עין אמת

近代イスラエル/ パレスチナにおける思想群像に関心。名ばかり修士号から脱皮したい人。

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近代イスラエル/ パレスチナにおける思想群像に関心。名ばかり修士号から脱皮したい人。

最近の記事

真理の探究へ再び踏み出す。

もうきえてしまった学問への想い。 尊敬できる人との再会を契機に、その種火がまだ残っていることに気づいた。 僕はしわが増えた両手でその炎を包み、そっと息を吹きかける。 あと5年以内に、ひとつ大きな目標を達成したい。 自分が生きた証を、インクの大河で残したい。 ヘブライ語とアラビア語、英語、そして日本語。 これらの交差点に、自分にしか描けないストーリー(ロジック)を作りたい。

    • 「苦しむことはあっても、悩むことはない」

      そこそこ生きてくると、これまでに出会った人々が様々な場所で暮らしていることに気づかされる。 その多くは、望むと望むまいとに関わらず、時々その住まいを移している。 自分はというと、実家を出て20数年経ってなお、ほぼ同じような場所に留まり続けている。 もちろん何度か引っ越しはした。 しかし決定的に異なる環境に身を移した経験は、いまだかつてない。 これはこれで幸せなことだ。 だいたい引っ越しは面倒だ。 新しい住まいを探し、部屋を片づけ、荷物を箱に詰める。 役所やライフラインの手続

      • 「ベッドが見えてきた」

        今の家に引っ越してきて10年弱になる。 当初はまっさらだった部屋も、今ではすっかり生活感がこびりついている。 子供が大きくなるにつれ、服やおもちゃ、本などまさに雑多なモノが増えていった。 間取り上は2LDKだが、モノの量は次第に「生活圏」である部屋を一つ一つ確実に覆い尽くしていった。 ベッドのある寝室は、ベッドの上はもちろん床が見えないまでにあらゆるモノで埋め尽くされ、最近ではドアの開け閉めすら容易ではなくなってきた。 毎月それなりのお金を払って住んでいるわけだが、このまま

        • 「ワックスつけときますね」

          朝からヘアサロンに行ってきた。 先月久々にパーマをあてたのだが、同じ日にカラーをするのは髪によくないとのことで、いったん時間を空けていた。 白髪が気になっていたが、ようやく今日カラーリングしてもらうことになった。 最近嵐の中にいるかのような精神状態だったが、ヘアサロンに来ると強制的に気分が紛れてよい。 明るくておしゃべりなスタイリストさんと会話を交わしながら、髪だけでも調っていく自分を鏡で見るのは悪い気はしない。 ヘアサロンという空間は、昔から自分にとって数少ないリラック

        真理の探究へ再び踏み出す。

          「友達」の不在

          僕には今、身近に友達はいない。高校と大学時代の友達は大好きだけど、離れたところに暮らしていて家族持ちも多いので、気軽に集まれる状況ではない。もう10年は会っておらず、SNSでたまに近況報告する程度だ。 幼少期から、友達を作り方が分からない。職を得てからも誰かと飲みに行くこともなく、仕事が終わればまっすぐ帰宅。土日も特に誰かと遊ぶこともないこの20年。 以前は仕事以外にやりたいことが明確にあって、その実現に時間を費やしていたから問題にならなかったけど、それがだいぶ薄れて時間

          「友達」の不在

          平凡な日々をどう生きるか

          「変わり映えのしない日常への不満・閉塞感」 二十歳前後にはほとんど考えもしなかったこの感情。長年仕事を続け年齢を重ねるにつれ、グレーかかった重苦しい冬の雲のような感情が心にのしかかってくることが増えてきた。 ただただ次の休日が訪れるのを指折り数えながら、仕事が続く平日が過ぎ去るのを待つ。いや、最近は何も考えないようにしながら、平日が終わるのを待っているという感じだ。 特に苦手な通勤の間は、気がついたら職場に着いていることを狙って、思考や感覚のスイッチを完全に落とす。ヘッ

          平凡な日々をどう生きるか

          人事異動直後の僕流メンタルヘルスの心得

          7月。人事異動。 1日が人事異動後はじめての勤務だった方も多いのではないでしょうか。 いかがでしたか? 挨拶回り、荷物の移動、引継ぎ…あっという間に一日が過ぎ去ったのではと思います。 かく言う私も異動でした。 「2年は確実に残るかな」と思っていたものの、まさかの異動の内示を受けて少し驚きました。 しかも、いくつか希望を出していた部署のひとつ。 「病気で長期離脱もしたし、今の職場ではもう希望が叶うことはないだろうな」と思っていたので、驚きもひとしおでした。 さて、昨日一日過

