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54 鏤(ちりば)められた道しるべ

私には不思議なクセがある。
好きな曲を何百回もリピートして聴く。
歌詞もメロディーも、音質も雑音も、異音も、歌いクセも、外れた音も、拍手の音すらも脳が記憶してしまう。

ディズニー映画『アラジン』が日本で公開された年。母や姉と共に映画館まで足を運んだ。
当時映画館は自由席で買ってもらったジーニーさんのクリアファイルをパタパタ扇いだり眺めたりしながら行列に並んでいたのを思い出す。

あっ…(*´艸`*) 三日月だ♥

あの物語の世界観、映像、歌、セリフ、声。
スクリーンに釘付けになり、一度きりの鑑賞で強烈に脳へインプットされたらしい。
それから数年後、、あるオトモダチの家に遊びに行った時のこと。そのオトモダチが『アラジン』のビデオを持っていた👀✨。オトモダチはもう何度も見ているらしく所々セリフを暗記していて、一緒にビデオ鑑賞していると、時々となりから副音声のようにオトモダチの声とアラジンやジャファーの声とが重なって聴こえてきた😃

あの映画館の記憶が蘇る。
釘付けになっていた様子で察してくれたのか、直々に私がお願いしたのかは忘れてしまったけど、そのビデオテープを貸してもらえることになった。
家に帰ってからとゆーもの何ヶ月もテレビに張り付いて繰り返し鑑賞した。片手にリモコンを握りしめ「ホール・ニュー・ワールド」とその直前のアラジン&ジャスミンのセリフを何百回も見た。
(↓いちばん最後に動画アリマス😃是非。)

何度も巻戻し+再生を繰り返していたら母に「機械が壊れるから一度“停止”してから“再生”しなさいね」と言われたけど、私はそれを聞き流してひたすら再生→巻戻し→再生→巻戻し、を続けた。
そんなことを何ヶ月も続けたせいで、案の定テープがワカメになった。
どーゆーわけか、私にビデオを貸してくれたオトモダチとはそれからしばらくして疎遠になってしまい、返却もさることながらワカメのお詫びすら叶わなかった。

数年前、“Disney+”というコンテンツに登録した。
久しぶりに大好きなアラジンをウキウキで視聴した。すると、、あんなに好きだったはずの『アラジン』がなんかキモチワルイ。なぜだか分からないけどウキウキしないしピンとこない😒

😃「記憶違い・・・?どゆこと?🤔」

それからさらに時を経て、YouTubeでアラジンの動画を聴いている時ふと気づいた。

😃「声もイントネーションもアクセントも違う!
  この人、絶対アラジンじゃないっ・・!!!」

ピンと来ずキモチワルかった理由は「羽賀研二さんの声じゃなかった」からだった。そう。オトナの事情で声優さんが変わっていたのだ。
私が大コーフンしたアラジンにはもう会えない…😥
要は、私は(声)で記憶してた。だから見た目は同じなのに全然ちがう人に見えた。
親友にそのことを伝えたくて、アラジンとジャスミンの会話を再現してまで熱弁したら、羽賀さんのアラジンの動画を見つけて送ってくれた。
それから直ぐに子どもの頃にタイムスリップしたように繰り返し聴いた。たぶん400〜500回くらい動画を再生したと思う😃✌️

この頃、「子どもの頃の記憶」「魂」「聴覚」などを頼りに“思い出す作業”を既に始めていた私。『アラジン』は重要なピースであることが分かった。

やっと見つけた・・・✴️

色々なことが繋がってゆく。
さすが高次の私は最適なヒントを鏤(ちりば)めている。必ず気づけるように、必ず拾えるように。
あぁ…だからあの日、あの時、あの場所に。
あの時の決断は、あの日の為。
なぜかココロに残っていた言葉、大好きだったもの、辿ってきた道、今いる場所。
点と点が線になり、その線はみるみるうちに面になり、立体的な映像を創り上げる。
“人生という名の一枚の絵”が轟音と共に見事に浮かび上がってくる。見たこともない世界と懐かしい景色が同時に雪崩れ込み、私のちっぽけな器では溢れ出てしまいそうになった。

この世界は私が思っているより、素敵なところなのかもしれない。アユミはこんなもんじゃない。出来損ないの人生かと諦めかけてた。
茨の道、この先も歩いてみたい。もっと自分を知りたい。もっと自分を愛したい。もっと自分を生きてみたい。

こうやって「自分研究」が加速してゆく。鏤められたキラキラ輝くピースを完ぺきな順序で拾い集めていた自分に、あるとき気づく。子どもの頃の“だいすき”は魂の自分を思い出す【道しるべ】になる。
過去の答え合わせが進めば進むほど「いま」が変わり未来が見えてくる。そうやって「過去」も「未来」もいま”にあるのだと分かる。「いま」を生きているからこそ「過去」と「未来」にアクセスできる。肉体が死ぬ瞬間に、私の物語は完成を迎える。

羽賀さんのアラジンは温かい😌✨↓

Ayumi☽


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