丸家れい

まるやれい/文筆家/コピーライター/忙しない日常にほんの少しのゆらぎを。世界にちらばる…

丸家れい

まるやれい/文筆家/コピーライター/忙しない日常にほんの少しのゆらぎを。世界にちらばる小さないろどりを言葉で届けます/エッセイ・旅行記・小説を投稿/不定期更新/趣味はひとり旅/最近は登山にも興味が出てきました/製本にチャレンジし、世界にひとつだけの本を出版

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  • 本をつくる。

    世界でひとつの本をつくるために「やってみた」ことの備忘録。

  • 宇宙杯マガジン GALAXY

    • 613本

    宇宙杯関連記事

  • 宇宙杯投句

    • 157本

    宇宙杯投句

  • ひとときの読みもの。

    ほっと一息つきたいときに読める掌編小説をまとめています。 お茶を飲みながら、ソファに寝転がりながら、公園でまったりしながら。 あなたの静かなるひとときのおともに。 心に音を、色を、風を――そして、温度を。 ものがたりを読んで感じていただけると幸いです。

  • ゆるゆる日本探訪記。

    日本でみつけた景色のかけらをここに。 私が訪れた日本各地の備忘録記事を集めていきます。私と一緒に日本をおさんぽしている心地になっていただけたら幸いです。

最近の記事

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世界でひとつの本。

本当は、もっと製本の記事を書くつもりだったんだけど余裕がありませんでした笑 はじめての本づくりの記録として 残しておきます。 本づくりのはじまりは、 友だちのサプライズ結婚式に 「人が幸せになる物語を描いてみない?」 という私の師匠からのひとことでした。 頭の固いわたしは、出版社を通して本をつくることしか頭になく。自費出版をするつもりで、製本も出版社にお願いするつもりだった。 だけど、一冊だけだと高い。 安くつくれる出版社もみつけたけれど。 本当にそれでいいの?

    • 【掌編小説】思い思いに生まれゆく。

      目を逸らしたくなるほど美しい青紅葉を私はじっと見つめていた。 きらきらと。 そよそよと。 天から授かった羽衣を纏っているかのように眩い青紅葉が、碧い湖のほとりで手招きしている。 私は鬱蒼とした森の影から、恐るおそる、陽光が降り注ぐ白い砂浜に素足を乗せた。太陽に温められた細かい砂を噛む感触に、からだのなかで昏々とした何かがぼろぼろと剥がれていく。 剥がれ落ちたそれは、熱を孕んで弾けて塵となり、沈黙ののちに姿を変えた。 まるで色づきはじめた、春のように。 さらさらとし

      • 【本づくり】無線綴じで小さな本をつくってみた。

        無線綴じ。 糸で綴じるのがいいなぁ、と思っていて 存在は知っていたけど興味はなかった。 だけど、 やってみよう。 急にやってみたくなった笑 一度やってみると良いアイディアが浮かぶかもしれないしね。 YouTubeをみながらつくってみました。 *** まずは、A4用紙を四枚に切ります。 半分こして、2冊つくります。 1冊はやり方を変えてみようかな。 ってことで 色付きの折り紙を同じ大きさに2枚切って、同様に折ります。 揃えるとこんな感じ。 折って和になっている

        • 【掌編小説】とある春の日、たんぽぽに出逢って。

          羽を広げたくなるような空。 駆け出したくなるような草原。 そんな春の日に、黄色いお花が咲いていた。 私は、羽を休めていた紋白蝶がひらひらと飛んでいく様を見つめながら、緑が息吹く小さな丘をゆっくりと歩く。ほんの少しだけ空に近づいた私が身を屈めると長い黒髪が、はらり、と落ちて視界を遮った。 髪を掬い取って耳に掛けると、まあるいお花が瞳に映し出される。 「たんぽぽだ」 ぽつり、と咲いているたんぽぽは、細長い花びらが身を寄せ合うように集まって無垢な顔をして空を仰いでいる。

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        • 宇宙杯 みんなの川柳大会|応募作❤️
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        記事

