“美味しい”を増やす食いしん坊/食とまなびのブログ
壁の薄いアパートで独り暮らしをしていた時。
隣人の咳払いで隣人の存在に気づくことがある。
咳払いを聞くその瞬間までは私の中に隣人は存在していなかった。
咳払いの瞬間から数秒間だけ隣人は私の中に現れた。
他にも、歯磨きの時に毎回えずくおじさんやタバコの煙とともに現れるご近所さんもいた。
もちろん、私が意識しようがしまいが隣人は存在し、隣人なりの人生を一生懸命歩んでいる。しかし、薄い壁を一枚隔てた先の、世界で一番私に近い場所にいる隣人は私の人生の中にはほとんど存在しない。
そう