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まるいの家族エッセイ

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まるいるいの、父親をはじめとした家族の話です。
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2024年5月の記事一覧

父みたいな人とは結婚したくない【家族エッセイ】

父みたいな人とは結婚したくない【家族エッセイ】

父のことは大好きだけれど、父みたいな人とは結婚したくない。

父の名誉のためにまずは父の、父親として尊敬している部分や好きな部分を挙げてみようと思う。
今から30年程前、男性が積極的に育児をするのは恥ずかしいというような価値観が蔓延していたらしい頃から父は積極的に子供の世話をしていたそうだ。
私が生まれたばかりの頃、母は当時4歳の姉と2歳の兄の面倒をみながら新生児の世話をするのはとても大変だったと

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オヤジ狩り【家族エッセイ】

オヤジ狩り【家族エッセイ】

小学生の頃、父が飲み会に行く度に涙が出そうな気持ちになったことを覚えている。涙が出そうというか、少し泣いていた。
小学校4年生くらいだろうか。
当時テレビドラマが大好きでよく観ていたため、「オヤジ狩り」という言葉を知っていた。
今思えば当時の父は40歳そこそこだったのでそこまでオヤジではなかったかもしれない。
しかし「父親」というだけで当時10年しか生きてない私からしたらすごく年を取っていて、もう

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親の期待に応えられない【家族エッセイ】

親の期待に応えられない【家族エッセイ】

私は自分のことを大切に思うし、大好きだ。
それは両親が幼い頃から私という存在を認めてくれて、愛を注いで育ててくれたからだ。
私は自己肯定感が高い方だと思う。しかし、承認欲求も強いのだ。
その理由は私に成功体験がないからだ。親の期待に応えられた例がないからだ。

私は小学一年生の頃から中学三年生までバスケットボールをやっていた。それなのに金メダルやトロフィーを獲ったことは一度たりともない。

父は私

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母を泣かせた日【家族エッセイ】

母を泣かせた日【家族エッセイ】

人生で一度だけ、母を泣かせてしまったことがある。私が年長の頃だ。
兄と共に悪さをして叱られたのだが、叱られてる最中に私たちがケラケラ笑っていたら母が泣いてしまった。なぜ叱られたのかも、その前後のことも何も覚えていないのに、母を泣かせてしまったという事実だけは20年経っても覚えている。

小学校に上がるまで、母の口から「お父さんに電話するよ。」という台詞をよく聞いていた。父の帰りが遅い日は好き勝手が

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父と陰【家族エッセイ】

父と陰【家族エッセイ】

私には物凄く陰口を言っていた時期がある。中学生の頃だ。
今現在も言う時は言うがあの頃は比ではなかった。
私は小学5年生の頃から毎日日記をつけているのだが、中学校に入った途端に愚痴っぽさが顕著に現れている。
その原因は部活動にあった。私の進学した中学校のバスケ部には3年生は一人もおらず、2年生だけだった。その中に経験者は3人しかいなかったので小学生の頃からバスケを習っていた私と幼馴染は入学して早々、

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