忙しい介護の現場で管理者が時間を確保する方法
こんにちは!
介護事業所の管理者として、毎日忙しい業務に追われている中で、「もっと時間があったらな…」と思うこと、ありますよね?
利用者対応、スタッフのフォロー、書類作業、雑務と、次々にやってくる仕事に追われていると、本来の管理者としての重要な仕事に手が回らなくなることが多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな「時間が足りない」と感じている介護事業所の管理者の方々に向けて、どうやって日々の仕事を整理し、効率的に時間を確保するか、その具体的な方法についてお伝えしたいと思います。
ポイントは、「重要度」と「緊急度」に分けて仕事を整理することです。
これをしっかり実践すれば、忙しい毎日の中でも管理者としての本質的な仕事に集中できる時間を作れるようになりますよ。
重要度と緊急度で仕事を整理するってどういうこと?
まず、よく言われる「重要度と緊急度」という言葉ですが、これは仕事を優先順位に基づいて整理するためのフレームワークです。
簡単に説明すると、仕事は次の4つのカテゴリーに分けられます。
1. 重要かつ緊急な仕事
すぐに対処しなければならない、かつ、結果に大きな影響を与える仕事。
例:緊急の利用者対応、トラブル対応など。
2. 重要だが緊急ではない仕事
すぐにはやらなくても大丈夫だが、将来的に大きな影響を与える仕事。
例:スタッフの育成、長期的な事業計画の策定など。
3. 緊急だが重要ではない仕事
すぐに対処する必要はあるが、結果にはあまり影響を与えない仕事。
例:電話対応や書類整理など。
4. 緊急でも重要でもない仕事
緊急でも重要でもないため、後回しにできる仕事。
例:あまり必要でない雑務など。
図にすると、以下のようになります。
多くの管理者が「忙しい!」と感じる原因は、この中でも特に「緊急だけど重要ではない仕事」に多くの時間を費やしているからです。
たとえば、頻繁にかかってくる電話や書類作業に追われてしまい、本来管理者が注力すべき「重要だが緊急ではない仕事」(例えば人材育成や業務改善の取り組みなど)が後回しになってしまうのです。
まずは「重要かつ緊急度が低い仕事」の時間を確保しよう
管理者としての成果を最大限に引き出すには、どれだけ「重要だが緊急ではない仕事」に時間を割けるかがカギとなります。
この仕事は、普段の業務に追われていると後回しにしがちですが、実は長期的に見ると、事業所の成長や安定運営に大きく貢献します。
たとえば、以下のような仕事が「重要だが緊急ではない仕事」に該当します。
- スタッフの育成計画:スキルアップや研修計画を立て、スタッフが継続的に成長できる環境を整えること。
- 業務フローの見直し:日常業務をより効率的に進めるための改善策を考える。
- リスクマネジメントの策定:トラブルが発生する前に、予防策や対応マニュアルを整備しておく。
このような業務に集中することで、将来的に現場がスムーズに回り、管理者が緊急対応に追われることも減っていきます。
しかし、普段の「緊急な仕事」に追われていると、この時間を確保するのは難しいですよね。
どうやって「重要だが緊急ではない仕事」に時間を割くか?
