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平成くんさようなら

「平成くんさようなら」
一時期話題になった本を今頃読んでみた。
著者は古市憲寿。
著者本人が辛辣というか、
歯に衣着せない性格が話題にもなり、
一時期メディアによく登場していた。

そんな人が描いたのは、
安楽死が合法化した世界。
平成とともに誕生したことから「平成」(ひとなり)と名付けられ、
いかにも平成を代表するような主人公の彼氏は少し著者と似ている。
平成が終わるとともに新しい時代が始まろうとしているとき、
平成くんは安楽死を決意する。

安楽死というネックなテーマだと思っていたが、平成くんが意外と人間のある人で親しみを持って読むことが出来た。

技術の発達によって、多くのものが便利で身近になっている現代において、死も例外ではなくなってきているのではないだろうか。
AIが発達すると、その人の考え方のくせからいかにもその人が発言しそうなことをロボットが言うようになるだろう。

いや、そういうことじゃない。
たとえ、技術が発達しても、本人に会えなければ意味がない。
主人公はそう言った。
それを本人が望んでなくとも。

健康な人が自ら死を選ぶことを多くの人は否定する
まだ若いのに、死ぬなんてもったいない
もっと他にできることはあるんだから
そう言って死ぬことを許してくれない。

ただそれはエゴなのである
目の前で人が死んで欲しくないから
必死に引き留めてるだけである。
そもそも、死ぬとはなんだろうか
自分のことを認識するすべての人の前からいなくなるとそれは死んだも同然じゃないだろうか
葬式ではっきりと皆んなの前で灰になることで
その人はもういないと思い知らされる
そこで初めてその人が死ぬ。
ならば、本人が生きていても、
目の前から消えてしまえば、
死んだことになると思う。

安楽死が合法化されれば、
病気以外でも安楽死を認められれば
きっと安楽死を選ぶ人は多いだろう
時代が変わっていくように、
死のあり方についても考え方は変わってきている
人の数と同じように死に方も人の数だけある
自分がどんな死に方をしたいのか
若いうちから考えておこうとおもった。

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