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間坂野真理のオンラインゼミ 沖縄編 第1話 日本独立と沖縄

真理:みなさーん、げんき~。今日も暑いわね。ちゃんとエアコンつけてるか。

賢人:窓から風が入ってくるんで、なんとか大丈夫です。(ゼェーゼェー)

真理:賢人くん、汗びっしょりじゃない。熱中症で死ぬわよ。

賢人:麦茶飲んで水分補給してますから。ウチワもあるし。

真理:エアコン買ったって言ってたのに、もう壊れたの。

賢人:それが、ときどきブレーカーが落ちてしまって。

真理:なにー!早くブレーカーを直しなさい。たった一人の可愛いゼミ生に死なれたら、あたしはおまんまの食いっぱぐれだー。

賢人:いや、先生。問題はブレーカーしゃなくて…

(中略)

真理:ほんじゃまあ、ぼちぼち始めるわね。まずは日本独立後の沖縄の統治形態についてざっくり述べてみなさい。

賢人:独立って…ええっと、大和朝廷からの独立でしたかね。

真理:ん?大和朝廷は、大昔の日本の政府だよね。

賢人:あっ、そうかそうか。中国から独立したんでしたっけ。あそこは隋とか唐とかいろいろ名前が変わりますよね。さあーて、どの時代かなあ。

真理:ちがーう!

賢人:すっ、すみません。

真理:あー、いやいや、あたしの言い方が悪かった。1952年のサンフランシスコ平和条約発効で日本は独立国として社会復帰するわけだど、沖縄の統治形態はその頃どうなってたのかなーって話なのよ。

賢人:ええっと、沖縄は1972年に日本へ返還されるまでアメリカに統治されていました。

真理:そうそう。それでアメリカちゃんはどんなふうに沖縄を統治してたのかな。

賢人:アメリカちゃんって、なんかカワイイ系の統治だったんですかね。

真理:いや、そこはヒントじゃない。

賢人:……先生、ヒントください。(ペコリ)

真理:しょーがないなー。サンフランシスコ平和条約(日本国との平和条約) 第3条は、もう読んだかな。

賢人:(パラパラ)

つづく


サンフランシスコ平和条約(日本国との平和条約) 第3条

日本国は、北緯二十九度以南の南西諸島(琉球諸島及び大東諸島を含む。)孀婦岩の南の南方諸島(小笠原群島、西之島及び火山列島を含む。)並びに沖の鳥島及び南鳥島を合衆国を唯一の施政権者とする信託統治制度の下におくこととする国際連合に対する合衆国のいかなる提案にも同意する。このような提案が行われ且つ可決されるまで、合衆国は、領水を含むこれらの諸島の領域及び住民に対して、行政、立法及び司法上の権力の全部及び一部を行使する権利を有するものとする。

Japan will concur in any proposal of the United States to the United Nations to place under its trusteeship system, with the United States as the sole administering authority, Nansei Shoto south of 29° north latitude (including the Ryukyu Islands and the Daito Islands), Nanpo Shoto south of Sofu Gan (including the Bonin Islands, Rosario Island and the Volcano Islands) and Parece Vela and Marcus Island. Pending the making of such a proposal and affirmative action thereon, the United States will have the right to exercise all and any powers of administration, legislation and jurisdiction over the territory and inhabitants of these islands, including their territorial waters.

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