王騎将軍の生き様をその目に焼きつけよ!将軍とは何たるかを身をもって知らしめるその姿は、邦画史上他に類を見ないほど気高く眩しかった『キングダム 大将軍の帰還』
【個人的な満足度】
2024年日本公開映画で面白かった順位:8/84
ストーリー:★★★★★★★★★★
キャラクター:★★★★★★★★★★
映像:★★★★★★★★★★
音楽:★★★★★
映画館で観たい:★★★★★★★★★★
【作品情報】
原題:-
製作年:2024年
製作国:日本
配給:東宝、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
上映時間:145分
ジャンル:アクション
元ネタなど:漫画『キングダム』(2006-)
映画『キングダム』シリーズ(2019-)
公式サイト:http://kingdom-the-movie.jp/
【あらすじ】
※公式サイトより引用。
秦と趙の全てを懸けた<馬陽の戦い>で、敵将を討った信(山﨑賢人)と仲間たちの前に突如として現れた、その存在が隠されていた趙国の総大将・龐煖(吉川晃司)。
自らを<武神>と名乗る龐煖の圧倒的な力の前に、次々と命を落としていく飛信隊の仲間たち。致命傷を負った信を背負って、飛信隊は決死の脱出劇を試みる。
「俺たちで、信を守り抜くんだ――。」
一方で戦局を見守っていた王騎(大沢たかお)は、趙軍の裏に潜むもう一人の化け物の存在を感じ取っていたが、劣勢を覆すべく最強の大将軍として再び戦地に舞い戻った。
王騎と龐煖の過去の因縁とは?遠くから戦いを静観する軍師・李牧(小栗旬)の正体とは??
今、因縁が絡み合う馬陽の地で忘れられない戦いが始まる――。
【感想】
※以下、敬称略。
映画『キングダム』シリーズ第4作目にして最終章。原作漫画でいう14巻~16巻までの映像化。こんなにも胸も目頭も熱くさせるなんて、漫画実写化作品の最高峰だと思いました。
<邦画史に残る世紀の一戦>
今回の映画は過去作品とは訳が違います。なぜなら、これまでのシリーズは信が主人公だったのに対し、本作だけは王騎将軍がその座に君臨していたからです。『キングダム』において、圧倒的な存在感とカリスマ性を放つ王騎将軍が、因縁の龐煖と対決するのが今回の映画の一番の見どころなんですが、これがもう最高すぎました。・゜・(ノД`)・゜・。
そもそもこの映画シリーズってキャラクターの再現度が高すぎるんですよね。王騎将軍を演じた大沢たかおは1作目からやべぇなと思っていましたけど、龐煖を演じた吉川晃司もこりゃもう彼にしかできないだろって。そんな2人がついに一騎打ちとなるんですが、巨大な矛を振りまわすことで生まれる重厚感と絶大な腕力を駆使して巧みに操るスピード感も兼ね備えた戦いに、「これぞまさに邦画史に残る世紀の一戦だ!」と感じました。その矛の破壊力がすごくて、一般兵なんてたったの一振りでゴミのように吹き飛びますからね。そんな破壊力を持つ2人が刃を交えるもんだから相当なインパクトですよ。さらに、漫画でもそうでしたけど、あの穏やかな王騎将軍が修羅と化して龐煖に向かっていく様は、彼にとっていかに摎(新木優子)が大切な存在だったかを物語っていましたね。
<圧倒的な存在だったからこその大きすぎる喪失感>
そういう事情もあったから、この戦いの決着の行く末には涙しました。。。あの状態でなおも毅然とした態度を崩さない王騎将軍には言葉にならない感情を抱くと同時に、部下たちももう事の顛末はわかっているのに、それでも命懸けで彼を戦地から逃がそうとしていて、こんなにも命を狙われながらもこんなにも敬愛される人物ってそうはいないのではって思いました。
王騎将軍がいなくなった後のこの喪失感。胸にポッカリ穴が空いたこの気分は、実は3年前にも感じたことがありました。志が高く、腕が立ち、常に毅然とした態度を崩さず、部下を思いやる人物、そう、煉獄杏寿郎です。世界観もキャラクターもまったく違いますが、個人的には『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』(2020)を観て、煉獄さんを失ったときと同じような喪失感を今回の映画でも感じました。
<他にも見どころはたくさん!>
王騎将軍ばかり目立っていますが、他にも印象的なシーンはたくさんあります。冒頭の龐煖と羌瘣(清野菜名)の勝負は、まさに「重」vs「軽」という構図でスリリングでしたし、その後の尾到(三浦貴大)のエピソードは涙なしには観れませんでした。また、趙軍と秦軍の全面戦争のシーンも圧巻で、中でも騰(要潤)の戦いっぷりはかっこよかったですね。本当に"ファルファル"聞こえましたから、彼の攻撃(笑)まるでミキサーのように敵を切り刻んでて頼もしかったです。
<そんなわけで>
すでに漫画を読んでいる人でも楽しめる、いや、読んでいる人にこそ観てもらいたい映画でした。王騎将軍の生き様をぜひその目に焼きつけてほしいです。邦画史上最も気高く眩しい彼の生き様を。
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