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【体験談〜再婚シリーズ〜10】タロット的に見る、継母の限界

数ある記事の中からご訪問いただきましてありがとうございます。
マルソルです。

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(前回までのお話)

前回までのお話を読んでから続きをお読みいただくと、わかりやすいかと思います。

心療内科

自覚


Bちゃんとのトラブルや、Cの家の鍵紛失騒動の少し前にさかのぼります。

詳細は避けますが、夫2と私との間でわだかまりを隠しきれないことがその頃起きていました。
それによって、私はひどく心が不安定な状態になっていました。

家の中では泣く場所がないため、お風呂の湯船に顔を沈めて泣いていたり。

何があっても食欲がなくなることなんてなかった私から食欲がなくなって、炭酸水ばかり飲んだり。

再婚し、もともと眠りが浅くなっていたところに、さらに寝付きの悪さが加わり寝不足状態で頭痛もあったり。

夫2に対して、無理に平常心を保とうとしていたところでした。
夫2がBちゃんとCの2人を並べて、怒鳴りつけている光景を目にしたのは。

「青天の霹靂、予想もしないことが降りかかる、16.神の家」


もともと、心は脆くなっていました。
とっくに傾き、崩れかけていました。

そこへ、追い打ちをかけたのが夫2の行動でした。
それはまるで、「16.神の家」に突如降りかかった雷のようなもの。

では、私はなんのためにこれを建てたのでしょうか。

それは、

「普通の家族を手に入れたい」
「家族を持って社会に認められたい」
「非難されない継母になりたい」
「他の母親たちとなんの変わりもなく見られたい」

そんな、外側に向けて自分を強く見せるための鎧代わり、だったのでしょう。

そこには、課題とひとつひとつ向き合いながら積み上げてきた私の意地がありました。
でも、自分の弱さや認められたいという、邪な気持ちを隠すためのものでもありました。

もう壊れかけているのを知っていて、ほころび始めているのが見えていて、それでも私はずっとそのもろい砦を守り続けていました。

これが家族と言えるのかわからない状況。
どんなに頑張っても私が思う「家族」にはなれない気配。
でも、それを終わらせる勇気が私にはありませんでした。

夫2の行動を目にするまでは…。

「ここまでのサイクルを終わらせ、次の一歩へ進む、13.死神」


並んで座らされるC。
Cの言葉も疑う夫2の態度。

私の中で、5人で家族になろうと思うわずかな期待が打ち砕かれました。
夫2への失望感が加速し、そして怒りとなって込み上げます。

この夫2と家族を築くなんてことは無理。
私が今1番守りたいのは「C」だ。
母としての強い思いが溢れます。

私の理想の家族像を求めることよりも。
継母としての理想像になろうとすることよりも。
そんなことよりも。

Cにとって1人しかいない、母親の私が彼を守ること以外に大事なことなんてないと、ようやく気づいたのです。

それまで、「継母」という役割に囚われ、家族を支えられるのは私だと思い込み、ここで理想の家族になっていこうといつまでもしがみついていた私の考えは、「13.死神」のように息の根を絶たれ、終わりを迎えたのでした。

過呼吸


いつもと自分の様子が"おかしい"ことには、なんとなく気づいていました。
けれど鍵の紛失騒動後、さらにこれまで以上に私の体は異変を起こすようになっていました。

それは、Bちゃんの気配がすると「動悸」を感じるようになったことです。
足音や声が聞こえると鼓動が早まるのです。
そのうち、吸っても吸っても空気が入って来ない感覚になり、呼吸がしづらくなっていきました。
それは軽い「過呼吸」のようなものでした。

もう限界だと思いました。
誰にも話せない気持ちをどこかに吐き出したい。
この気持ちと苦しさを聞いて欲しいと思い、私は心療内科を訪れました。

病院で自分の状況を話しました。
再婚したこと、継子に発達障がいがあったこと、夫婦で協力出来ていないこと。
そして、体に起きている症状も伝えました。
精神の不安定さ、食事が取れなくなっていること、不眠症状があること、動悸や過呼吸気味になること。

話を聞いた医師から、
「人は1週間食べなくても死なないけど、1週間寝ないと死んでしまうんだよ」
と最初に言われました。

再婚後、私の眠りが浅くなっていることを指摘されたのです。
なぜ、眠りが浅いのか。
それは家の中で不安を感じているからでした。

私は5人で暮らすようになってから、毎日出かける時には通帳と印鑑を全部持って出ていました。
それは、なんでも勝手に色々なものを漁ってしまうAくんが怖かったから。
「見られたくない」気持ちからの行動です。

「通帳を家に置いておけないようなところで、安心して寝れるわけないよ」
と、医師から言われて初めて、「ああそうか、私は不安で眠れてなかったんだ」と気付きました。

睡眠不足で脳が動かなくなってくると、冷静な判断力や思考力も失われるので、まずはしっかり寝ましょうと、軽い抗不安薬を睡眠薬代わりに処方されました。
これは、動悸を感じそうな場面でも飲むと良いとのことでした。

疑い


そしてもう1つ、ずっと私が疑問に思っていたことを医師に質問しました。

それはBちゃんのことでした。
一見、気性の激しさは性格のようにも思いましたが、それでも所々に見える「違和感」。

感情のコントロールが苦手だったり、相手の言葉をそのまま受け取ったり。
はっきりとした伝え方でないと、相手の言いたいことを察することが苦手だったり。
相手の気持ちを察するよりも、自分の主張を優先したり。

それらは毎日見ている私がわずかに感じるもので、それこそ、これまでは個性と言われてきたものかもしれません。
少し人との関わり方が不器用なだけで、日常生活では困りません。
でも、私にはこの違和感は無視できませんでした。

医師に伝えると、

「それはアスペルガーかもしれない」

そう言われました。
現在は「自閉スペクトラム症(ASD)」と診断されるそうです。

Bちゃんのこだわりの強さやコミュニケーションの中で見られるトラブルなどは、症状の中の1つとしてあるようです。

もちろんこれは憶測です。
検査をしたわけではないですし、医師に直接診てもらったわけでもありません。

ただそれが私の中で納得できてしまうのは、Aくんのことがあったのも1つ。
そして子どもの発達障がいが、遺伝性が高い傾向にあるということがもう1つ。

夫2もBちゃんと同じかもしれない。
そう思わせるには十分な要素を、夫2から感じていたことが私を妙に納得させました。

こだわりの強いところ。
主語がないと伝わらないところ。
自分で考えて気持ちを言葉にするのが苦手で、こちらが言った言葉をそのままを返してくるところ。
人の気持ちはわからないと言い切るところ。
危機感が人より薄く、想像力に欠けるところ。

医師が診察の最後に放った言葉。
「お子さん2人ともそうなら、お父さんも可能性あるね」

私の中にあった小さな「違和感たち」が、また確証に変わった瞬間でした。

3人とも発達障がい。
私の中で「もう頑張れない」という答えが出始めていました。

Aくんの将来に、このままでは良くないと思う危機感や、BちゃんのCに対する嫉妬心へのフォローの重要性があるのに、それを想像できない夫2。

これまで夫2に、私の思う半分も伝わらなかった理由もようやくわかりました。
そして、発達障がいのある家族を支える為に必要な、夫婦で協力し合う体制になれないこともわかりました。

並ばされた2人の子どもの前で怒鳴りつけ問いただす夫2の姿は、私にこれまでの努力もこれからの努力も無意味で、このまま一緒にいることはもう無理だと思わせるに十分だったのでした。
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つづく…。





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