ささくれエンドレス

(21) 社会人もどき始めました。

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噛み合わない会話と、ある過去について

辻村深月の小説を初めて読んだ。 共感性羞恥心を逆撫でされながら、苦しみながら読んだ。 特に「パッとしない子」を読んだときは何度も本を閉じた。 他人との会話や行動が過去になった時、思ってもみないところで嫌われていることを知った衝撃は重く重くのしかかる。 この本は噛み合わない他人同士が交差することなく終わる。 これからも交差しないであろう形で後味悪く終わる。 私にもあるだろうなと思うととても悲しくなった。 しかし、他人と関わることなく生きてくことはできない。 言葉

    • クオーターライフ・クライシス

      「やってらんねえよ」が飛び交う居酒屋で 集まった4人の社会人 いつもおんなじ話をしてる 多分隣の席のおじさんも、目の前のOLも 仕事の愚痴を吐いているんだ ため息混じりに消えるタバコの煙が 「仕事に行きたくない」って言ってる 遠くで見てる少年・少女が笑い声を上げる 夢はいつから現実に? 未来はいつのまにか私を置いてったみたいだ 愚痴と酒とタバコを片手に何を訳のわからないことを あったかいお風呂は気付けばぬるま湯に でもなんだか出れる気になれなくて 風邪をひいた小4

      • そして、バトンは渡された 瀬尾まいこ

        さて、1つ前の投稿で書いた言葉について、話したい。 優しい本だった。 最後は優しさのあまりに泣いてしまった。 2章だてのこの本は、1章目は高校生の主人公の家族の話。そして2章目は、結婚を決めた主人公の親たちの話。 今度映画化されるらしく、帯には3人の俳優が載っていた。何役とはわからずとも、石原さとみは梨花さんだと分かった。 何人もの親から愛されて育った主人公。 どんな形でも主人公の親として、振る舞ってきた大人たち。 本当の親でさえ、子供を傷つける人はいるのに、ましてや

        • 会うべき人に出会えるのが幸せなのは、夫婦や恋人だけじゃない

          今読んでいる本で、こんな言葉に出会えた。 この本についてはまた後日話そうと思う。 会うべき人 私はたった20年ぽっちを生きてきた。 それだけでも、出会えて良かったと思える人はたくさんいる。 中学の先生や、高校の同級生、大学の友達に、今の上司。 出会いに恵まれてきた方だと思う。 でも、必ずしも、私が出会えて良かったと思う相手は、私のことを好きなのかは疑問だ。 例えば、今の上司がそうだ。 配属されてまだ1ヶ月しか経っていないし、なんとなく壁を感じている。 だけど、考え方が論理

        噛み合わない会話と、ある過去について

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        • 読書感想文
          4本
        • 心臓
          15本
        • ドロドロ脳汁
          9本

        記事

          東京タワー 江國香織

          この小説を電車で読むのが好きだった。 スマホではなくて、本を読んでる自分も好きだ。 作者の後書きから引用すると、 "あらまあ" としか言いようがなかった。 どこかが主人公の青年たちと似ていて、(年齢もそうだが)価値観だったり、年上の人に惹かれるところだったり、少しだけ自分と重なっていた。 同世代を子供染みて感じることで、 自分は大人になろうとしているところとか。 2001年に書かれていて、そのあと映画化もしている有名なこの本に、2021年に、(私が主人公たちと同じ歳に

          東京タワー 江國香織

          タイムカプセル

          1年後の私へ 暑いね、 ちゃんと生きてる? 生きててくれたらなんでもいいよ。 お水たくさん飲んでね

          備忘録

          晴れてる日に外を歩くと 昨日の酒が抜けきれてないのか 朝からご飯を食べてないからなのか 暑さのせいなのか 夏のせいなのか 煙草のせいなのか クラクラした

          神様この野郎

          神様は人間の形してるよね 人間の妄想だから仕方ないんだけどさ 中学生のころ、RADの歌にそんなこと書いてあって その頃の私は妙に納得したな 最近はやっぱり、神様っているかもって思えてきて だって、私の周り、10年くらいずっと嫌なこと起こってるから 神様が意地悪してるんじゃないのかなって 人間の形してるならあり得るよね 神様が私たちに意地悪して それを見て楽しんでるんでしょ 楽しそうね。 やっとうまくいきそうなのに お母さんの病気は再発したの? この4年、ずっとね

