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【北欧旅行記】アイスランド編🇮🇸#3 地球の割れ目を求めて

Hello World! 世界遺産マイスターのマサムネです!

2024/8/30〜2024/9/14に「北欧5カ国+バルト3国+フェロー諸島」を旅しました!今回はアイスランド編、第三弾!アイスランド最終日の今回は、世界遺産『シングヴェトリル国立公園』を含むゴールデンサークルと呼ばれる『ゲイシール間欠泉』、『グトルフォスの滝』へ!

↓前回の記事はこちら↓


1. 今も残る火口湖『ケリズ』をまわる

7:00、起床しホテルにて朝ごはんを食べる。アイスランド旅行初のちゃんとした朝ごはんである。アイスランド3日目の今日もレストランの窓から見る限り悪天候である。

ビュッフェ形式で、オープン直後だったのにも関わらず、すでに混雑していた。

しかし予報によると数時間後には雨雲が消えるとの予報で、カロリーを摂取し数時間後に見られるであろう晴れ間に備える。

乳製品多め、かつ明らかに盛りすぎた食材たち。
昨日のカトラ氷河ハイキングを一緒にした家族もここにいた。

さて本日の予定は、セールフォスの宿を出発し、『シングヴェトリル国立公園』を含む有名な観光ルート「ゴールデンサークル」を回った後、昼過ぎに空港にレンタカーを返し、飛行機で2カ国目ノルウェーへ向かうプラン。

「ゴールデンサークル」にはいくつかの見どころがあるが、その前にまず『ケリズ(Kerið)』というクレーターを見に行くことに。

前日に緊急で宿泊先を『セールフォス』に変更したことで、「ゴールデンサークル」をまわってもフライト時間に間に合うように行けるプランとなった。

9:00、ホテルのある『セールフォス』から車で15分ほどで『ケリズ』に到着。到着するや否や雨が降り出してきた。風も出てきておりとても寒い。

駐車場は無料だが私有地のため入場料を払う必要がある。
1人600アイスランドクローネ(約600円)。

『ケリズ』は、火山活動の後に地盤が陥没してできた火口湖(クレーター湖)で、約3,000年前に起きた火山噴火でできた火口の跡に雨水が溜まって湖になったらしい。

天気のいい日には鮮やかな青色に見えることで有名らしいがこの日は淀んでいた。

クレーターの周りは一周15分ほどで歩くことができるようになっており、簡単なハイキングコースとなっている。火口部の縁を歩くため、常に湖を見下ろしながら歩くことができる。

足元はゴツゴツした岩の道で天候が悪いと少し滑る。
景色は開けており晴れていれば恐らく遠くまで見渡すことができそうであった。

この日は天候もそれほどよくなかったため、人が少なく秘境感があり結果的によかったのかもしれない。風を遮るものが周りになく、この日は傘をさすと飛ばされるためみんなカッパを着ている。

ちょうど半周歩いた場所からの湖。
火口湖の直径は約170m、深さは約55mとかなり大きい。

火口部から見るだけでなく、実際にクレーターの下までも降りられるようになっている。5分ほど階段を降りると湖のほとりに実際に行くことができる。天候もそれほどよくなかったためか、ここまで来る観光客は5人ほど。

下に降りるまでの道はやや急で階段が設けられていた。
地面の成分である火山岩は鉄分を多く含んでおり、赤色をしている。

9:30、数時間後は晴れるとの予報であったものの、この時点では見渡す限り天気は回復する兆しがなかったが、次の目的地である『ゲイシール間欠泉』に向かう。

下まで降りたところ。透明度の高い水が張っており、波も立たないため曇りでも比較的きれいに見えた。

2. 吹き出すタイミングは運次第『ゲイシール間欠泉』

10:00、30分ほど運転し『ゲイシール間欠泉(Geysir)』に到着。ここにきてさらに雨が強まってきたのと、前日の氷河ハイキングや長距離ドライブの疲れが出てきたこともあり、車の中で20分ほど仮眠することに。

