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マッシの京都抹茶カフェ巡り物語

こんにちは、日伊通訳マッシ(@massi3112

多くの外国人にとって、京都と言えば寺、神道、歴史を感じられる観光スポットが有名で、日本旅行で必ず訪ねる地域の一つ。京都に憧れて住んでしまっている外国人だけではなく、日本人も少なくはない気がする。
外国人の口から必ず出る言葉ランキングナンバーワンは「抹茶」だ。もちろん僕も例外ではない。そして抹茶というだけではなく、僕にとって京都はスイーツだ。

京都のスイーツは和菓子や餡子、抹茶を使った日本伝統的なものだと思われがちだけど、実はそうではない。スイーツもそうだけど、飲み物もある意味、進化している。海外の影響であったり、京都を訪ねる外国人に合うようにアレンジしていたり、とにかく普通では考えられない発想の商品だらけだ。
今回の抹茶スイーツ巡りの目的は、京都の雰囲気を感じながら抹茶の新感覚のスイーツを食べること。外から見ると、スイーツに目がないマッシはただ食べまくりするだけでしょ、と思われるかもしれないけど、僕の心の中では「抹茶の研究者」としての気持ちになっている。真面目に真剣に、抹茶スイーツを味わって笑顔になっている。

さあ、抹茶スイーツ巡りに一緒に行きますか?
京都に行く前に気になるお店をじっくり調べたり読んだりしてるうちに、いつの間にやら無意識のうちに10店舗のラインナップをメモしていた。この中から絞るのが難しいけど、ポジティブな僕はもちろん行けると期待している。
今回巡ったお店は住所を書いて、わかりやすいマップを作った。行った順番から物語が始まる。スイーツが好きな方、抹茶が好きな方、京都が好きな方にとって、これ以上の幸せさがないと思う。
ではでは、抹茶スイーツの旅へ、いってらっしゃい!

京都スイーツマップ

マップを簡単に説明すると、抹茶の葉っぱはマッシが1番から順番に回ったお店。イタリアの旗は、京都にあるイタリアンバーで焼き菓子のイベントに参加してきた。タイミングが良すぎて素敵な日曜日の朝を過ごした。抹茶とは関係がないけど、おまけとして紹介する。

① 雲ノ茶 清水三年坂店

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三年坂を下ったところにある、可愛らしい和の空間。1階の中庭と2階のカフェの席は素敵すぎて、スイーツを食べたいのに写真を撮ってしまう。2階の席が好きだからできるだけ自由に使いたいと思って、朝一でお店が開く前から外で待っていた。入る前から興奮していて、ワクワクしすぎてずっとニヤニヤしていた。
ここだけの話、頼んだ「雲のムースセット」を見た瞬間に、心の中でJKのように「きゃああ」と叫んでしまっていた。僕は一応38歳ということで、なんとか我慢して「きゃああ」が出ないように自分と戦っていた。
早く食べたいなと思いながらも、壁側、庭の真ん中、階段のところでパパラッチのように「カシャ、カシャ」と撮る手を止められなかった。

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肝心のスイーツの方はというと、抹茶ムースの中に餡子も入っていて、下のシンプルなスポンジと合っていて最高の甘さだ!そして、抹茶ラテアートにも雲。牛乳の甘味と苦味の抹茶は不思議な関係だけど、組み合わせると言葉にできないくらい新感覚の飲み物。このような組み合わせに出会えるなんて、すでに京都を満喫している僕だった。

スタッフの接客もウキウキしていて雲ノ茶に入るだけで、完全にふわふわ〜っと雲に入ったと感じた。

② 抹茶館
雲の茶から歩いて1分かかるかかからないか、「抹茶館」という抹茶遊園地がある。オープン前から行列が出来ていて、すぐ並ばないと食べたいものがなくなっちゃう!と思った朝の10時50分。京都への電車に乗る前から、必ず行くと僕の中で決めていたのだ。
食べたかったものはイタリア人にとって、親戚のような存在であるティラミスだ。このティラミスの特徴を一言で表すと、「日本の伝統的な技術とアートの素晴らしいバランス」だと感じた。食べる前からワクワクしていた理由は「升」で、小さな宝物を入れるために作られたような不思議な特別感がある。そして、木の香りと神様からいただいた木材のことにも驚いた。

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見た目は小さいなと思っていたけど、一口目からティラミスの本気に出会えた。マスカルポーネチーズは濃厚で、プレミアム感がすごかった。抹茶の苦味は先に口の中に広がって、後からマスカルポーネチーズのクリーミーな甘さが来る。このようなコンビは人生をかけてもうまく説明できる自信がない。食べる価値があるというよりも、このような美味しさは人生で一度だけでも経験した方がいいと思う。
感動しながら食べすすめていくと、突然抹茶のスポンジが出てきた!幸せを感じた上に、さらに幸せを感じられる。まるでお花畑で大好きな相手とデートをするように、滝のように幸せ200倍になる。

③ 斗六屋
甘納豆のお店4代目の近藤健史さんに会いに行ってきた。ちょうどあずきの乾燥作業をしていたから、味見しながら実験中という新商品も試食させていただいた。情熱的な和菓子の話もできて、お菓子はやっぱり人を虜にさせる力があると感じた。2月の限定甘納豆は「加加阿 ラスベリー味」で、5月はなんと「加加阿 抹茶味」だ。まずは「加加阿(カカオ)」を使った甘納豆という発想はなかなかない。食感は少し硬めで新鮮さを感じられる。