          息を吐く

          1日の始まりはぼんやりとしている。 1日の始まりはいつかと訊かれれば、 ほとんどの人が時計をみて、0時だという。 だが、ほとんどの人は太陽が昇ってから目を覚ます。 それなら6時を0時にすれば良かったのに。 捻くれた子供は不貞腐れながらそんなことを考えていた。 日常を繰り返す日々にうんざりするお年頃なのだ。 例えばジメジメした朝にどんよりした重い雲をみた気持ちがずっと続いているような、 例えば持久走大会の前夜の気持ちがずっと続いているような、 そんな感じだ。憂鬱に似てい

          やさしさなんて本当にあるのか

          だんだんと太陽が出てないと肌寒くなってきた。 夜、散歩するのが楽しみな時期だ。 静かな夜は考え事をするのにぴったりで。 最近は、やさしさについて考えてる。 難題すぎたが。笑。 ずっと考えていたけど、わからなかった。 私が人にやさしくするときって心に余裕があるときだ。 逆に心に余裕がないときは自分のことに精一杯で優しい行動をとることを忘れてしまう。(皆んなそうだろうと勝手に思ったりもした) これは、感情に流される自分が幼いが、その「やさしさの許容範囲」は人は皆持

          やさしさなんて本当にあるのか

          2019の私

          これは、日記である 特に内容はなく、自分の記録用として記す。 12月28日 このままの自分が大人になることに抵抗を覚えた日。 それはずいぶん前から居たと思うが 今まで特に変わろうとしてなかった 今のこの現状に満足してないけど そのままにしていた それが今までの私 内容のない私。 これから先、私が生きる上で このままだと死ぬとき後悔すると思った。 かと言って、 明確にこうなりたいという目標は見つからない 日々の忙しい同じような毎日に食べられた私に どうなりたいか問いかけてみても

          私はカブトムシ

          働く理由なんて人それぞれだ。 自分の時間とお金を交換する行為 それが働くことだと思う。 私はまだ社会にも出てないペーペー。 カブトムシで例えるならまだ土からも出てない幼虫。 これからサナギになって いつか、殻を破って自分だけのツノを生やすのだ そろそろあったかい土からでなければならない 朝、あったかい布団の中のなかでこれを書いている 出たくない!まだ出たくない!

          あの髭面は不死身

          神は死んだ 髭面は言った その髭面は生きている 誰かの脳味噌の中で 誰かが髭面を忘れても 誰かがどこかで髭面を思い浮かべる そうやって髭面は 174年、生き延びてきた ああ、今も生きてる それに比べて私はどうか。 私は時々死ぬ。 私以外のこの世の全員の脳味噌に存在しないとき 私は死んでる snsという食事を食べて 今日も私は生きている 神は言った 人間は死んだ 

          あの髭面は不死身

          平成くんさようなら

          「平成くんさようなら」 一時期話題になった本を今頃読んでみた。 著者は古市憲寿。 著者本人が辛辣というか、 歯に衣着せない性格が話題にもなり、 一時期メディアによく登場していた。 そんな人が描いたのは、 安楽死が合法化した世界。 平成とともに誕生したことから「平成」(ひとなり)と名付けられ、 いかにも平成を代表するような主人公の彼氏は少し著者と似ている。 平成が終わるとともに新しい時代が始まろうとしているとき、 平成くんは安楽死を決意する。 安楽死というネックなテーマだと

          平成くんさようなら

          1.5cmの針

          確実に進む その針 皮肉を全身に込めて あてつけのように進む 1つ進む度に 1つずつ落としてゆく 期限の切れたマヨネーズ 飲みかけのジュース 昨日の会話 一昨日のニュース 一週間前の先生の話 半年前の嫌なこと 一年前のやりたかったこと 数年前の友達との約束 十年前の授業の内容 百年前の出来事 飲みかけのトマトジュースは今も置かれたまま いつかは誰からも忘れられて 存在すらしなくなるのか これが誰かが望んだ世界なら やっぱり神様は人間だ

          脆い人間関係

          性格のいい人悪い人 そもそも違いってよくわからないけど 自分が嫌な思いをすると それをした相手を嫌いになり 性格の悪い人判定をする というのがスタンダードだと思う 結局、自分がその人から不利益を被られた場合 その人がどう思っていようと 性格の悪い人となる 周りから性格が悪いと言われてる人はいるが その人は本当に性格が悪いのだろうか 人間は物事のすべて、 好き嫌いの二択に分かれる 好きに属している人間は性格のいい人 嫌いに属している人間は性格の悪い人 もし、同じ行動をしたと