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接客婦 〜やさしく賢い女性たち〜

日本には芸者や酌婦という世界には見られない「接客婦」という職種があります。
バーのマダム、クラブのママ、キャバレーのホステスなど、主に男の機嫌を取る仕事をしています。
男の強がりを聞いてやる感情労働者とでもいいましょうか。

ブラジルでは会社が終わると家に直行しますが、日本のサラリーマンは会社帰りに一杯飲み屋に寄って日ごろの不満をこぼすのが常です。

女将さんに愚痴を聞いてもらって、いくらかウサを晴らして帰宅する。
日本の男はデリケートで甘ったれだから「大丈夫よ、あんたなら出来るよ」などと言われると、そんなおだてに気を良くして翌日も頑張るのでしょう。

だから戦後の焼け野原から、たちまち日本を経済大国に押し上げた、そんな企業戦士の後ろには、やさしい励ましの言葉で男たちの背中をそっと押した賢い女性たちが大勢いたと思います。

もともと日本には、ポルトガル語にも英語にもない「女言葉」というものがあって、男を和ませる優しい言い方があります。
それに京都などには、「ようおこしやす」「おきばりや」「おおきに」「堪忍な」などという柔らかい言葉が沢山あります。

しかし今頃はジェンダーフリーだ、セクハラだ、何だ、となりますから男もだんだんアホらしくなり、当たり障りのない仕事しかしなくなりました。

国力が弱って給料も上がらず、円安も進んで奥方達も困っているでしょう。

それから皆さん驚かれますが、ブラジルには性風俗がありません。
たぶん日本は性産業の種類と多さでは世界一ではないかと思いますが、外国では情交よりも本番、ムードよりも行為といったところです。

それに日本の手紙も時候の挨拶から始まりますが、こちらはいきなり要件で始まりますから、どうも日本人は何でも情緒を優先するようです。

今日の名言
「男は女房の口しだいやで」
by 中山みき

お読みになって頂きありがとうございます。宜しくお願い申し上げます。