          人事異動直後の僕流メンタルヘルスの心得

          夢の供養(一)

          40数年生きてきて、こんな僕でも人並みに「夢」を持って生きてきた。 小学生から中学生までの夢は「プロ野球選手」だった。 小学生時代は少年野球に入り、休み時間は毎日友達と野球していた。 中学に入ってからは野球部に入り、夢に近づくべく毎朝走り込みをしたり、夜は筋トレに素振り。 おかげでレギュラーを獲ることができて、とても嬉しかった。 高校でも野球部に入ったが、ここで僕は夢を諦める。 自分よりうまい選手がいて、これは敵わないと思った。 僕は軽く足を捻挫しただけだったが、それを盛っ

          夢の供養(一)

          勉強しなくてもいい

          「学校でしか直さない!」 そう言うと小6の長男は、間違いだらけの算数の問題集を投げ捨てソファーに飛び込んだ。 長男はもともと遅刻癖があったが、小6になっても相変わらずである。 遅れて出席するものの、特に算数は僕に似て苦手なのか要領が悪い。 「やり方教えてあげるから」と言っても、「今はやりたくない」などいろんな言い訳をしては逃げてしまう。 問題集を解いてみて多少は合っているのならまぁ分かる。 しかし、苦手な部分はまさに「0点」なのである。 さすがに心配なので何とかしてあげ

          勉強しなくてもいい

          オンライン英会話

          今日で週2回のオンライン英会話を始めて2ヶ月になる。 アラフォーながら将来的に留学を目指しており、TOEFLで高得点を取るための準備として始めた。 過去にもTOEFLは何度も受けたことがあるが、やはりというかスピーキングのスコアが絶望的に低い。 コロナ禍ということもあり、仕事やプライベートで英語を使う機会もめっきり減ってしまい、このままではどんどん錆び付いてしまうという恐怖心もあった。 以前からオンライン英会話に興味があったものの、「高いんじゃないの?」「ちゃんと身につくの

          オンライン英会話

          一つの花〜アナザーストーリー

          小学生の次男が今、国語の授業で「一つの花」という作品を読んでいる。 今日の宿題は、まず全体を読んでくるようにというものだった。 あらすじはこうだ。 戦時中、幼い女の子だったゆみ子はおなかをすかせ、いつも「もっともっと」「ひとつだけ」とせがむのが癖だった。 そんなゆみ子を心配する父もついに徴兵となり、出兵の日、ゆみ子は母とともに駅まで父を見送ることに。 ゆみ子は父が持っていたおにぎりを「ひとつだけ」と欲しがり、父は全てゆみ子に食べさせる。 それでもゆみ子は「ひとつだけ」と泣き

          一つの花〜アナザーストーリー

          金婚式とロープウェイ

          両親が夫婦の契りを結んで半世紀を迎えた。 今日から二人きりでとある場所に旅に出たらしい。 「今ロープウェイに乗っています」 というメッセージとともに、ロープウェイから下界を見下ろす写真が送られてきた。 ゴンドラを吊るすケーブルが、遥か下まで真っ直ぐ伸びている。 齢八十近い両親が結婚した年より、僕はずいぶん年上になってしまった。 時間の感覚が分からなくなってくる。 僕は僕専用の人生のロープウェイに乗っているのだろうが、どうも居心地が良くない。 仕事に不満は多いし、プライ

          金婚式とロープウェイ

          善と悪

          妻と子ども2人、あわせて4人暮らしの我が家。 今年新しい仲間が我が家にやってきた。 メダカである。 ある日、妻が近所のホームセンターで買ってきたのだが、最初はすぐに死んでしまった。 その後ママ友からメダカを譲り受け飼い始めたのである。 死なせないように水質に気をつけたり、水槽を買ってきて水草や隠れ家を沈めたり、メダカが楽しく暮らせる環境を作っていた。 幸い飼育に成功し、つがいからは子メダカも生まれ賑やかになった。 毎朝起きると声をかけ、新しい卵が生まれていないか確認する