行動の背景にある目的を捉える
「嫌われる勇気」という言葉で知られるようになったアドラーは、フロイトから離れて独自の心理学を作り上げていきました。「行動」の背景には「目的」があるというもので、クライアントの過去の事実から人生の目的を探り、豊かな将来を創造させようと働きかけます。
もっとも、過去の事実について、その意味をクライアントが解釈できなかったり、その事実を否認していたり、その事実があったことを認識していなかったりする場合には、アドラーの方法でカウンセリングしても人生の目的を探り出すことは困難だということになります。
そのようなとき、フロイトの方法で無意識の中を探ることは有用でしょう。また、ロジャーズの傾聴や、ジェンドリンのフォーカシングにも効果があるでしょう。フォーカシングの過程に於いては、スピリチュアルな体験が現出することがあると言いますから、新しい世界が大きく広がるかのうせいがありますね。
行動の大切さは、多くの人が指摘しています。その行動の背景にある目的を、意識領域だけでなく、無意識領域まで広げて探索すると、人生の意味はより深くなり、意義ある目的を設定することができるでしょう。
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