では、どうやってこの時間を確保すれば良いのでしょうか?ここでは、具体的な方法をいくつかご紹介します。
1. 朝一番の時間を使う
忙しい一日の中で、最も集中できるのは朝の時間です。
特に、スタッフが出勤する前や業務が本格的に動き始める前の静かな時間は、管理者にとって貴重な時間帯です。
この時間を利用して、長期的な計画や戦略的な仕事に集中するようにしましょう。
たとえば、毎朝30分~1時間を「重要だが緊急ではない仕事」に充てるようにスケジュールを設定し、それを優先的に守ることで、徐々にこれらの仕事が前に進んでいくはずです。
ただし、朝一番といっても毎日業務時間外でそれをやるのは無理がありますので、あくまで業務時間内で確保できる範囲でやりましょう。
2. 業務を委任する
「自分でやらなければ」という気持ちから、すべての仕事を抱え込んでしまう管理者も多いかもしれません。
しかし、緊急な仕事の中でも「管理者でなくてもできる仕事」は、積極的に他のスタッフに委任することが大切です。
たとえば、日常の利用者対応やシフト管理など、スタッフに任せられる部分は思い切って任せてみましょう。
そうすることで、あなた自身が本来注力すべき「重要だが緊急ではない仕事」に時間を使えるようになります。
委任には少し勇気が要るかもしれませんが、スタッフの成長にもつながり、結果的に事業所全体の運営がスムーズになります。
3. 週単位でスケジュールを見直す
毎週、忙しい業務の中で「どの仕事に時間を割くべきか」を見直す時間を作りましょう。
例えば、週末に一度、翌週のスケジュールを確認し、どの業務が「緊急」なのか、どの業務が「重要だが緊急ではない」のかを整理しておくのです。
この習慣をつけることで、翌週の業務の優先順位が明確になり、無駄な時間を減らしつつ、重要な仕事に取り組む時間が確保できるようになります。
4. 自分のルールを決める
忙しさに流されてしまうと、気づけば緊急な仕事にばかり時間を取られてしまうことがあります。
そこで、「この時間は重要な仕事に集中する」というルールを決めることが有効です。
例えば、毎週水曜日の午後は必ず人材育成の計画に時間を割く、などのようにスケジュールを固定するのです。
このようにして、ある程度自分のルールを決めておくことで、周りからの突発的なリクエストに流されずに、計画的に重要な仕事に取り組むことができるようになります。
緊急な仕事への対応もスマートに
もちろん、介護事業所の現場では、どうしても緊急な対応が必要になる場面が多くあります。
それでも、その緊急な対応が管理者自身でなくても対応可能な場合、適切な判断をして他のスタッフに任せることが、管理者としての大きな役割です。
緊急な仕事を適切に委任し、自分が本来やるべき「重要な仕事」に集中できる環境を作ることで、管理者としての業務の質が向上し、長期的に事業所全体の成果に結びつきます。
まとめ:忙しさに流されず、重要な仕事に集中しよう
介護事業所の管理者として、忙しさに流されてしまいがちな日々ですが、仕事を「重要度」と「緊急度」で整理することで、本当に注力すべき仕事に時間を割くことができます。
特に、「重要だが緊急ではない仕事」にどれだけ時間を確保できるかが、事業所全体の成果に直結します。
まずは、朝一番の時間を活用したり、業務を委任することで少しずつ自分の時間を確保し、管理者としての役割をしっかりと果たしていしていくことが大切です。
継続的に時間を確保し、リーダーシップを発揮する
この記事でお伝えした「重要度と緊急度」に基づく時間の管理方法を実践していくことで、確実に日々の業務が効率的になり、管理者としてのリーダーシップを発揮しやすくなるはずです。
ただ、最初のうちはスケジュール通りにいかないこともあるかもしれません。
緊急な対応が立て続けに発生したり、急な要望に応えなければならない場面もあるでしょう。
しかし、それでも重要なのは、途中で諦めずに自分なりのペースで少しずつ改善していくことです。
継続的に「重要だが緊急ではない仕事」に時間を割くよう心がけると、次第に日常業務がスムーズに進むようになり、緊急な事態への対応にも落ち着いて取り組むことができるようになります。
そして、スタッフからの信頼も高まり、事業所全体の運営が一段と安定してくるはずです。
まとめ:管理者としての時間管理が事業所の成長を支える
介護事業所の管理者として、日々の忙しさに流されずに、しっかりと時間を確保するためには、「重要度と緊急度」を基に仕事を整理することがポイントです。
特に、「重要だが緊急ではない仕事」に意識的に時間を割くことが、事業所の成長に直結します。
以下のようなステップを踏むことで、管理者としてのリーダーシップを発揮し、事業所全体を効率的かつ効果的に運営することができるでしょう。
1. 朝の時間を活用する:一日の中で集中しやすい時間帯に、重要な仕事を先に済ませる。
2. 業務の委任を積極的に行う:自分でなくてもできる仕事は、他のスタッフに任せる。
3. 定期的にスケジュールを見直す:週に一度、業務の優先順位を再確認し、時間の使い方を見直す。
4. 自分のルールを決める:一定の時間や曜日を重要な仕事に充てるルールを決め、守る。
このような習慣を少しずつ取り入れていくことで、忙しさに振り回されることなく、長期的に事業所を発展させるためのリーダーシップを発揮できるようになります。
結果として、利用者やスタッフからも「頼れる管理者」として信頼されることでしょう。
ぜひ、今日からこの方法を実践してみてください。
毎日の業務が整理され、あなた自身がより管理者としての役割を果たせるようになれば、事業所全体がさらに円滑に、そして活力のある環境へと変わっていくはずです。
ここまでお読みいただき、どうもありがとうございました!
よければ「スキ」ボタンも押していただけると、今後の執筆の励みになりますので、よろしくお願いします!