見出し画像

“不安”と“安心”の振り子

今週は、学生時代の友達が仕事でこちらに来る用事に合わせてご飯に行ったり、甥っ子たちや親戚に会いに行く日が続いたりと、ちょっと心の距離が近い他人と会うことが多かった。

その中で
嬉しかったことも、切なくなることもあって
大きな安心感に包まれたり、突然不安が襲いかかってきたり。
まるで振り子のように、心が行ったり来たりしている。


「サンドウィッチ!」は嬉しい瞬間。


最近よく聴く音楽が一緒。

昔ハマってたドラマが一緒。

好きな食べ物が一緒。


以前に他の記事で書いた気もするけれど
誰かと話していて「それ、一緒だ!」となる瞬間。

『アナと雪の女王』の挿入歌に出てくる

「教えてよ、何が好きか」
「サンドウィッチ」
「僕と同じじゃないか!」

の瞬間だ。

私はいつも、なんだか無性に嬉しくなる。
思わずハイタッチする時もあるほどに。


それが有名ではなく、少しマイナーなことだったり
音楽やドラマのように、溢れている大量の作品の中で、ピンポイントで一つの作品の名前が上がった時などは、なおさら。

たとえば、コンビニに売っている漫画コーナーの漫画。とか
昔の再放送や、兄弟と一緒に見ていたドラマで、同級生は見ていなかったドラマ。とか。


当時は、分かち合える相手が、周りに誰もいなかった。

今頃になって、知っている人に出会えて、たくさん話せた。


…些細なことだけれど、
そんな出来事がいくつか続いたことが嬉しかった。


興味があるから。


興味があるから、質問が生まれる。

質問をするから、より深く相手を知ることができる。

相手を知れば、もっと仲良くなれる。

…その逆もあるかも知れないけれど、それは決して悪いことではなくて、自分と合うかどうか、というだけの話だと思う。


もちろん、コミュニケーション能力に長けていて、
実際はそんなに興味はないけれど、それを微塵も感じさせず、人懐っこささえ発揮するような人もいるかも知れない。

それでも
プライベートで「自分のことを知ろうとしてくれている人」というのは、
初対面に近ければ近いほど警戒してしまうかも知れないけれど
少なくとも今のところは、愛情が一方通行になることはない相手なんだろうな、と思ったりする。

家族にしても、友人にしても、恋人にしても
片思いは、寂しいし、辛い。

だから
色々な質問をしてくる相手に対して、自分はどう思うか。

そもそも、自分に質問が来ているかどうか。

自分は、相手に質問していて、知ろうとしているかどうか。

…そこで、お互いの興味の度合いがわかって
関係性が決まるような気がする。


もちろん、関係性は、変化していく。


好きだな、と思ったり
苦手だな、と思ったり

楽しいな!と思ったり
寂しいな…と思ったり。


人との関係性は、心ありきのものだから

いつも不安定で
時々、とても不安になる。


でも、心から安心することができる瞬間や、関係もある。

その“不安”と“安心”が、振り子のように
ゆらゆら、ゆらゆら。


寂しがり屋の心


いつからか、誰かと会った後。

「あの言い方は大丈夫だったかな」
「これも言っておけば良かったな」

などと、“自動的に”さまざまな場面が部分的に蘇り
自分の言動を振り返るようになっている。

あまりに不安になると、
「自分だったらどう思う?」とか
「大丈夫だったかな?」と、誰かに確認してしまうし

相手の言動に対して不安に思った時には
「これってどういう意味だと思う?」と、聞いてみることもある。
自分だけの解釈ではなく、他の視点も知りたいからだ。


だからこそ目にみえる言葉や行動って、とても大切なことだなと思う。
安心できる材料だ。

たとえば何かあったときに
背中を優しくさすってあげる行動とか
「大丈夫だよ」という言葉。

それだけで、どんな大きな不安も、安心に変わってしまうことがある。


けれどその言葉や行動さえも
時間が経てば記憶が薄れて曖昧になって、最終的には不安になってしまったり、もう一度声が聞きたいとか会いたいとか思ってしまうことがあるほど

心って本当に寂しがり屋なんだな、と思うのだ。


今、大切な人。
これから、大切な人になる可能性のある人。
大切にしたいと、思えた人。


心や、人との関係性は不安定だ。

絶対的な安心感への“期待”と
突発的な崩壊への“不安”を抱えていたら

この関係性を「大切にしよう」という気持ちが生まれた。

そんな自分の気持ちに気がついて、尊いな、と思った。

不安にさせてしまうのも
安心させることができるのも
“誰か”だったり、“自分”だったり…「人」の影響は大きい。


…でも、決して振り回されすぎてはいけない。

人のことを考えるのを一旦休憩して、
とにかく今は目の前の、自分の人生と向き合わなければ。

体力が持つ範囲で、もう少し忙しくしてみようかな。

この不安を誰かにぶつけてしまわないように、
振り子の幅を小さくしていくことを目指して。


そんな一週間だった。




2024.3.14


この他の“コミュニケーション”、“人間関係”がテーマの記事はこちら。よろしければぜひ。


この記事が参加している募集

今こんな気分

今週の振り返り

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?