          【掌編小説】はるのうた。

          うららかな春の陽気に満ちた景色から、どこからともなく聞こえてくるうたに私はくすっと笑った。 そのうたは、 たどたどしくて いっしょうけんめいで。 とても可愛らしいうただった。 ほー、ほほけきょ! けきょけきょけきょけきょ ほーほほけきょけ! ほーほけ けきょけきょ ほけきょけきょ それは若いうぐいすのうた。 近くの木の上で練習をしているのか、ひっきりなしにうたっていた。 私は、どこにいるのだろうと窓から外を見渡したけれど姿は見えない。 ほーほほけきょ! けきょけき

          【掌編小説】はるのうた。

          【本づくり】マクラメ編みをやってみる。

          本をつくるにあたって、 YouTubeで本の綴じ方を調べてみました。 紙を折ってプレスしてボンドを塗って製本したり、もちろん和綴じもあるけれど、中綴じというものもありました。 中綴じをしている動画で 本の背表紙がくるところで糸を綴じているのを見ていたときに、背表紙で飾り結びとかできたらおもしろそうと思い至り。 背表紙じゃなくても 本の内容と結びつくように 上手いことできないかな。 本の内容は、大人の絵本みたいな小説を予定しています。 まだ完成していないので、どうなるこ

          【本づくり】マクラメ編みをやってみる。

          【本づくり】世界でひとつの本を作ってみる。

          2月のことです。 私はお友達の情報から岡山でZINEのイベントがあるということを教えてもらい、一緒に行かせてもらいました。 そこで目にしたのはみんな楽しく自分を表現し、本を販売していた姿でした。 自分の好きなものを自由に創作して生き生きとしていた姿。 きちんと製本されたものもあるけれど、 手づくりされたものもたくさんあった。 本の綴じ方だって糊付けだけでなく、 和綴じもある。 リングで綴じたものやホッチキスを輪っかにしていた人だって。 小説、短歌、漫画、写真集など。

          【本づくり】世界でひとつの本を作ってみる。

          【かがわ探訪記】美術館だけじゃない。直島のかわいい観光スポット?

          とある冬の月。 少し用事があって直島へ。 瀬戸内芸術祭で有名な直島ではありますが私は初上陸でした。 高松港から出ているフェリーで約50分で辿り着く島です。 *** その日は曇り空。 風も強く、肌寒い日でした。 島にはバスが走ってるので バスでも観光はできますが……寒いしね。 だけど、 久々に自転車乗ってみたいと胸がうずうず笑 ということで 自転車に決定です。 なんと、自転車に乗るのは19年ぶり笑 ふらふらしちゃったよ! わくわくしちゃったよ!!笑 しかし、電動

          【かがわ探訪記】美術館だけじゃない。直島のかわいい観光スポット?

          【かがわ探訪記】昭和にタイムスリップしたのかと錯覚した牛島。

          丸亀市にある丸亀港が2月いっぱい運賃無料キャンペーンをしていたので、ふらっと牛島へ。※2024年2月現在。 どうして牛島なのか。 近くて、子供の下校時間にぴったりだったから。 ただそれだけだったので、 さんぽ気分で船に乗ってまいりました。 *** 12:10発の小さな客船に乗ろうとすると、 「はじめて?」 と切符をきるおじさんに聞かれた。 「はじめてです」 どうしてそんなことを聞くのだろうと笑顔を浮かべながらも訝し気に言うと、船の頭から出ることになるので前に座ってほ

          【かがわ探訪記】昭和にタイムスリップしたのかと錯覚した牛島。

          【かがわ探訪記】ほのかに古の香りがする、讃岐富士登山。

          香川県の真ん中あたりに位置する丸亀市には、讃岐富士として地元住民から親しまれている飯野山があります。 讃岐富士という愛称の通り、円錐形の小さな富士さんです。 飯野山は標高421.9m。 このくらいの標高の山は低山と言われるみたい。 先日にお友達と登山し、もう一度自分で登ろうと思い至りひとり登山やってみました。 過去に、突如としてヒールで登山することになった記事はこちら笑 3年前くらいの記事ですね……懐かしい。 *** 1月11日 AM10:00 登山スタート。 と言

