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出雲大社遠征②

前回の続きだ。2日目の今日、いよいよ出雲大社へ向かう。

7:45 ホテルを出発した。素泊まりなのでモーニングもクソも無い。松江のホテルから出雲大社まではバイクで1時間くらいだ。途中の喫茶店かカフェで朝食を取ろうと思った。小雨が降る中、バイクを走らせる。

松江市から出雲市までは西にまっすぐ進むだけだ。横を見ると宍道湖という大きな湖がある。シジミが多くとれるらしいが、曇りで小雨のため、決して綺麗には見えない。

9時ごろ ちょうど1時間で出雲大社付近に到着した。途中は喫茶店もカフェも何も無かった。無いことは無かったが、営業しているところがなかった。ガソリンには余裕があったが、ガソリンスタンドも寂れていた。

とりあえず朝食を食べていないので、バイクを停めて朝食を探す。そばやうどんもいいなと思ったが、個人的に休日の朝はゆっくりコーヒーを飲みたいのでカフェや洋食を探した。

9時ごろ良い感じのところが無かったので、出雲大社の正面にあるスターバックスコーヒーへ入った。スターバックスはカッコつけたい人が行くというイメージがあるので、普段は敬遠している。あと、価格が高めなのも好きではない。だが、空腹のためやむを得ない。

アイスコーヒーとハム&マリボーチーズ 石窯フィローネを注文すると店員さんが「今日の豆はルアンダですのでスッキリしてますよ」と伝えてくれた。よくわからないので、適当に会釈をした。後から知ったが、スタバは日によって豆が変わるのだそうな。そういうこだわりがスタバ人気を支えているのか。

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そうは言っても、異国の地で飲むアイスコーヒーは美味い。「自宅までは約300㎞ある」と考えると不思議な気持ちになった。300㎞先の地元でも同じようにこうしてスタバのコーヒーを飲んでいる人がいるのだろう。

コーヒーを飲みながら、iPadでビジネス雑誌を読んだ。そこには吉村 洋文大阪府知事の話し方についての記事が載っていた。以下、PRESIDENT2020年8月14日号より。

①一文一義:一つの文章を短くして、伝える意味も一つに絞り込むことで各段にわかりやすくなる。
②VSSプレゼン:Vsion・Story・Showの略。相手にビジョンをストーリーとしてはっきり伝え、それを具体的なショー、つまり行動で示すことが重要であり、それによって多くの人の共感を呼ぶことができる。

10時ごろ出雲大社と古代出雲歴史博物館をまわった。どこもかしこもひとがゾロゾロといた。小雨の中、バスは次から次へと来て、自動車は渋滞をなしている。自粛の反動を出雲での地で目の当たりにした。誰もが今まで我慢した分の観光を楽しんでいた。

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出雲大社は大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)を祭る。神話では古代、大国主大神が日本を治めていたが、ある時、天照大御神(あまてらすおおみかみ)に国を譲ることになる。その際に天照大御神が大国主大神のために作った住処が出雲大社の始まりとされている。これが有名な国譲り神話である。

古代出雲歴史博物館は特にゆっくり見てまわった。特にインパクトがあったのは直径約3mにもおよぶ3本一組となったスギの木だ。これからは神殿がかなり巨大であったことが覗える。一説によると、かつての神殿は48mもあったと言われてる。今となっては数百mの建物でも珍しくはないが、古代ではかなり大きな建物だと言える。

11時半ごろ お土産を少し買った。何を買ったかは今となっては思い出せないが、ザ・お土産のようなものだと思う。それにしても、土産物屋も人が多い。その後、唐揚げを買って食べた。帰路のエネルギー補給だ。

12時すぎ 出雲を出発。昨日の夕方に松江に着いたので、かなりの弾丸ツアーだ。もう一泊すればよかったと思う。帰る途中、「中野美保」という名前の交差点があった。マツモトキヨシや工藤淳のようなノリなのだろうか。後から調べると「中野美保」とは地名らしい。そんな色気のある地名もあるのだなと思った。個人的な「中野美保」のイメージは色白でアルミフレームの眼鏡を掛けたショートカットの女性である。

14時ごろ蒜山高原SAで昼食。そばと牛丼のセットを頼んだ。810円だった。なんてことはないレトルトの味だが、なぜか美味しく感じる。以前から思っていたが、高速道路のSAに来るとなぜかワクワクする。そして食べ物も3割増しで美味しく感じてしまう。これはなぜかと考えると、SAという「排他性」ではないだろうか。SAを利用できるのは、基本的には、高速道路を利用している人だけになる。街中の店と違って誰もがすぐに立ち寄れるわけではない。そういった「高速道路を利用する自分たちだけが寄れる」という排他性や優越感がSAのワクワク感を生み出しているのではないかと思った。

16時ごろ 上月PAで休憩。雨の中の走行は視界が悪く、体力もかなり奪われる。アイスコーヒーとひまわりソフトクリームを頼んだ。身体の中でひまわりが咲くのではないかと怖くなるくらい本物のひまわりの種が付着していた。

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19時 出雲より帰宅。途中はGo Toトラベル渋滞がひどく、かなり時間がかかってしまった。また、雨のため非常に疲れた。

バイクで往復600㎞を走ったが、やはり車がとてもうらやましく思えた。風に当たることもなく、ワイパーも付いていて、雨に当たることもない。まさしく無敵の箱だと感じた。とても車が欲しくなった。そんな出雲大社遠征であった。

遠く離れた地の歴史的な場所を訪れることはやはり興奮する。どんな神殿があったのか。そこではどんな祭事があったのかと思いを巡らせる。過去に行くことはできないが、過去が残したモノからその面影を知ることはできる。出雲大社ももちろんその1つである。

神話を感じる場所

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