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そこには病む生徒も「困った子」もいなかった:英国ザ・ナインの学校見学に行って,日本のスクールカウンセラーが考えたこと。


こんにちは。豊かに学び豊かに暮らす【フリーランス心理士×SNS起業】臨床心理士/公認心理師/精神保健福祉士のまりぃです。

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さて,先日,数日間の海外旅行をしました。
行き先は,こちら。

英国の「ザ・ナイン」と呼ばれる名門寄宿学校ラグビースクールです。

どなたにも配慮したら,一面モザイクになりました……
主催者様はモザイクいらなかったかも。

 私は,学校関係,乳幼児関係のお仕事を多くしています。
 もちろん,心理士としての基本姿勢は,「個人が納得して生きること」であって,「学校に行かせよう」とか「倫理に従わせよう」とか「社会にとって都合の良い人間にしてやろう」などとは思っていません
 ですが,それでも,どうしても乳幼児のお仕事では,やはり本人がより良く生きるため「この子は社会で生きていけるか?」という視点で,発達健診を行いますし,「この子が社会で生きていくために」必要なこととして,時には療育をお勧めする事もあります。
 学校では,学業や集団生活に馴染めず「このままでは,この社会で生きていくのが難しい子」たちが,どうすれば快適に生きていけるか,そんな視点を持っていることも多いです。

 ですが,こちらの学校は,そもそもの仕組み,前提が違いました。

もうね,最初の学校オーナーの挨拶から,涙が出てきてしまって……
ここは,一人一人の能力を伸ばすための学校であって,「社会の中で生きていけるようにするため」の学校ではないんですよね。

この設備!

日本から留学して一年の学生さんとお話しできたので,聞いてみたんです。
まりぃ<学校に来なくなったり,病んじゃう子はいない?>
生徒さん「いませんね」
キッパリ,言い切られました。

彼女はその理由をこう説明しました。
「私も最初は英語ができなくて辛かったけど,私のちょっとした変化にも寮母さんが気づいてくれて,声をかけてくれた。友達も,助けてくれる。だから英語できなくて辛かったけど,もう行かないまで追い込まれることはない。本当に,来なくなく子は一人もいないし,日本みたいに病んじゃう子も本当にいない

子どもたちの水遊びに入れてもらっていたら盗撮されてた。笑

 私はそれでも食い下がりました。嫌な大人です笑

まりぃ<授業中,先生の話を遮って話してしまう子とか,人に話す隙を与えずに自分で喋りまくってしまう子とはいない?>
生徒さん「ここでは,質問は歓迎されるから,聞きたいことは聞く方がいいし,発達障がいっぽい子もいるけど,暴走しかけたらみんなでフォローするし,何よりそういう子でも結果が全てだから,そういう子も高い能力を持ってるから,それが全てです」

これ,保育園クラスの外側

 その後,2歳からのクラスを見学した際に,案内係の先生にも聞きました。
まりぃ<走り回ってしまう子は,いませんか?そんな時はどうしますか?>
 正直,お金持ちのいく学校ですし,入学試験である程度「できる子」だけを選別しているのだろう,と思って,でも一応聞いてみたんです。
 
 そうしたら,先生の答えはこうでした。
「そういった子はいます。その場合も,同じプログラムには参加しますが,担当のセラピストがつきます」

乳幼児さんクラス

 おそらく,前提が違うのだろうと思いました。
 ハマらければならない社会の枠はないのです。もちろん身支度をしたり,食事をしたり,日常生活で行うことはあるでしょう。
 でも,「社会化」は目的とされていなくて,「その子がその子として能力を伸ばす」ことが目的とされているのです。
 小中学校では,9人に一人先生がつき,クラス上限は20人だそうです。
(うろ覚えなので違っていたらごめんなさい。でも大きく異なることはないと思います)

 ショックでした。
 私の仕事は,もしかしたら,日本という社会が生み出しているのかもしれない。
 私は,この社会でどうにか生きる手伝いをしているけれど,変えるべきはシステムの方なんじゃないか。

ホテルでたそがれてみた。旅行中めっちゃ写真を撮ってくれた
名前がお揃いの彼女,ありがとう。

いや,実は分かっていました。知っていたことを,改めて突きつけられた感じです。

だから,改めて考えています。
私の仕事は,なんなのだろうか?

河合隼雄先生も,「われわれの基本は個人に会って,個人の世界を大事にしてカウンセリングをするということです」「この子に何ができるかということが一番大事」(河合,2008)と言っています。(河合隼雄のスクールカウンセリング講演録,2008,村山.滝口.創元社)

それをやっているつもりでした。でも,システムがこうである以上,病める子,はみ出る子,引きこもる子,治療される子,訓練される子はどんどん増えます。
それを,根こそぎ解決してしまう,そんな学校が,ここにありました。

ちょっとおしゃれした日。仲良くなった小学生さんと謎テンションで。
たくさん遊んでくれてありがとう。

私も学校嫌いだったなぁ。そもそも宗教2世だったので,世の中に馴染めなかったし,「いつここから出られるのか」毎日考えていたっけ。

社会が変わる,仕組みを変える,そっちの方が,理想なのかもしれない。
そう,思いつつ,今日も目の前のクライエントに向き合い,日々の臨床に戻っています。

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