物を飲み込んだり、
誤嚥した際にむせると、
異物を排出したりできるように神経に働きかける
サブスタンスPという物質が分泌されるそうですが

パーキンソン病や脳血管障害などによって
この物質の分泌が低下すると、
嚥下機能が落ちてしまい
結果として誤嚥性肺炎につながってしまうことも
多いそうです

高齢者だけでなく、
過去に脳血管障害を患ったことがある方も、
誤嚥性肺炎に注意が必要なのだそうです

寝ている間にも起きることがある?

寝ている間に少量の唾液や胃液などが
気管に入って起こる不顕性の誤嚥もあるそうです

不顕性の誤嚥の場合、
本来なら異物が気道内に入ったときに起こるせき込みや
むせるなどの反射が見られないこともあるそうです

本人も自覚がないため、
気づかないうちに誤嚥性肺炎を繰り返し
発症する原因になってしまうそうです

不顕性の誤嚥は誰にでも起こるそうですが
若年者の場合は基本的な免疫機能も高く、
大事には至らないことが多いそうですが、

体力や免疫機能が弱っている高齢者や
基礎疾患がある方にとっては、
命に関わるケースも少なくないそうです

誤嚥性肺炎を防ぐためにできること

さまざまな要因によって起こる誤嚥性肺炎ですが、
予防のためには何をすればいいのでしょうか

・口まわりの筋力を意識的に鍛える

誤嚥自体の根本的な予防はなかなか難しいですが
飲み込む力や口まわりの筋力を
意識的に鍛えておくことも有効です

早口言葉や、舌を突き出して
細かく動かす運動をするなど、
口まわりを意識的に動かすことは
嚥下機能の向上につながるそうです

ほかにも、ただ歌ったり、笑ったり、
おしゃべりをするだけでも、
喉の筋力アップが期待できるでしょう

・唾液の出やすいポイントをマッサージする

口の中には、耳下腺・顎下腺・舌下腺と呼ばれる
唾液の出やすいポイントがあります

それらの唾液腺を食事の前などに
やさしくマッサージすると、
唾液の分泌を促すことができ
誤嚥予防にも効果的です

・食事で気をつけること

食事の際には、ひと口で食べる量を少なくして
ゆっくりとよく噛んで食べることを心がけるなど、
誤嚥を防ぐ工夫も必要です

・こまめにお茶や水を飲む

こまめにお茶や水を飲んで
口内の菌を胃に洗い流すことも
一定の効果があるそうです

ただし、サラサラとした液体はむせやすいので
口にする際は気をつけましょう

・歯磨きやうがいのケアでリスク減

まず、何よりも重要なのが歯磨きや
うがい薬などによるこまめな口腔ケアです

肺や胃腸の入り口でもある口内には、
1000億個以上のさまざまな菌がいますが
適度な湿度と温度が保たれている口内は、
細菌にとっては理想の環境だといいます

口腔ケアをしなければ細菌はどんどん増える一方で
その数が多いほど誤嚥で肺炎を発症するリスクも
高まるそうです

口内を常に清潔に保っておくことは、
歯の健康のためだけではなく、
肺炎予防の点でも、とても効果的だそうです

また、定期的な歯科診療も、
口腔ケアのために有効でしょう

年配になるほど、虫歯を放置したままの方も
多いそうです

虫歯の箇所だけでなく、普段のケアでは
なかなか取れない歯垢なども
菌の温床となってしまいがちです

虫歯を治療するだけでなく、
歯科医師や歯科衛生士に口内の状態を確認してもらい
適切な口腔ケアの方法を
プロに指導してもらうことも大切です


まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます

嚥下機能は40代から衰え始めるそうです

誤嚥を予防し、おいしく楽しく食べる習慣を
早めに身につけておきたいですね

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