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工房で和菓子の話をしていたら僕まで情熱的にやってみたい!と強く感じたから、これからの人生はどうなるかすごく楽しみになってきた。4代目の健史さんの強い気持ちに、僕の熱い情熱を合わせたらどうなるだろう。
日本の伝統和菓子を理解するために、食べるだけではなく、歴史と食材の特徴も頭の中に入れておけば、神様からの贈り物に見えてくる。

④ コエ・ドーナツ京都
京都に行く度にこのドーナツを食べに行く理由は、ドーナツに対するコンセプトだ。低カロリーでオーガニック、地球環境に配慮した素材や、製造にこだわった新しいドーナツの感覚。見た目も立派で、種類が豊富。重くないから楽しく食べられるし、現代アートのようなデザインに伝統的な食材を使用している。
選ぶのがいつも難しいけど、知らないうちに「もちもち京抹茶グレーズド」から僕を呼ぶ声が聞こえるので、しょうがないなぁと言いながらついつい頼んでしまった。

抹茶カフェ巡りの休憩はここ。京抹茶を食べながら、この記事を書き出していた。河原町にあるお店だから、行かない理由はない。若者やカップルがたくさんいる中で、髪の毛が少ない38歳の僕はドーナツを食べながらニヤニヤしてパソコン作業をしていた。

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不思議に思うのは、スイーツを食べている間、普段あまり出ない表情になるということ。キラキラになって、顔のことではなく心が美しくなるから、何より人生において良いエネルギーになる。

⑤ MICASADECO & CAFE KYOTO
錦市場から歩いて2分のところにある面白いギャップのお店がある。外からは古民家に見えるけど、お店に入ったらアート的な空間がギュッと出てくる。壁は抹茶色になっている中で、抹茶のスイーツを食べて完全に抹茶ワールドを感じられる楽しいお店。
気になっていた数量限定の抹茶プレートを、メニューを見ずに興奮しながらすぐ頼んだ。僕はまたJKのようなワクワク感が現れてきた。

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パンケーキ、ぜんざい、わらび餅、プリンの和から洋までのスイーツがなんと全部抹茶になっていて、一口目から抹茶の旅が始まる。ジェットコースターのように最後までずっとドキドキしていて、イタリアでもよく食べていたプリンやパンケーキは、新しい形として出会うことができた。
このようなスイーツを見て感動するのは、細かさ。抹茶のクリーム、金箔、きな粉、あんみつは飾りとして目で見て楽しめるし、日本の伝統的な味と組み合わせとして違う形になっている。どこの角度から見ても楽しめる日本スイーツ。

⑥ 伊藤久右衛門

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甘い旅も終盤に差し掛かり、そろそろ口の中に塩っぱいものが欲しくなった。
だからと言ってあくまで抹茶旅ということで、「伊藤久右衛門」の抹茶そば・かやくご飯(ゆば付)を注文した。
スイーツでも飲み物でも麺でも、抹茶はいつも僕を驚かせる。シンプルな葉っぱを採って食材として活かして毎回違う形で違う味で楽しめるのは、日本人の発想に感動させられる。だから海外でも少しずつ人気が出てきていて、広がっている。知っているはずなのに、2日間の旅で新発見がたくさんあった。

朝のイタリアライフスタイル(おまけ)

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抹茶から一旦離れて、日曜日の朝は「IMAYA Kyoto&Caffee」でイタリアの伝統菓子に会ってきた。お店に入った瞬間、イタリアに飛ばされた感じがした。美味しいカプチーノや素晴らしいイタリアの焼き菓子だけではなく、朝からたくさんイタリア語で話して、京都にいることを忘れてしまった。
ピノッキオの焼き菓子専門店のオーナー岩本さんと話して面白く感じたのは、日本人がイタリアの焼き菓子を勉強して、イタリア人よりも情熱的に作っていること。要するに、イタリアのスイーツを愛してる。同じように、僕は和菓子とその食文化を愛してる、逆バージョンだ。

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今回話していて感じたのは、なんのお菓子かに関わらず、おいしいお菓子を作る職人さんには共通点があるということ。それは、お菓子に対して情熱と愛情があるということだ。それだけで、直接足を運んで食べに行くという価値がある。職人さんと直接話して情熱と愛情を感じて、お菓子はよりおいしく感じる。

マッシの旅はいかがでしたか。

回りたかった10店舗はなかなか達成することができなかったけど、そういうことで続きはまた今度チャレンジする。ある意味今回は、ウォームアップだったのかもしれない。

この2日間で感じた抹茶の意外な楽しさは、雰囲気、お店のデザイン、その場の会話だ。それらのおかげでよりおいしく楽しめた。今回で旅はこれで終わりかと思いきや、今回からが始まりだ。ということで、これからもスイーツ旅に付き合ってもらえたら何より。
ではまた次回まで、Ciao!!

Massi

みなさんからいただいたサポートを、次の出版に向けてより役に立つエッセイを書くために活かしたいと思います。読んでいただくだけで大きな力になるので、いつも感謝しています。