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先生という仕事が天職だと感じた瞬間

教育の仕事の成果は、目では見えにくいです。

何か数値で測れるわけではないし、
今やっている教育方法がすぐに正解かどうかを確かめることはできません。



〈定期テストの点数が上がればいいんじゃないの?〉

それもそうなんですが、
これがゴールになってしまうと、
例えば、テストに出る内容を自分の生徒に教えるとこれが叶いますが、
これは違うと思います。

勉強ができるようになってほしいとは思いますが、
テストの点数を取れるようになるというよりかは、
勉強の仕方を身につけてほしいです。

学校を卒業してから、資格の勉強だったり、その仕事にまつわる勉強だったり、
学校以外でも勉強することはたくさんあります。


〈生徒から嫌われてなかったらいいんじゃないの?〉

これも難しいのですが、
私も子どもの頃は叱らない優しい先生が好きでした。

しかし、今は逆です。
ダメなことはダメ、悪いところは悪い
と、きっちり言ってくれる先輩の方が好きです。

何も叱られずに、間違えたまま進んでしまう方が、よっぽど損です。

子どもの頃は、叱る大人は嫌いでしたが、
叱ってもらえるありがたさに最近になって気がつきました。

だから、子どもにとっては、
多少嫌われてでも、悪いことは悪いとしっかり叱ってくれる大人が必要だと思います。

叱る先生は、すぐに人気は出ません。
卒業するまでに、子どもたちが叱ってくれるありがたさに気づくとも限りません。

私のように、卒業して何年か経ってから、
やっとその先生のありがたさに気がつくこともあります。


そうなんです、
教育の世界では、数値で測ることも難しいし、
すぐに成果を出すことも難しいのです。



1人の先生として、1教員として、
生徒を選ぶことはできません。

たとえ人間的に合わない人であっても、
それが生徒である以上、避けることはできません。

お前、なんか人間的に嫌いやし、学校で迷惑なことするから、明日から出禁な。
とは、できないのです。


しかし、この感覚が自分にはないことに最近気がつきました。

私も人間なので、話が続かなかったり、合わなかったりする生徒もいれば、
長年の友達となんとなく雰囲気が似ていて、この生徒とめっちゃ話し合うなぁ
という生徒もいます。

合う/合わないは多少あります。


でも、どんな子どもたちであっても生徒である以上、
見放すことはないな

そう思いました。

だから、この仕事は自分にとって天職なのかなと。


受験についてや家族の悩みなど、思春期の子どもたちには、
生きていく上でたくさんの壁にぶち当たります。

ぶち当たっているときは、
当たってきたり、冷たくされたりと、
そんな反応はされます。

ですが、それを一緒に乗り切った後は、
それまでのことがどうでも良かったかのような気持ちになります。

3年間担任をして、
たくさん心配させられて、たくさん手を焼いてきた生徒に、
卒業のときに
「先生ありがとう」
と一言言われただけで、これまでのことが本当にどうでも良くなります。

むしろ、この一言のために、
それまで頑張っているといっても、過言ではありません。

困った子どもは困っている子
という言葉が、教育界では有名なのですが、
そういう意味では、
苦手に感じる生徒ほど、困っていることをたくさん抱えており、
一緒に乗り越えていくことがしやすいです。


ここまで書いたことは、綺麗事ですかね?

多忙な仕事であるので、
精神をかなり追い詰めて仕事をしておられる先生方がたくさんいらっしゃることは、
理解しています。


このnoteで、
今先生をしている方、
先生をめざしている方
の背中を押すことになれば幸いです。

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