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ロシアで起きている「取り付け騒ぎ」とは?

こんにちは。

各国がロシアに対して経済制裁を進めています。
その中で、SWIFTからの排除したニュースを報じられロシアの金融機関はパニックとなっています。

ロシアでは銀行での取り付け騒ぎが加速していると報じられています。

この取り付け騒ぎとはどういったことなのでしょうか?

取り付け騒ぎとは?

金融機関や金融制度に対する信用不安などから、預金者がATMで預金・貯金、掛け金等を引き出すために、急激に金融機関の店頭及びATMに殺到して混乱をきたす現象のことです。

なぜ取り付け騒ぎ起きているのか?

SWIFTからの排除によって、ルーブル(ロシアの通貨単位)は信用がなくなっています。
2月26日(土)にSWIFTの排除が決定され、為替市場がオープンした同月28日(月)からルーブルは大暴落しています。
※土曜日、日曜日は為替市場及び株式市場は閉まっている。

ルーブルを持つより、外貨に変えたり、金などを所有している方が資産を守れるため、ルーブルを引き出そうと取り付け騒ぎが起きているのです。

取り付け騒ぎが起きたらどうなるの?

取り付け騒ぎが起きた金融機関は、窓口対応が増えるため、通常業務が停滞します。
さらに、企業への貸付などをしているため、全預金を引き出すことは不可能なのです。

銀行などの金融機関は預金などを用いてビジネスをしているため、その預金を失うと経営不能となり、経営破綻に陥る場合もあります。

預金残高の減少は、企業へ貸付ができなくなり、さらにロシア経済は苦しくなります。

企業は貸付が不能となると内部留保や企業が持っている資産で賄いざるを得なくなります。つまり利益をさらに高めないといけなくなり、売価を上げなければなりません。

さらに、ルーブルの価値が下がったため、物価は上がります。

また、中央銀行が金融機関に措置を取るためにお金をすれ、インフレが起き物価がさらに上がります。

これに対して、ロシア政府は預金を保護すると物価の安定のために公定歩合を20%にあげています。

取り付け騒ぎは日本でも起きたことがある!?

実は、日本でも取り付け騒ぎは起きていたのです。

1990年後半〜2000年初期まで、いくつかの金融機関で実際に起きていたのです。

一番有名なものは、関東大震災によって不良債権の処理をどうするかの審議中に大蔵大臣の片岡直温が「東京渡辺銀行が破綻した」と誤った情報を発言したことがキッカに「銀行が危ない」という噂が広がり、取り付け騒ぎが起きたのです(このことを金融恐慌と呼びます)

影響面では日本金融史上、最大の取り付け騒ぎになります。


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