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【掲載報告】オーケストラにおける「アマチュア」をめぐる問題系——表現・制度・パフォーマティビティ(『アレ』Vol.11所収)
2022年5月に、ジャンル不定カルチャー誌『アレ』第11号に、「オーケストラにおける『アマチュア』をめぐる問題系——表現・制度・パフォーマティビティ」が掲載されました。本誌への寄稿はこれで三度目。第5号「僕の仕事とは、僕であること」、第8号「誰のための地方創生か――参加と地域メンバーシップの変容をめぐる「地方」の課題」と続き、その時々で深く関わってきた仕事・学業を自分自身の目線から考察する、エッセイ的な論考として書きました。 今作は、昨年に刊行した研究ノート「アマチュアオー
「〈社会包摂〉をめざす〈アウトリーチ〉」の理念と実践を理解するための補助線:2010年代以降の文化施策が踏まえている二つの文脈
この文章では、2010年代以降、文化芸術の現場でキーワードとなっている「〈社会包摂〉をめざす〈アウトリーチ〉」という概念について、主に文化施策史や美術史などの歴史的な経緯を振り返りながら、順を追って整理していこうとしています。なお参考文献一覧は末尾をご確認ください。 〈社会包摂〉をめざす〈アウトリーチ〉? 2017年、「文化芸術振興基本法」が「文化芸術基本法」と改まりました。この改正の主眼を端的に示す新設の第二条第10項では、「文化芸術に関する施策の推進に当たっては、文化芸