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【かがわ探訪記】ほのかに古の香りがする、讃岐富士登山。

香川県の真ん中あたりに位置する丸亀市には、讃岐富士さぬきふじとして地元住民から親しまれている飯野山いいのやまがあります。
讃岐富士という愛称の通り、円錐形の小さな富士さんです。

眺める角度が変われば、お山にたんこぶ現れます笑

飯野山は標高421.9m。
このくらいの標高の山は低山と言われるみたい。

先日にお友達と登山し、もう一度自分で登ろうと思い至りひとり登山やってみました。

過去に、突如としてヒールで登山することになった記事はこちら笑
3年前くらいの記事ですね……懐かしい。

***

1月11日 AM10:00
登山スタート。
と言いたいところだけど、
少し進んだところで登山客のご夫婦に声をかけられた。

「何か調べているんですか?」

私がメモ帳を持ってメモっていたので不思議に思ったみたい。
優しそうな表情の中に快活な色を滲ませているご夫婦は、25年くらい飯野山を登っている愛好家の方で、お年も70歳を越えていて驚いた。

飯野山を登山する人は比較的多く、私が訪れた平日の午前中でも20人以上の登山客の方とすれ違っている。
駆け足で登っていったり、往復しているツワモノも!!

飯野山はいくつかの登山口があるけど、
ご夫婦からは直登コースをおすすめしてもらった。
緩やかなハイキングコースは景色を眺めながら登れるけれど、直登コースは足腰に自信がある方はチャレンジすると良いそうです。笑

友達と登ったときは景色を眺めながらだったので
直登コースに決まりました。

30分ほどご夫婦と楽しくお話。
香川県の山の情報を教えてもらえたので、
今年はいくつか山に登ってみようと目標を立てながら登山開始です。

3合目で直登コースとハイキングコースの分かれ道が。

ようきたなー笑
この看板の左奥に直登コースがあります。

『直登コースに行くとすぐに大きな岩があるよ』と教えてくれたご夫婦の言う通り岩が見えてきた。「これか」と岩を見ているとご夫婦と話していたときのことが一瞬よみがえって、嬉しくなる。

想像していたより大きかった。

この岩はいつからあるんかなって調べたけど飯野山については詳しくは載ってなくて、飯野山の麓にある飯神社を調べるとこう書かれていました。

創建時期は不明。飯野山山頂の岩石群を盤座としたのが始まりという。飯野山山腹に遷座後、康保元年(964年)に現在地に遷座される。

Wikipediaより

【岩石群を磐座いわくらにした】って磐座信仰のことなのかな。
縄文時代に磐座信仰があったって言う人もいるけど詳細はわからない。もしかすると縄文時代とはいわなくても、飯野山の歴史は古いのかも。

根っこが地を張って、地面を掴んでる。
ぐねん、ぐねんしてた。

何度も立ち止まりながら、
木々の間を飛んでいく小鳥たちを見ながら歩き進める。

思っていたよりも、キツイ登山になってしまったけど笑
頂上付近になると、陽射しがお出迎えしてくれました。

この雰囲気好き。

そのとき唐突に、裸足になりたくなって笑
裸足になって、恐る恐る落ち葉を軽く踏んでみた。

ふわっ、やわぁぁ……。

思わず「おぉー」って声が漏れてしまうほど柔らかかった笑

落ち葉は乾燥して硬いのかなと思ってた。
陽光が当たらず湿っていただけなのかもしれないけれど、
微生物によって分解されていくのかな、と想像する。

時間をかけて土の栄養になっていくんだろうな。

土の栄養になるってことは、木々の栄養になる。
季節になれば新しい芽が生えるだろうし、
実が生ることで小動物の餌にもなる。
そして、また季節が巡って葉は散っていく。

こうして森の中で命の循環が行われているんだな。
そう、かすかに感じることができた。

AM11:18 登頂

冬枯れも良き。
おじょもの足跡(巨石群)
飯野山には巨人伝説があります。

写真を撮り忘れてしまったけど、
頂上には磐座にしていたと思しき大きな岩があります。

AM11:29 下山開始
下山は景観が良いハイキングコースで。

こちらのコースは自然にできた木のトンネルや木漏れ日に癒されます。

山の中では、小鳥の鳴き声が近い。
歩いているとずっと可愛らしい声が聞こえてくる。

木漏れ日と小鳥の鳴き声。
心地良さに浸ってしまって、ついつい足が止まる。

不意に「にゃおん」と声をかけられた。
どっから聞こえよるんやろ、ときょろきょろすると岩の上にいました。

にゃおん。

途中で、ヤマガラがどんぐりのような木の実を加えてご飯を食べているところを目撃。

わかるかなー。
画像荒くてごめんなさい。

エナガやメジロらしき小鳥も。
名前がわからない鳥さんも他にもいました。

ゆっくり歩いて下山したので、12:40に駐車場に到着。

ハイキングコースといっても少し急な坂道もあり、大小様々な石が転がっているので足元注意です。

休憩所にはパンフレットも。
登頂記念カードもあります。
ご夫婦に教えてもらいました。
登山道の土が少なくなって足元が悪いので、
登山客の方も土を運んでくれています。

飯野山は小学校や中学校の登下校中に眺めることができた身近な山。
身近すぎて、学校の遠足で一度登ったっきり。
大人になっても運転するときに「きれいやなー」と眺めるだけでした。

やっぱり気になるのは、歴史が古そうなところ。

飯野山の【飯】には、お米を炊くという意味があります。
お米を育て、稲穂を刈り取り、水を汲んで火を焚くという人々の生活が想像できます。
香川は水不足に悩まされることが多いのですが、それでも古くから住みやすい土地だったのかもしれません。
漢字の意味合いから歴史に想いを馳せるのもおもしろい。

と書いて投稿しようと思ったのですが、よく調べてみると飯神社に祀られている神様にちなんで名づけられているといわれているようで、お米や食物を守る神様だそうです……きちんと調べなければなりませんな。汗


☆参考サイト
飯野山 - 丸亀市公式ホームページ (marugame.lg.jp)

[伝統文化] むかしむかし…春の讃岐路|香川県 (kagawa.lg.jp)


*最後まで読んでいただきありがとうございました*

以上、丸家れいでした。


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