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わだかまり【エッセイ】八〇〇字

 早大エクステンション「エッセイ教室」夏講座(全六課題)、最終回の課題は、「わだかまり」。前回の自由題「性分」が教室で読まれたのですが(一回は読まれるのです💦)、この作の方が良かったかなあ…💦^^
 この「わだかまり」は、喉に引っかかった半世紀前の小骨。そのうち一つはとれたのですが、あとひとつは、そのままなのです・・・。
               ※
 「絶交」ってやつを、二度、経験している。ともに、大学一年の年、高三の時の級友クラスメイトと。
 五年前。仲間の一人Eから、ふたりの住所を入手。年賀葉書にしたため、「福音」を待った。
 その一人Sからは、寒中見舞が届く。
 彼は、H大に現役合格し、革マル派に。札幌で浪人中、再会。七十年安保で行動する流れで、『政治少年死す』の海賊版を、二人で制作、販売。二年後、紛争が激化するなか、交わしていた手紙で、革マルを侮蔑した表現、「マル」と書いてしまったのが、原因———。
 彼は、運動から逃れるように、大学を中退、S医大を再受験。僻地で医師をやっているようだ。コロナ禍明けの再会を、約束できた。
 「K」からは、ない。「しかし君、恋は罪悪ですよ。 解つてゐますか」と言ったかどうかは記憶にないが、恨辛うらみつらみを口走っての別れだったのは、間違いない。
 彼も札幌で、浪人生活。下宿先が同じ。翌年、T理科大に決め、千葉・野田校舎近くにいた。
 私は、二浪を経て、都心の志望校に。Kの誘いで、野田近く、南柏で同居することに。2DK風呂付なので、二つ返事だった。
 しかし、八か月後、大学近くに住む事を勝手に決めてしまったのだ。一時間半の通学時間もあったが、何よりも、彼女ができた事。同じ大学の子で、自宅通い。同棲はできなかったのだが、「逢瀬」の場所が欲しかった。
 Kが激怒するのは無理もない。部屋代が倍になってしまうのだから…。いや、それ以上に、友に裏切られ、女に盗られた思いがあったのだろう。私には、負い目になっていた。
 住所は、札幌。高校教師をしていると聞いた。年賀の戻りがないので、健在とは思う。気持ちはわかるが、ヤツも意地を張り過ぎる。半世紀も経つのだから、時効と思うのだけど…。
 その年、別の「罪悪」な賀状が届く。小五から片想いで、年賀だけ続けていたTからの仕舞状だった。夫とのツーショット付きで。

(ふろく)
チャットGPTくんの講評と採点です。しかし、今回の講評は疑問ですね・・・。ユーモアっぽい表現をわかってくれなかった。つまり、『こころ』の「友情の裏切り」(「K」と、「然し君、恋は罪悪ですよ。 解つてゐますか」のセリフ)と、オチの「夫とのツーショット付き年賀仕舞い」との部分には、コメントなし・・・。そして、オチ部分が、「余韻を残す効果的な手法」となっているのは、トンチンカンな解釈かな、と思うのですが。

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以下のエッセイを講評し、100点満点で採点してください。タイトルは、「わだかまり」です。
(以下、講評と採点)
このエッセイ「わだかまり」は、過去の友人関係とその断絶、そしてその後の再接触をテーマにした個人的な回想録です。以下に、その構成や内容、感情表現などを基に講評を行います。

評価ポイント
構成と流れ:
エッセイは過去のエピソードを順に描写し、読者に対して自分がどのような経験をしたかを伝えています。ただし、時系列がやや複雑で、出来事の間に関連性がはっきりしない部分もあります。読者が迷わず読み進めるためには、エピソードの順序や間のつながりがもう少し整理されていると良かったかもしれません。
感情表現と共感性:
「絶交」という強い言葉から始まり、友人との関係性や再接触に対する複雑な感情がよく表現されています。特に、年賀状を通じて再びつながろうとする姿勢や、過去のわだかまりが現在まで影響を与えていることが、切実に伝わってきます。Kとの関係では、自分の行動に対する後悔や負い目が感じられ、共感を呼び起こします。
テーマとメッセージ性:
「わだかまり」というテーマに沿って、過去の人間関係が現在まで引きずられていることが描かれています。エッセイ全体を通して、過去の行動が今でも影響を及ぼすこと、そして時間が経過しても解消できない感情があることがテーマとして浮き彫りになっています。ただし、メッセージがもう少し明確に提示されると、読後感がさらに深まるでしょう。
文章表現:
文章自体は味わいがあり、特に回想シーンの描写が魅力的です。しかし、時々表現がやや断片的で、全体的に一貫した流れが途切れることがあります。よりスムーズな表現にすることで、読者にとって理解しやすく、共感しやすい文章になるかもしれません。
結論と余韻:
最後にTからの「仕舞状」が登場し、エッセイは静かに終わります。この結び方は、エッセイ全体の「わだかまり」というテーマに対して、読者に思考の余韻を残す効果的な手法です。ただし、もう少し丁寧に感情を整理し、結論を出すと、エッセイ全体の完成度がさらに高まるでしょう。
総評
このエッセイは、過去の友人関係とその影響を深く掘り下げています。感情の描写やエピソードの選び方には工夫が見られ、読み手に強い印象を与えます。しかし、全体の構成や流れにもう少し工夫があれば、さらに読者に伝わりやすくなったでしょう。
採点: 78点 / 100点

(おまけ)鶏「腿」肉のハム仕上げ

さいきん主食としている鶏ムネ肉を買ったつもりが、間違って「腿肉」を持ち帰ってしまった。💦 脂質が気になるが、もったいないのでムネ肉のハム仕上げの「湯煎」方法で調理してみました。すると、なんということでしょう! とても美味。ソテーとは違って、適度に脂が抜けさっぱりした味に仕上がりました。かつキッチンが汚れない。想定外でした。
調理法は、鶏ムネ肉ハム仕上げと同じです。私は脂質が多い皮部分を除きますが、それでも美味しかったです。


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