          【かがわ探訪記】ほのかに古の香りがする、讃岐富士登山。

          海の世界は静かだった。

          海の世界は静かだった。 重たいタンクを背負い、 船から降りるとつま先が冷たい海面に触れる。 波に揺らされながら水中を覗くと そこは白い砂に覆われた海底がみえた。 思っていたよりも深くて 身体がぎゅっと強張って呼吸が浅くなる。 それでも。 一本のロープを持って、 ゆっくり、ゆっくりと海の中を下りていく。 白い海の底に触れると、 柔らかくてさらさらしていた。 耳をすませば聴こえてくるのは海の音だけ。 とても静かだった。 感じるはずのない閉塞感。 広い、広い海なの

          海の世界は静かだった。

          瀬戸内海に浮かぶ男木島へ。

          うどん県として有名な香川県には、たくさんの島があります。 本島、直島、豊島、女木島、志々島、小豆島など。無人島も90以上あるようです。 ☆香川県のHP 香川県の離島について|香川県 (kagawa.lg.jp) 以前に、友人と本島に行ったことを記事にしたのはこちら。 そういえば幼い頃に鬼ヶ島といわれている女木島に行ったことがあるけど行ってない島がほとんどですね。 今回も、友人に誘われて男木島に行ってきました。 *** 男木島に降り立ち、 目に入ったのは芸術的な白い

          瀬戸内海に浮かぶ男木島へ。

          【短編小説】感情バイバイ

          感情なんていらない。 私は老人にひとつの感情を売った。 《悲しい》感情。 だって、可愛がっていた猫が死んでとても悲しかったんだもの。 涙が止まらなくて疲れちゃった。 それに、友だちに嫌なことを言われて悲しかったんだもの。 もう傷つきたくなんかないよ。 私は老人から、ひと月は余裕で暮らせるほどの金額を受け取った。 月給以上だった。 賞与ですら、こんな金額もらったことない。 手のひらの中にある札束に私の心が弾んだ。 何して遊ぼうかな。 友だちと遊んで、好きな服を買っていた

          【短編小説】感情バイバイ

          【旬杯】俳句と短歌に参加します。

          この夏でみんはいとうけつが決まった。 私の成長にも繋がったみんはい。 もちろん参加させていただきます。 ギリギリ投稿になってしもたけど笑 いざ。 *** たまたま広辞苑を開いていて見つけた【浜唄】。 【浜唄】とは、漁師たちが仕事をしながらうたう唄のことです。 漁師たちの太い歌声は青空に、 大海原に響き渡る。 美声とは言えないけど、とても楽しそう。 そんな愉快な歌声につられた人魚が、 海の中で一緒に笑いながら歌っているかも。 空を見上げていると、 たまにどっぷ

          【旬杯】俳句と短歌に参加します。

          【みん俳タイムカプセル】夏色。

          みんはいのタイムカプセル企画。 めっちゃおもしろそう~! ってことで参加。 けど、何色にしようかな。 私の夏色ってなんだろう? って考えていたときに、 新聞に載っていたある記事を見つけて それを元に創作しました。 間に合ってよかった……笑笑 よろしくお願いします。 これはある生物を見ている様子を イメージしたところなんよね。 なんの生物かわかる? 夜の海で青く光る生物です。 ピンときた人おるかな?笑 ミジンコみたいな生き物デス……。 もう、わかった人もおると

          【みん俳タイムカプセル】夏色。

          与えられた環境に感謝できなかった。

          『与えられた環境に感謝しなさい』 若い頃、たまたま聞いたこの言葉に私は反発してた。 どうして、今の環境に感謝しなければならないのか。 不満しかないこの環境のどこに感謝せぇっていうん。 違う環境に行きたいけん、頑張っとるんやんか。 そう思いよった。 このころの……特に婚前の私は焦っていた。 友達はきちんと就職して、自分で稼いでいる。 自分の稼ぎで楽しいことをしている。 飲みに行ったり、遊びに行ったり。 一方の私は、仕事を辞め、 もくもくと部屋に籠って文章を打つの

          与えられた環境に感謝できなかった。