駐車場に隣接していた『ゲイシール間欠泉』前のカフェ。
ここでコーヒーを1杯購入し身体を温めつつ目を覚ます。

10:30、仮眠を終え『ゲイシール間欠泉』へ向かう。『ゲイシール間欠泉』には「ゴールデンサークル」内の観光地ということでツアーバスがたくさん停まっており『ケリズ』と異なりたくさんの観光客がいた。

地図上の赤い点が間欠泉の位置で、いくつか間欠泉があることが分かる。
温泉は100度以上になることもあるため注意が必要らしい。

英単語の「geyser(間欠泉)」は、ここの『ゲイシール間欠泉(Geysir)』が語源となっている。

それぞれの間欠泉はコポコポという音を奏でながら噴出の準備をしている。

フライトまでの時間の関係から30分ほどしか滞在できず、今回は一番有名な「ストロックル(Strokkur)」という間欠泉を見て帰ることにした。入り口から歩くこと5分ほどで到着する。

間欠泉を囲むようにたくさんの人が噴出を待ち侘びている。
間欠泉よって異なるが「ストロックル」は約10分ごとに熱水を噴き上げるらしい。
3分ほど待つとコポコポと音を立て始めた。
水の表面を頑張って突き破ろうとする気泡たち。
そのまま突き破り大きな音を立てて熱湯が噴出。

コポコポと音を立て始めてから10秒ほどで一気に噴出され、一瞬で終わる。また数十分までばもっと大きな噴出を見られる可能性はあったが、とりあえず見られたため、『グトルフォスの滝』へ向かう。

間欠泉は人の大きさと比較してわかるように、かなり大きい。
噴出の高さはタイミングにもよるが約30mほどらしい、今回もかなり大きかった印象。

3. 今回の旅で初めての滝『グトルフォスの滝』

11:15、『グトルフォスの滝(Gullfoss)』に到着。『ゲイシール間欠泉』から車で10分ほど。到着すると、連日の強い雨の影響か駐車場の一部が冠水していた。

『グトルフォスの滝』のショップの外観はとても味がある。

『グトルフォスの滝』は「黄金の滝」を意味し、太陽光が水しぶきに反射して虹がかかる様子が黄金色に輝くことから名付けられたらしいが、この日はとんでもない曇り空で、反射するための太陽光がなかった。

駐車場から滝までは少し距離があり、ここもダッシュで駆け抜ける。
奥の方に水しぶきが上がっている様子が見える。

11:30、『グトルフォスの滝』を見下ろせる展望台へ到着。今回のアイスランド旅で初めてまともに見られた滝である。実は今回のアイスランドでのドライブでは晴天であれば、道中に綺麗な滝をいくつか見る予定であったが、ここまで雨で視界が悪くまともに見られていなかった。

水量が多く水しぶきを激しくあげる『グトルフォスの滝』。
滝は二段になっており落差は上から11m、20mほど。

展望台の下にもより近くで滝が見られる道があったが、ここでもレンタカーの返却時刻まで時間がなかったため、急いでアイスランド最後の目的地『シグヴェトリル国立公園』へ向かう。

『グトルフォスの滝』を出るとアイスランド旅初の青空が見え始めてきた。
1日目にもこのあたりの道を通っているが初日は霧で何も見えなかった。

↓1日目はこちら↓

4. 地球が割れた場所 『シングヴェトリル国立公園』

12:30、車で45分ほど走り世界遺産『シングヴェトリル国立公園(Þingvellir National Park)』に到着。『シングヴェトリル国立公園』は、2004年にユネスコ世界遺産に歴史的・地質学の観点から登録されている。

