まろ

槇原敬之と麻婆豆腐が大好きな東京の大学生です。

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番外編:弱さを他者に委ねること、『フィクションライン』について

今回は番外編ということで、槇原敬之の作品ではないですが非常に歌詞が卓抜だと思っているボーカロイドの曲を紹介したいと思います。 かぴるすさん作の『フィクションライン』という曲で、高校生の頃に初めて聴いた時に衝撃を受けた一曲です。歌詞が良すぎる…!当時からとても素敵な曲だと思っていたのですが、色々なことを経験してからまた聴いてみるとよりその深みが感じられて、正直聴くたびちょっと泣いてしまいます笑。 では、早速歌詞を見てみましょう。 まずは導入ですね。「さっきまで聴こえてた君

    • No.7 「80km/hの気持ち」

      第七回目は、ファーストアルバム『君が笑うとき君の胸が痛まないように』でも屈指の人気を誇る名曲「80km/hの気持ち」を紹介します!言わずもがな、読み方は「じそくはちじゅっきろのきもち」です。 夜の高速道路、自分以外の誰かのことを好きな相手への複雑な想いを歌った、切ないけれども軽妙なポップスです。『歌の履歴書』では、マッキーが助手席に乗せてもらった時に思いついた曲だという説明がありました。 どこまでマッキー個人の経験を読み込むかは難しいところですが、ともかくも歌詞を追ってい

      • No.6 「RAIN DANCE MUSIC」

        第六回は、ファーストアルバム『君が笑うとき君の胸が痛まないように』の二曲目、「RAIN DANCE MUSIC」をご紹介します。 「歌の履歴書」で、槇原にしては珍しく歌詞から作った曲ではないことが明らかになりました。まあまあ、でも無理矢理にでも解釈していきましょう笑。 これがなかなか手強い曲です。詳しくは後述しますが、時間を行き来するんですよね。結論から言ってしまうと、前々回紹介した「夏のスピード」の直前の出来事であり、前回紹介した「pool」をサンドイッチしている、そん

        • No.5 「pool」

          第五回目は、だいぶ飛んで9枚目のアルバム『Cicada』から「pool」をご紹介します。 さてこの「pool」ですが、前回紹介した「夏のスピード」と実は大きな関わりがあると考えています。この曲単品ではそれはわかりません。次回紹介する曲を「かすがい」として、全てが一直線に繋がるんですね。 え、どこが関係あるの???という疑問を胸に読んでいただけると、次回がより面白くなると思います。それでは見ていきましょう。 プールの監視員が よそ見をしている 本当の夏はそっちの方に見えま

        番外編:弱さを他者に委ねること、『フィクションライン』について

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        • 槇原敬之
          7本

        記事

          No.4 「夏のスピード」

          第四回は、シングル『もう恋なんてしない』のB面から「夏のスピード」です。 四回目にしてマイナーオブマイナー曲の登場ですが、これまた名曲なんです。夏と恋の終わり。槇原にしては珍しいくらい自虐的というか、自分の気持ちの整理に精一杯になっている様子を歌った一曲。 相手を思う気持ちよりも一層生々しい、ナルシスティックな感慨に耽っている描写が見所です。 夕立の後の空を 逃げるように流れる雲 僕らの明日も こんな風ならいい 抱きしめた僕の腕を 本当はほどきたいのに じっとしてるのは

          No.4 「夏のスピード」

          No.3 「もう恋なんてしない」

          第三回は、超有名曲「もう恋なんてしない」を紹介したいと思います。サードアルバム『君は僕の宝物』の三曲目ですね。 めちゃくちゃいい曲です。知ってるよ、という人も多いかもしれませんが。 当時槇原の曲のキーボード担当をしていた本間昭光さん(その後ポルノグラフィティやいきものがかりのプロデューサーも担当されたすごい方です!)が失恋したという話を聞き、彼を励ませるような歌を作ろう、と思ったことがきっかけで誕生したそうです。 一瞬意味が掴みにくいサビの「もう恋なんてしないなんて言わ

          No.3 「もう恋なんてしない」

          No.2 「EACH OTHER」

          第二回は、セカンドアルバム『君は誰と幸せなあくびをしますか。』の六曲目より「EACH OTHER」を紹介したいと思います。アルバム名からしていいですよね。 はじめにネタバラシをしておくと、この曲は前回紹介した「ANSWER」のアンサーソングです。対応し合ってるわけです。和歌の本歌取りみたいな感じの読み方をすると、曲単体で聴くより歌詞に奥行きが生まれるんですね。 「ANSWER」で「君」を抱きしめた「僕」でしたが、果たしてその後の二人はどうなったのでしょうか。早速見ていきた

          No.2 「EACH OTHER」

          No.1 「ANSWER」

          初回である今回は、ファーストアルバム『君が笑うとき君の胸が痛まないように』の一曲目、「ANSWER」を紹介したいと思います。 槇原自身が語るところによれば、この曲は彼にとって大きな恋愛が終わってしまった後、それを思い出しながら作った曲。17歳で書いたらしいです。バケモノかよ...。 もし本当に相手のことを好きなのであれば、デート終わりの別れ際、地下鉄の改札でそのまま見送るのでなく、「離したくない」と抱きしめるはずではないだろうかと考えたことが歌詞の核になっています。次回紹

          No.1 「ANSWER」

          Introduction ~槇原敬之を”読む”~

          こんにちは。最近悪い意味で話題になっちゃいましたが、槇原敬之の楽曲をこよなく愛している大学生の「まろ」と言います。 こよなく愛していると言いつつ、去年の今頃友人に勧められて聞き始めたらあまりのよさにどハマりしたという、まだ一年目のビギナーなんですけどね。でも、この一年は四六時中マッキーばかり聴いていました!2020年なら日本でトップ5に入るくらいはマッキーに時間を割いた男だと思います。 調子に乗りました、すみません。でも、最近それぐらいぞっこんなんです。 さて。そんなふ

          Introduction ~槇原敬之を”読む”~