脚本35「殺し屋の男」
《勘違いも甚だしい》
●登場人物
◯男
◯殺し屋
●ふとんに包まり眠る男。その横に座る殺し屋。
殺し屋「男は今ベットで寝てる、大丈夫だ何もしてねぇよ。ああ、女の方は依頼通りちゃんと殺しといた。今は風呂場に放り込んでるよ。あ? 動画で確認させろ? うたがりぶけぇな、ちょっと待ってろ」
●殺し屋お風呂場へ
男「うぅうん、ふあぁあ~。あぁ、なんだここ。ああそうか、奈智とラブホ来たんだったな。あれ? 奈智? トイレかな」
●殺し屋戻ってくる
殺し屋「でも殺るなら女より男の方が好きなんだよな」
男『だれぇ!? てか男が好きって言わなかったか今ぁ、え、ここ、えぇ?』
殺し屋「ああ、すげぇ気持ち良かったよ」
男『何気持ち良かったって!』
殺し屋「何度刺したかなんて数えてねぇよ」(ナイフくるくる)
男『うっそだろぉ!? いや、うぇええ?』(自分のお尻触りまくる)
殺し屋「やっぱ何回殺っても殺りたりねぇな」
男『えええ何回ヤられたの俺!』
殺し屋「もっとやりてーーー」
男『そんなに良かったのぉぉ!?』
殺し屋「他に殺らせてくれるやつ紹介してくれよ」
男『俺だけじゃ満足できなかったのかよ』
殺し屋「ああ、満足できねぇんだよ」
男『うわ聞こえてた!?』
殺し屋「俺を満足させてくれる奴はいねぇのか」
男『勝手にヤっといて、満足できないとかムカつくんですけどぉ』
殺し屋「にしてもベッドで殺らなきゃ良かったな。掃除が大変だ」
男『ベッドじゃなけりゃどこでするんだよ。あ、結構あるか』
殺し屋「とりあえず風呂から掃除してくるわ。風呂中ベトベトでさ」
男『風呂中!? 回数ヤバくない!?』
●殺し屋電話を切って風呂へ。
男「おいおい嘘だろ、ケツ痛くなってきた、なんでこんなことになってんだよ。…ん、なんか濡れてる、てうわあああ血だあああ! やべぇよこの量! シーツが真っ赤じゃねぇか! ケツやべぇよ! 俺のケツどうなったの!」(ケツさすりまくり)
●ケツが痛いと錯覚して屁っ放り歩き。
男「一刻も早く逃げ出さないと、あいつヤり足りないとか言ってたし」
●殺し屋戻ってくる。
男「やべっ」
殺し屋「風呂は洗い流せるから便利だよなぁ」
男『覚えてねぇんだよぉ』
●殺し屋に電話がくる。
殺し屋「なんだよ、ああ、あの男にはバレてねぇって。こっそり殺ったから」
男『やっぱり寝てる間にされたのかー』
殺し屋「で、俺は帰っていいのか?」
男『早く帰ってくれー』
殺し屋「女はおれが連れてくから安心しろ」
男『はぁぁ? 奈智のことか!?』
殺し屋「ちゃんと処分してやるよ」
男「処分ってなんだよ! あ、やべっ」
殺し屋「何!? おまえいつから聞いてた!」
男「おまえがコソコソやってた時からだ!」
殺し屋「全て知っているというのか」
男「ああ、この血の量を見て確信したよ!」
殺し屋「バレちまったか、殺るしかねぇな」
男「またヤるのかぁ!」
殺し屋「暴れるなよ」
男「嫌だぁ嫌だぁ、嫌だぁ!」
殺し屋「すぐに終わらせてやる。じっとしてろ」
男「いったい、何回刺したんだ……教えてくれ、それだけでも教えてくれよ!」
殺し屋「そんなの覚えちゃいないな」
男「うおおおお聞きたくなかったあああ!」
殺し屋「なんなんだおまえは」
男「はぁ、はぁ、一回で終わらせてくれ」
●お尻を突き出す。
殺し屋「だったらこっちを向け」
男「ま、前から!?」
殺し屋「当たり前だろ、場所が分かりづらいからな」
男「痛くしないでね」
殺し屋「一突きにしてやるよ」
男「最後に、一つ聞かせてくれ」
殺し屋「なんだ」
男「満足できなかったってのは、本当か?」
殺し屋「本当だ」
男「ちくしょー! これで満足しろー!」
●ベットに寝転がってお尻を見せる。
殺し屋「なんつー恰好してんだ!!」
完
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