駐車場がいくつもあるが、メインの「ギャウ」に最も近いParking 1に駐車。

歴史的には、世界最古の議会「アルシング」やアイスランドがノルウェーから独立する際に宣言した場所として知られている。地質学的には、北アメリカプレートとユーラシアプレートが引き裂かれる場所があり、そこが地球の割れ目「アルマンナギャウ(Almannagjá)」、通称「ギャウ」と呼ばれている。

駐車場を出てすぐに、プレートの割れ目らしきものがあったがまったく関係のないものであった。

時間もないのでまたもやダッシュ。さすがに世界遺産ということもあり観光客が多い。もちろん走っている人は誰もいなかった。

アイスランド最大の湖「シンクヴァトラヴァトン湖(Þingvallavatn)」湖を眺める。
人工物が少なくまさに自然の中にいることを再確認することができる。

5分ほど走ると展望台があり、人だかりができていた。時間がなく焦っていたためパンフレットなどは手元になく、どこに何があるのか全く把握できていない。

展望台といえばの方位盤。パンフレットの地図がわりにしようとしたがよくわからなかった。

見渡してみると展望台のすぐそばに「ギャウ」があった。事前に写真で見た印象では、岩の壁の上部にあると勘違いしていたが、意外にも下側にあった。

「ギャウ」の入り口は下側にある。
プレートが地面であることを考えると確かに割れ目が下側にあってもおかしくない。

プレートの岩肌はユーラシア大陸と北アメリカ大陸でほぼ同じであり、かなり大粒でゴツゴツしている。岩壁は高さもあり地球を感じることができる。

左が「北アメリカプレート」で右が「ユーラシア大陸プレート」の割れ目。
途中までは木製のデッキの足場となっている。

割れ目を抜けるとさらに道が続いていた。「アルシング」などを見ることができるトレイルは、ここからさらに3キロメートルほど歩く必要があるらしいが今回は時間がなかったため「ギャウ」で撤退。

「北アメリカプレート」側は続いていたが「ユーラシア大陸プレート」側は開けていた。
岩肌には苔のようなものが生えており、緑と黒で作られた世界がとても幻想的。

実は、『シングヴェトリル国立公園』には有名な割れ目が多く存在し、その中でも「アルマンナギャウ」はとくに有名で実際に割れ目の真ん中を歩くことができる。

奥の方まで歩いて行っている人がいるがあのあたりが「アルシング」なのだろうか。

というのもアイスランドは「ユーラシア大陸プレート」と「北米大陸プレート」の上にあり、それらが毎年3cmずつ離れているため大地を押し広げ、結果として各所で「ギャウ」が見られているそう。

割れ目に沿った道は、なだらかな坂になっており帰りは上り坂。
日もさしてきて、アイスランド最後にふさわしい絶景となった。

5.『オスロ空港』からノルウェーよ、こんにちは

12:30、『シングヴェトリル国立公園』を後にし、レンタカーを返却しに『ケプラヴィーク空港(KEF)』へ向かう。

空港に向かう途中、アイスランド一番の晴れ間の登場。
道路脇の緑がこれまでと違って生き生きしている。

14:00、『ケプラヴィーク空港』へ到着。空港へ戻る途中にナビの指示通りに高速道路の通行止めを迂回すると、私道に入ろうとするハプニングがありながらもなんとか走り切った。

レンタカー返却場所にガソリンスタンドが併設していたので便利。
11,671アイスランドクローネ(約12,000円)とアイスランド旅だけで計数万円のガソリン代。

16:00、アイスランドからノルウェーの首都『オスロ』行き飛行機に乗る。飛行機ではアイスランドの度々の疲れもありほとんど睡眠。

『オスロ空港』までは飛行機で2時間45分。
オスロの方が2時間進んでいるため到着時間は5時間後。
明日は運転がないためビールをここで一本。
地ビールの「Gull」はクセがなく飲みやすかった。
上空から見える森やフィヨルドの景色は北欧らく、上陸前から期待が膨らむ。

