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やっぱり組織開発は手強かった

今年一年、コロナ禍において自社の組織開発に携わってきました。
やればやるほど、その奥深さというか難しさに直面する日々でしたが、全体としては一定の成果が出た一年でもありました。
ここではすべてお伝え出来ないものの、まずは押さえておくべきポイントは、こんなところかなという勘所は整理出来てきたと思っていますので、ご紹介します。

〈組織開発の勘所〉

・チェンジマネジメント、組織開発、チームビルディングの違いを理解する

・「関係性は高まったけれど」の、その後が大事

・活動する前にKPIをある程度決めておく

まず、それぞれの違いですが、様々なサイトや書籍でいろいろな方が整理されているので、あくまでも私の解釈として超ラフにしてまとめてみました。

図2

日本での組織開発は「心理的安全性」の流行?を背景に、メンバー間の「関係性」を高めることを主眼に置いた取り組みになりがちなのですが、それはややもすると「チームビルディング」の域を脱していないことも多々あります。もちろん、まずは「チームビルディング」からでも良いのですが、こうした取り組みを広げていく当事者としては、その点は強く意識してやおいた方が良いと思います。

次に「関係性」の「その先」をどうするか、という観点ですが、ここは、私自身、正直、現時点で明確な答えは持っていません。というか、それを各チームが自律的に探求していくのが組織開発なのかなー、と思いつつ、それで逃げてしまっていいのか、という問いを自分自身に立てています。

最後に活動のKPIですが、「組織開発」の場合、既に取り組んでいらっしゃる方は感じておられると思いますが、なかなか成果が見えづらい取り組みでもあるので、小さな変化や何らかポジティブな要素を拾い上げていく意識は持っておく必要があります。その際は、「関係性が高まった」でもいいですし、活動の参加者が増えた、でもまずは良いと思います。いずれにしても、何らか定量的な(そう見えるもの)をモニターしておくことを大事なポイントです。

と、ここまでは、おそらく日本でなんとなく定義されている「組織開発」をベースに書いてきましたが、ひとつおまけがあります。
人材開発・パフォーマンスに関するグローバルな会員制組織であるATD(Association for Talent Development)では、組織開発を以下のように定義しています。
https://www.td.org/talent-development-glossary-terms/what-is-organization-development

Organization development (OD) is an effort that focuses on improving an organization’s capability through the alignment of strategy, structure, people, rewards, metrics, and management processes. It is a science-backed, interdisciplinary field rooted in psychology, culture, innovation, social sciences, adult education, human resource management, change management, organization behavior, and research analysis and design, among others.

Google翻訳をそのまま使わせて頂くと、こんな感じです。

組織開発(OD)は、戦略、構造、人、報酬、指標、および管理プロセスの調整を通じて組織の能力を向上させることに焦点を当てた取り組みです。 これは、心理学、文化、イノベーション、社会科学、成人教育、人的資源管理、変更管理、組織行動、研究分析と設計などに根ざした、科学に裏打ちされた学際的な分野です。

んー、これだけ見ると、ある意味HRに関わることすべてのように感じます。日本のHRパーソンでここまでやり切れる方がどれだけいるのかわかりませんが、一般的なHR担当者にとっては、相当難易度高めのテーマです。とはいえ、これも私なりにかなりざっくりまとめてしまうと、こんなアクションが取れることを期待していると捉えています。

 ●機能的・効率的な組織編制を行う。
 ●コラボレーションを促進させる仕組みを整える
 ●マネジャーがチームメンバーの主体的な参画を引き出す
 ●組織が望ましい方向に進んでいるかの検証のために見える化をする

まとめてしまうと、少し難易度下がったようなに見えますが、まずはスタート地点に立つことが大事なので、こうした観点も踏まえながら、来年度は更に、「組織開発」の探求をしていきたいと思います。

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