21:00、ほぼ定刻通りに『オスロ空港』に到着。今回の旅では何度かトランジットでお世話になる予定。

『オスロ空港』は新しく改装されたばかりらしく、とても綺麗でセンスある内装。
インフォメーションの照明ですらおしゃれ。

アイスランドとノルウェーはEUではないものの「シェンゲン協定」というものを結んでいるため入国審査なくそのまま入国することができる。

空港にはヴァイキングの剣。北欧といえばヴァイキングである。

本日の宿の最寄りである『オスロ中央駅』を目指す。エアポートシャトル、ローカル線、バスという手段があるが時間も遅かったため早く到着するエアポートシャトルを選択。

券売機があったらチケットを買ってしまうのが人間の性。

早速近くの券売機で購入し、エアポートシャトルに乗ろうと改札口を通ろうとするも阻まれてしまった。駅員さんに聞くと「そのチケットはローカル線のもので、エアポートシャトルは別のチケットです。」とのこと。チケットを買い直し急いでホームへと向かう。

無駄になってしまったローカル線のチケット、12ドル(約1,800円)ほど。
何事も勉強である。
プラットフォームもとてもきれいで、ニューヨークと比較してはいけない。
時計の秒針まで「北欧デザイン」が隠れている。

21:30、『オスロ中央駅』に向かって出発。所要時間は20分ほど。ローカル線でも25分ほどの所要時間ではあるが、電車がこの『オスロ空港』に到着するまで時間が大分あったのでエアポートシャトルを利用。

「フリートーゲット (Flytoget)」というエアポートシャトル。
196 ノルウェークローネ(約2,600円 )。
車内も快適で、手すりも木製とおしゃれが溢れている。

6. ノルウェーの首都『オスロ』で最初の晩餐

22:00、『オスロ中央駅』に到着。かなり遅い時間になってしまった。まずは荷物を置くために一度宿へ向かう。

『オスロ中央駅』はノルウェーのハブ駅だけあってかなり大きく、22時でも人がそれなりに行き交っていた。
外観は古風な様子はあまりなく近代的な様相である。

夜遅めではあったが、駅前の治安は悪くはなさそうであった。オスロは、石畳が続くThe ヨーロッパという街並みで、キャリーケースのタイヤには優しくない仕様。

レンガ調の建物の感じはヨーロッパらしい。
路面電車(トラム、tram)も走っていた。

街にはところどころに北欧らしいカラフルな色使いやユニークなデザインが目に留まる。10分ほど歩いて、本日宿泊する宿に到着。

Sと書かれた信号と文字盤が星座の時計。
駅のプラットフォームもであるが、とにかく時計にこだわっているのかもしれない。
怪しげなタトゥーショップの看板。

22:30、夜ご飯のためレストランを探しに街へ。ホテルから少し歩いたところにある「CAFE CATHEDRAL」へ入る。Cathedralという名前の通り『オスロ大聖堂』の前にあるカフェ。暗くて『オスロ大聖堂』は見えなかった。

屋外しか空いてはいなかったが23時前でもお店が開いているだけとても感謝。

ノルウェーはサーモンが有名で、お店の人におすすめを聞きつつ、サーモンのタリアテッラ(幅広いパスタ)と地ビールのHansa Draftをオーダー。

サーモンの皮がパリパリしていてとても美味しかった。
屋外で飲むビールはとても最高。(合計345ノルウェークローネ、約4,700円)
最後にノルウェーのケーキを食べた、アルコールの後はコーヒーに限る。

23:30、無事にお腹も満腹になりホテルへ帰宅。翌日も毎度のことながら早朝から活動予定のため即就寝。

無事にアイスランド編を終え、次回からはヨーロッパ本土編!初日はノルウェーといえばの「フィヨルド」!朝からベルゲン鉄道に乗り、フィヨルドを目指す!

それではまた次回!

↓次回はこちら↓

今日の一枚『シングヴェトリル国立公園』地球の割れ目にて

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